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公開番号2025128626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025405
出願日2024-02-22
発明の名称圧力容器の製造方法
出願人株式会社FTS
代理人弁理士法人グランダム特許事務所
主分類F16J 12/00 20060101AFI20250827BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ベース部材とバリア層の界面おけるボイドの発生を抑制する。
【解決手段】圧力容器Aの製造方法は、ベース部材11,14と、ベース部材11,14の内面11S,14Sに塗布したバリア性材料21を加熱処理することによって形成されるバリア層12,15と、を有する圧力容器Aを製造する方法であって、ベース部材11,14に塗布したバリア性材料21を大気圧よりも低い減圧環境下で加熱することによって、バリア性材料21の気化成分を気化させる減圧加熱工程を行う。減圧環境下でバリア性材料21を加熱することによって、バリア性材料21中の気化成分を気化させてバリア層12,15の外部へ放出し、バリア層12,15内の残留気化成分を減少させる。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
ベース部材と、前記ベース部材の内面に塗布したバリア性材料を加熱処理することによって形成されるバリア層と、を有する圧力容器の製造方法であって、
前記ベース部材に塗布した前記バリア性材料を大気圧よりも低い減圧環境下で加熱することによって、前記バリア性材料の気化成分を気化させる減圧加熱工程を含む圧力容器の製造方法。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
粉体塗料からなる前記バリア性材料を、前記ベース部材の前記内面に塗布する塗布工程と、
前記塗布工程において前記内面に塗布した前記バリア性材料を、大気圧環境下において、加熱して溶融する加熱工程と、を含み、
前記減圧加熱工程では、前記加熱工程において溶融した前記バリア性材料を、大気圧よりも低い減圧環境下において加熱する請求項1に記載の圧力容器の製造方法。
【請求項3】
加熱によって気化する気化成分を含んだベース材料によって前記ベース部材を成形する成形工程と、
前記ベース部材の前記内面に前記バリア性材料を塗布する前に、前記成形工程において成形した前記ベース部材を加熱することによって前記ベース材料の気化成分を気化させる事前気化工程と、を含む請求項1又は請求項2に記載の圧力容器の製造方法。
【請求項4】
前記事前気化工程を、大気圧よりも低い減圧環境下で行う請求項3に記載の圧力容器の製造方法。
【請求項5】
前記事前気化工程における圧力を、前記減圧加熱工程における圧力よりも低くする請求項4に記載の圧力容器の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力容器の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、合成樹脂製のライナーの内周面に、合成樹脂製のバリア層を形成した圧力容器が開示されている。この種の圧力容器を製造する方法としては、ライナーを成形した後に、ライナーの内面にバリア層を形成することが考えられる。ライナーの成形方法としては、熱硬化性樹脂を含む繊維強化樹脂材を、マンドレルに巻き付けた状態で加熱して硬化させる方法が考えられる。成形済みのライナーの内周にバリア層を形成する方法としては、ガスバリア性を有する熱硬化性樹脂をライナーに塗布し、これを加熱する方法が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-105441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような方法によってライナーの成形とバリア層の形成を行った圧力容器において、バリア層の材料が気化成分を含む場合は、圧力容器の圧力変化や温度変化等によって、バリア層内で気泡が発生し、この気泡がライナーとバリア層の界面にボイドとして残留する虞がある。ライナーとバリア層の界面にボイドが存在すると、ライナーとバリア層との界面における耐ブリスターが低下し、バリア層の剥離の原因となる。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ボイドの発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、
ベース部材と、前記ベース部材の内面に塗布したバリア性材料を加熱処理することによって形成されるバリア層と、を有する圧力容器の製造方法であって、
前記ベース部材に塗布した前記バリア性材料を大気圧よりも低い減圧環境下で加熱することによって、前記バリア性材料の気化成分を気化させる減圧加熱工程を含む。
【発明の効果】
【0007】
この構成によれば、ベース部材とバリア層の界面おけるボイドの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例1の圧力容器の正面図
圧力容器の断面図
筒状部材とドーム状部材との接続構造をあらわす部分拡大断面図
筒状ベース部材を製造するための成形工程において、マンドレルに繊維強化樹脂からなるベース材料を巻き付けている様子をあらわす斜視図
筒状ベース部材の成形工程において、筒状ベース部材の加熱処理と冷却処理を行っている様子をあらわす斜視図
筒状ベース部材の成形工程において、成形済みの筒状ベース部材をマンドレルから抜き取る様子をあらわす斜視図
事前気化工程において、筒状ベース部材を減圧環境下で加熱している様子をあらわす断面図
図7の部分拡大断面図
塗布工程において、筒状ベース部材の内周面にバリア性材料を塗布している様子をあらわす斜視図
加熱工程及び減圧加熱工程において、筒状ベース部材とバリア性材料を加熱している様子をあらわす断面図
図10の部分拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。下記の複数の実施形態を、矛盾を生じない範囲で任意に組み合わせたものも、発明を実施するための形態に含まれる。
本開示の圧力容器の製造方法は、
(1)ベース部材と、前記ベース部材の内面に塗布したバリア性材料を加熱処理することによって形成されるバリア層と、を有する圧力容器の製造方法であって、前記ベース部材に塗布した前記バリア性材料を大気圧よりも低い減圧環境下で加熱することによって、前記バリア性材料の気化成分を気化させる減圧加熱工程を含む。この製造方法によれば、減圧環境下では気化成分の沸点が低下するので、減圧環境下でバリア性材料を加熱することによって、バリア性材料中の気化成分を気化させてバリア層の外部へ放出し、バリア層内に残留する気化成分を減少させることができる。これにより、バリア層の形成後にバリア層から気泡が発生することを抑制し、ベース部材とバリア層との界面におけるボイドの発生を抑制することができる。
【0010】
(2)(1)において、
粉体塗料からなる前記バリア性材料を、前記ベース部材の前記内面に塗布する塗布工程と、
前記塗布工程において前記内面に塗布した前記バリア性材料を、大気圧環境下において、加熱して溶融する加熱工程と、を含み、
前記減圧加熱工程では、前記加熱工程において溶融した前記バリア性材料を、大気圧よりも低い減圧環境下において加熱することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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