TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025123155
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-22
出願番号
2024019070
出願日
2024-02-12
発明の名称
蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせ
出願人
株式会社KY7
代理人
主分類
B65D
77/20 20060101AFI20250815BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】紙系材料を含有し耐水性とヒートシール性を兼ね備えた蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせを提供する。
【解決手段】蓋体は、開口部とその外周を形成する縁部とを有する容器に対して縁部の位置で接合されるために用いられ、容器に向き合う方の面に対応する対向面とその裏面側の面に対応する露出面とを有し、紙系素材を含む基材シートと、非合成樹脂系の疎水性有機化合物を含む撥水層と、を備え、前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記縁部に接合される部分としての接合領域対応部と、前記接合領域対応部の内縁部から内側の部分としての蓋領域対応部とが形成されており、前記撥水層は、前記蓋領域対応部のうち少なくとも前記基材シートよりも前記対向面側に設けられており、前記基材シートを露出させたシート露出領域が、前記接合領域対応部のうち前記対向面を形成する面における少なくとも一部の領域に形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
開口部と前記開口部の外周を形成する縁部とを有する容器に対して前記縁部の位置で接合されるために用いられ、
前記容器に向き合う方の面に対応する対向面と該対向面の裏面側の面に対応する露出面とを有し、且つ、紙系素材を含む基材シートと、非合成樹脂系の疎水性有機化合物を含む撥水層と、を備え、
前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記縁部に接合される部分としての接合領域対応部と、前記接合領域対応部の内縁部から内側の部分としての蓋領域対応部とが形成されており、
前記撥水層は、前記蓋領域対応部のうち少なくとも前記基材シートよりも前記対向面側に設けられており、
前記基材シートを露出させたシート露出領域が、前記接合領域対応部のうち前記対向面を形成する面における少なくとも一部の領域に形成されている、
蓋体。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記撥水層は、さらに前記蓋領域対応部のうち前記基材シートよりも前記露出面側に設けられている、
請求項1に記載の蓋体。
【請求項3】
前記蓋領域対応部のうち前記対向面側に設けられた前記撥水層を第1の撥水層とし、前記蓋領域対応部のうち前記露出面側に設けられた前記撥水層を第2の撥水層とし、且つ、前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記第1の撥水層を形成した領域と前記第2の撥水層を形成した領域とが重なり合う、
請求項2に記載の蓋体。
【請求項4】
前記シート露出領域は、さらに前記接合領域対応部のうち前記露出面を形成する面における少なくとも一部の領域に形成されている、
請求項1又は2に記載の蓋体。
【請求項5】
前記接合領域対応部のうち前記対向面側に設けられた前記シート露出領域を第1のシート露出領域とし、
前記接合領域対応部のうち前記露出面側に設けられた前記シート露出領域を第2のシート露出領域とし、且つ、前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記第1のシート露出領域と前記第2のシート露出領域とが重なり合う、
請求項4に記載の蓋体。
【請求項6】
前記シート露出領域は、前記接合領域対応部のうち前記対向面側を形成する面の全領域に形成されている、
請求項1に記載の蓋体。
【請求項7】
前記撥水層は、連続面形成部と非連続面形成部とを有し、
前記基材シートの平面視上、前記連続面形成部の外側に前記非連続面形成部が形成されている、
請求項1に記載の蓋体。
【請求項8】
前記蓋領域対応部の外周縁から外側の部分を外側領域対応部とした場合に、
前記外側領域対応部は、前記接合領域対応部の外縁部よりも外側まで形成されており、
前記撥水層は、さらに、前記外側領域対応部のうち前記接合領域対応部の外縁部の位置から外側の部分、且つ、前記基材シートよりも前記露出面側に設けられている、
請求項1に記載の蓋体。
【請求項9】
前記蓋領域対応部の外周縁から外側の部分を外側領域対応部とした場合に、
前記外側領域対応部は、前記接合領域対応部の外縁部よりも外側まで形成されており、
前記撥水層は、さらに、前記外側領域対応部のうち前記接合領域対応部の外縁部の位置から外側の部分、且つ、前記基材シートよりも前記対向面側に設けられている、
請求項1に記載の蓋体。
【請求項10】
前記撥水層は、増粘剤を含む、
請求項1に記載の蓋体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせに関する。
続きを表示(約 4,900 文字)
【背景技術】
【0002】
蓋体には、コーヒー飲料や炭酸飲料等といった液体を収容する容器に対して、開口部を覆うように配置された状態で、容器の縁部にヒートシールによって接合されるものがある。このような蓋体は、特許文献1に示すように、これまでコストや成形性等の観点でプラスチック製のものを汎用されてきた。プラスチックには、環境負荷の大きさが問題となっている。特に、石油系の合成樹脂等といった通常のプラスチック(以下、合成プラスチックと称呼することがある)には廃棄処分後において自然分解されずに自然界に長期間残ってしまう課題が認められていた。この課題に対して、蓋体の材料として、生分解性プラスチックを用いることが検討されてきた。しかしながら、生分解性プラスチックは、合成プラスチックと比較した場合に、自然分解性を有するものの、コスト面での改善を強く要請される。こうした点に鑑み、蓋体の材料として、プラスチックに比べて環境負荷の少ない素材(非プラスチック系素材)として紙系素材を用いることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-84646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蓋体の材料として紙系素材が用いられる場合には、蓋体の耐水性の点でさらなる改善が要請される。例えば、容器内に収容された液体が蓋体に付着した場合に、蓋体に付着した液体が蓋体内に浸透してしまい、蓋体の剛性が低下する可能性がある。耐水性を向上させる観点からは、蓋体の表面に合成プラスチックの層を形成することが考えられるが、合成プラスチックの層を形成する場合には環境負荷の問題が再び生じる。そこで、蓋体の表面に合成プラスチックよりも低分子量の撥水性化合物を含む層を形成することも考えられるが、撥水性化合物を含む層は、容器と蓋体とのヒートシールによる接着性を低下させる点(ヒートシール性の点)で問題を生じる。
