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公開番号2025125410
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-27
出願番号2024021452
出願日2024-02-15
発明の名称乾燥麺の製造方法及び酵素製剤
出願人味の素株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 7/109 20160101AFI20250820BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】麺の乾燥工程における着色が抑制され、かつ乾燥麺の復元後の食感が向上した乾燥麺の製造方法等の提供。
【解決手段】(A)単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素及び(B)ブランチングエンザイムを、乾燥麺の原料粉に添加することを含む、乾燥麺の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素及び(B)ブランチングエンザイムを、乾燥麺の原料粉に添加することを含む、乾燥麺の製造方法。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記(A)が、β-アミラーゼである、請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
(C)トランスグルタミナーゼを、乾燥麺の原料粉に添加することを更に含む、請求項1記載の製造方法。
【請求項4】
乾燥麺の原料粉が、穀物粉を含む、請求項1記載の製造方法。
【請求項5】
乾燥麺が、乾燥パスタ又は乾燥ノンフライ麺である、請求項1記載の製造方法。
【請求項6】
乾燥麺は、麺の乾燥工程における着色が抑制され、かつ乾燥麺の復元後の食感が向上している、請求項1記載の製造方法。
【請求項7】
(A)単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素及び(B)ブランチングエンザイムを含む、酵素製剤。
【請求項8】
前記(A)が、β-アミラーゼである、請求項7記載の酵素製剤。
【請求項9】
(C)トランスグルタミナーゼを更に含む、請求項7記載の酵素製剤。
【請求項10】
乾燥麺の改質用である、請求項7記載の酵素製剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥麺の製造方法に関し、詳細には、改質された乾燥麺の製造方法に関する。また、本発明は、乾燥麺の改質に好適に用いられ得る酵素製剤、及び乾燥麺の改質方法にも関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
澱粉を含有する食品は、食品の食感に澱粉が大きく寄与することが知られている。そのような澱粉含有食品の改質(食感向上)のために、α-グルコシダーゼ及びブランチングエンザイムを併用する技術が報告されている(特許文献1)。詳細には、α-グルコシダーゼ及びブランチングエンザイムを、澱粉含有食品の原料に添加することによって、当該食品の食感に、硬さや弾力を付与できること等が、特許文献1に開示されている。
【0003】
また、α-グルコシダーゼ及びブランチングエンザイム以外にも、食品の品質向上等を目的として種々の酵素が従来利用されている(特許文献2~8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2014/115894号
特開2002-253151号公報
特開平7-31396号公報
特開平5-328926号公報
特開2011-36237号公報
特開2008-245639号公報
国際公開第2005/096839号
特開2021-151230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に開示された技術は、澱粉含有食品の改質に大いに優れた技術であるが、澱粉含有食品の一種である乾燥麺に関して、これまで知られていなかった新たな課題が本発明者らにより見出された。具体的には、α-グルコシダーゼ及びブランチングエンザイムを原料に添加して作製した麺は、乾燥工程(特に、高温の乾燥工程)において褐変(麺の着色)を生じる場合があった。このような褐変が乾燥麺に生じていても、食品安全上は全く問題ないが、酵素添加によって向上した品質(食感)を維持しつつ褐変を抑えられれば、乾燥麺の外観を改善させ得、ひいては商品価値の増大につながることが期待できる。
【0006】
したがって、本発明の解決しようとする課題は、麺の乾燥工程における着色が抑制され、かつ乾燥麺の復元後の食感が向上した乾燥麺の製造方法を提供することにある。
また、本発明は、一態様として、麺の乾燥工程における着色を抑制し、かつ乾燥麺の復元後の食感を向上し得る酵素製剤を提供することを課題とする。