【0005】
本発明の目的の一つは、紙系素材を含有し耐水性とヒートシール性を兼ね備えた蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、次の(1)から(11)にかかる発明を要旨としている。
【0007】
(1)開口部と前記開口部の外周を形成する縁部とを有する容器に対して前記縁部の位置で接合されるために用いられ、前記容器に向き合う方の面に対応する対向面と該対向面の裏面側の面に対応する露出面とを有し、且つ、紙系素材を含む基材シートと、非合成樹脂系の疎水性有機化合物を含む撥水層と、を備え、前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記縁部に接合される部分としての接合領域対応部と、前記接合領域対応部の内縁部から内側の部分としての蓋領域対応部とが形成されており、前記撥水層は、前記蓋領域対応部のうち少なくとも前記基材シートよりも前記対向面側に設けられており、前記基材シートを露出させたシート露出領域が、前記接合領域対応部のうち前記対向面を形成する面における少なくとも一部の領域に形成されている、蓋体。
(2)前記撥水層は、さらに前記蓋領域対応部のうち前記基材シートよりも前記露出面側に設けられている、上記(1)に記載の蓋体。
(3)前記蓋領域対応部のうち前記対向面側に設けられた前記撥水層を第1の撥水層とし、前記蓋領域対応部のうち前記露出面側に設けられた前記撥水層を第2の撥水層とし、且つ、前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記第1の撥水層を形成した領域と前記第2の撥水層を形成した領域とが重なり合う、上記(2)に記載の蓋体。
(4)前記シート露出領域は、さらに前記接合領域対応部のうち前記露出面を形成する面における少なくとも一部の領域に形成されている、上記(1)又は(2)に記載の蓋体。
(5)前記接合領域対応部のうち前記対向面側に設けられた前記シート露出領域を第1のシート露出領域とし、前記接合領域対応部のうち前記露出面側に設けられた前記シート露出領域を第2のシート露出領域とし、且つ、前記基材シートの厚み方向を視線方向とした場合に、前記第1のシート露出領域と前記第2のシート露出領域とが重なり合う、上記(4)に記載の蓋体。
(6)前記シート露出領域は、前記接合領域対応部のうち前記対向面側を形成する面の全領域に形成されている、上記(1)に記載の蓋体。
(7)前記撥水層は、連続面形成部と非連続面形成部とを有し、前記基材シートの平面視上、前記連続面形成部の外側に前記非連続面形成部が形成されている、上記(1)に記載の蓋体。
(8)前記蓋領域対応部の外周縁から外側の部分を外側領域対応部とした場合に、前記外側領域対応部は、前記接合領域対応部の外縁部よりも外側まで形成されており、前記撥水層は、さらに、前記外側領域対応部のうち前記接合領域対応部の外縁部の位置から外側の部分、且つ、前記基材シートよりも前記露出面側に設けられている、上記(1)に記載の蓋体。
(9)前記蓋領域対応部の外周縁から外側の部分を外側領域対応部とした場合に、前記外側領域対応部は、前記接合領域対応部の外縁部よりも外側まで形成されており、前記撥水層は、さらに、前記外側領域対応部のうち前記接合領域対応部の外縁部の位置から外側の部分、且つ、前記基材シートよりも前記対向面側に設けられている、上記(1)に記載の蓋体。
(10)前記撥水層は、増粘剤を含む、上記(1)に記載の蓋体。
(11)前記疎水性有機化合物が、ワックス類である、上記(1)に記載の蓋体。
(12)前記疎水性有機化合物が、生分解性を有する、上記(1)に記載の蓋体。
(13)前記基材シートは、石油系の合成樹脂を避けた材料で形成されている、上記(1)に記載の蓋体。
(14)前記撥水層は、前記基材シートの表面に形成された塗布膜である、上記(1)に記載の蓋体。
(15)上記(1)に記載の蓋体と、前記開口部と前記開口部の外周を形成する前記縁部とを有する前記容器とを有し、前記蓋体を前記容器に接合した、蓋体付き容器。
(16)上記(1)に記載の蓋体と、前記開口部と前記開口部の外周を形成する前記縁部とを有する前記容器とを有する、蓋体と容器の組み合わせ。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、紙系材料を含有し耐水性とヒートシール性を兼ね備えた蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1Aは、第1の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図1Bは、第1の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図1Cは、図1AのA-A線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図2Aから図2Dは、第1の実施形態にかかる蓋体の他の一実施例を模式的に示す断面図である。
図3Aは、第1の実施形態の変形例3及び4にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図3Bは、第1の実施形態の変形例3及び4にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図3Cは、図3AのB-B線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図4Aは、第1の実施形態の変形例3及び4にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図4Bは、第1の実施形態の変形例3及び4にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図4Cは、図4AのC-C線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図5Aは、第1の実施形態の変形例5にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図5Bは、第1の実施形態の変形例5にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図5Cは、図5AのD-D線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図6Aは、第1の実施形態の変形例6にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図6Bは、第1の実施形態の変形例6にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図6Cは、図6AのE-E線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図7Aは、第1の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図7Bは、第1の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図7Cは、図7AのF-F線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図8Aは、第1の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図8Bは、第1の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図8Cは、図8AのG-G線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図9Aは、第2の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図9Bは、第2の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図9Cは、図9AのH-H線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図10Aは、第2の実施形態の変形例にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図10Bは、第2の実施形態の変形例にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図10Cは、図10AのI-I線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図11は、第2の実施形態の変形例にかかる蓋体の他の一実施例を模式的に示す断面図である
図12Aは、第3の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図12Bは、第3の実施形態にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す底面図である。図12Cは、図12AのJ-J線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図13Aは、第3の実施形態の変形例1にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図13Bは、図13AのK-K線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。図13Cは、第3の実施形態の変形例1にかかる蓋体において小蓋部を持ち上げた状態の一実施例を模式的に示す断面図である。
図14Aは、第3の実施形態の変形例2にかかる蓋体の一実施例を模式的に示す平面図である。図14Bは、図14AのL-L線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。図14Cは、第3の実施形態の変形例2にかかる蓋体において小蓋部を持ち上げた状態の一実施例を模式的に示す断面図である。
図15Aは、蓋体付き容器の一実施例を表す平面図である。図15Bは、図17AのM-M線縦断面の状態を模式的に示す断面図である。
図16A、図16Bは、蓋体と容器との接合部の状態を説明するための部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明にかかる蓋体について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、蓋体は、コーヒーカップのように各種の飲料物等の液体を内容物として収容するための容器(カップ)に対して取り付けられるものとして用いられる。ただし、容器には、液体が収容されればさらに固形物も収容されてもよい。すなわち、本発明にかかる蓋体を取り付けられる容器には、液体の他に固形物が収容されるものも含まれる。本発明に係る蓋体は、平面視したときの形状が円形状であるものの例を用いて以下においては説明するが、蓋体の形状は平面視したときに円形状であるものに限定されることはなく、楕円形状、矩形状、三角形状などの多角形状、面取り矩形状、面取り多角形状等、円形状以外の各種の形状にも適用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
株式会社KY7
封止装置
1か月前
株式会社KY7
封止装置及び封止方法
1か月前
株式会社KY7
蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせ
15日前
株式会社KY7
蓋体、蓋体付き容器、及び蓋体と容器の組み合わせ
15日前
個人
箱
11か月前
個人
収容箱
1か月前
個人
包装体
11か月前
個人
ゴミ箱
10か月前
個人
コンベア
3か月前
個人
段ボール箱
5か月前
個人
段ボール箱
5か月前
個人
容器
7か月前
個人
ゴミ収集器
5か月前
個人
バンド
12日前
個人
楽ちんハンド
3か月前
個人
角筒状構造体
3か月前
個人
土嚢運搬器具
6か月前
個人
宅配システム
5か月前
個人
折り畳み水槽
11か月前
個人
パウチ補助具
10か月前
個人
ダンボール宝箱
11か月前
個人
廃棄物収容容器
29日前
個人
コード類収納具
6か月前
個人
閉塞装置
8か月前
個人
お薬の締結装置
4か月前
個人
貯蔵サイロ
5か月前
個人
圧縮収納袋
11か月前
株式会社コロナ
梱包材
3か月前
個人
蓋閉止構造
2か月前
個人
積み重ね用補助具
1か月前
株式会社和気
包装用箱
7か月前
個人
把手付米袋
2か月前
個人
ゴミ処理機
7か月前
個人
蓋閉止構造
2か月前
三甲株式会社
容器
4か月前
個人
コード折り畳み器具
2か月前
続きを見る
他の特許を見る