また、本発明は、一態様として、麺の乾燥工程における着色を抑制し、かつ乾燥麺の復元後の食感を向上し得る、乾燥麺の改質方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上述の課題を解決するべく鋭意検討した結果、α-グルコシダーゼ及びブランチングエンザイムを原料に添加して作製した麺の乾燥工程において発生する褐変(麺の着色)は、α-グルコシダーゼが澱粉に作用することによって生成する単糖(グルコース)に起因することが見出された。当該知見に基づいて本発明者らは更に検討を重ね、α-グルコシダーゼに代えて、単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素(例、β-アミラーゼ等)を、ブランチングエンザイムと併用することによって、麺の乾燥工程における着色を抑制でき、しかもα-グルコシダーゼ及びブランチングエンザイムを併用した場合と同程度に麺の品質が向上し得ることを見出した。また、本発明者らは、トランスグルタミナーゼを更に併用することによって、麺の品質がより向上し得ることも見出した。本発明者らは、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることによって、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0008】
[1](A)単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素及び(B)ブランチングエンザイムを、乾燥麺の原料粉に添加することを含む、乾燥麺の製造方法。
[2]前記(A)が、β-アミラーゼである、[1]記載の製造方法。
[3]原料粉に添加される(A)の量が、原料粉1g当たり0.00003~310Uである、[2]記載の製造方法。
[4]原料粉に添加される(B)の量が、原料粉1g当たり0.00008~840Uである、[1]~[3]のいずれか一つに記載の製造方法。
[5](C)トランスグルタミナーゼを、乾燥麺の原料粉に添加することを更に含む、[1]~[4]のいずれか一つに記載の製造方法。
[6]原料粉に添加される(C)の量が、原料粉1g当たり0.00003~290Uである、[5]記載の製造方法。
[7]乾燥麺の原料粉が、穀物粉を含む、[1]~[6]のいずれか一つに記載の製造方法。
[8]乾燥麺が、乾燥パスタ又は乾燥ノンフライ麺である、[1]~[7]のいずれか一つに記載の製造方法。
[9]乾燥麺は、麺の乾燥工程における着色が抑制され、かつ乾燥麺の復元後の食感が向上している、[1]~[8]のいずれか一つに記載の製造方法。
[10](A)単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素及び(B)ブランチングエンザイムを含む、酵素製剤。
[11]前記(A)が、β-アミラーゼである、[10]記載の酵素製剤。
[12](C)トランスグルタミナーゼを更に含む、[10]又は[11]記載の酵素製剤。
[13]乾燥麺の改質用である、[10]~[12]のいずれか一つに記載の酵素製剤。
[14]乾燥麺の原料粉に添加される(A)の量が、原料粉1g当たり0.00003~310Uとなるように用いられる、[13]記載の酵素製剤。
[15]乾燥麺の原料粉に添加される(B)の量が、原料粉1g当たり0.00008~840Uとなるように用いられる、[13]又は[14]記載の酵素製剤。
[16]乾燥麺の原料粉に添加される(C)の量が、原料粉1g当たり0.00003~290Uとなるように用いられる、[13]~[15]のいずれか一つに記載の酵素製剤。
[17]乾燥麺が、その原料粉に穀物粉を含む、[13]~[16]のいずれか一つに記載の酵素製剤。
[18]乾燥麺が、乾燥パスタ又は乾燥ノンフライ麺である、[13]~[17]のいずれか一つに記載の酵素製剤。
[19](A)単糖を実質的に生成しない澱粉分解酵素及び(B)ブランチングエンザイムを、乾燥麺の原料粉に添加することを含む、乾燥麺の改質方法。
[20]前記(A)が、β-アミラーゼである、[19]記載の改質方法。
[21]原料粉に添加される(A)の量が、原料粉1g当たり0.00003~310Uである、[20]記載の改質方法。
[22]原料粉に添加される(B)の量が、原料粉1g当たり0.00008~840Uである、[19]~[21]のいずれか一つに記載の改質方法。
[23](C)トランスグルタミナーゼを、乾燥麺の原料粉に添加することを更に含む、[19]~[22]のいずれか一つに記載の改質方法。
[24]原料粉に添加される(C)の量が、原料粉1g当たり0.00003~290Uである、[23]記載の改質方法。
[25]乾燥麺の原料粉が、穀物粉を含む、[19]~[24]のいずれか一つに記載の改質方法。
[26]乾燥麺が、乾燥パスタ又は乾燥ノンフライ麺である、[19]~[25]のいずれか一つに記載の改質方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、麺の乾燥工程における着色が抑制され、かつ乾燥麺の復元後の食感が向上した乾燥麺の製造方法を提供できる。
また、本発明によれば、麺の乾燥工程における着色を抑制し、かつ乾燥麺の復元後の食感を向上し得る酵素製剤を提供できる。
また、本発明によれば、麺の乾燥工程における着色を抑制し、かつ乾燥麺の復元後の食感を向上し得る、乾燥麺の改質方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、乾燥麺の製造方法(本明細書中、「本発明の製造方法」と称する場合がある)を提供する。本発明において「乾燥麺」とは、穀物粉等を原料とし、当該原料粉に水等を加えて混合した後、製麺し、その後、乾燥工程に供したものをいう。
(【0011】以降は省略されています)

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