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公開番号2025129478
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026134
出願日2024-02-26
発明の名称水性シンナー廃液再利用システム、水性シンナー廃液再利用方法
出願人トリニティ工業株式会社
代理人個人
主分類C02F 1/44 20230101AFI20250829BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】悪臭が殆どなく、洗浄性の維持が可能なリサイクルシンナーを生成することができる水性シンナー廃液再利用システムを提供すること。
【解決手段】本発明の水性シンナー廃液再利用システム1は、循環ライン10、濾過膜モジュール21及びリサイクルシンナー生成部60を備える。循環ライン10は、塗装ブースから排出される塗料分を含む水性シンナー廃液W1を循環させる。濾過膜モジュール21は、循環ライン10上に設けられるとともに、水性シンナー廃液W1を濃縮液W2と濾液W3とに分離する。リサイクルシンナー生成部60は、濾過膜モジュール21を透過した濾液W3を貯留し、貯留した濾液W3に新品シンナーW4を混合することにより、再利用可能なリサイクルシンナーを生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
塗装ブースから排出される塗料分を含む水性シンナー廃液を循環させる循環ラインと、
前記循環ライン上に設けられるとともに、前記水性シンナー廃液を濃縮液と濾液とに分離する濾過膜モジュールと、
前記濾過膜モジュールを透過した前記濾液を貯留し、貯留した前記濾液に新品シンナーを混合することにより、再利用可能なリサイクルシンナーを生成するリサイクルシンナー生成部と
を備えることを特徴とする水性シンナー廃液再利用システム。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記リサイクルシンナー生成部は、前記新品シンナーを投入するための混合タンクと、混合前の前記濾液を貯留するための濾液タンクとを含むことを特徴とする請求項1に記載の水性シンナー廃液再利用システム。
【請求項3】
前記濾液タンクに貯留されている前記濾液を前記濾過膜モジュールの下流側から上流側に供給することにより、前記濾過膜モジュールが備える濾過膜を洗浄する逆洗ポンプを備えることを特徴とする請求項2に記載の水性シンナー廃液再利用システム。
【請求項4】
前記濾液タンクに貯留される前記濾液の濃度を測定する濾液濃度センサと、
前記濾液濃度センサによって測定された前記濾液の濃度に基づいて、前記混合タンクへの前記新品シンナーの投入量を決定する制御を行う制御装置と
を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の水性シンナー廃液再利用システム。
【請求項5】
前記循環ライン上に設けられるとともに、前記水性シンナー廃液及び前記濃縮液を貯留する廃液タンクと、
前記廃液タンクに貯留される前記水性シンナー廃液の濃度を測定する廃液濃度センサと、
前記廃液タンクに貯留される前記濃縮液の濃度を測定する濃縮液濃度センサと、
前記廃液濃度センサによって測定された前記水性シンナー廃液の濃度、及び、前記濃縮液濃度センサによって測定された前記濃縮液の濃度に基づいて、前記濾過膜モジュールの異常を検知する制御を行う制御装置と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の水性シンナー廃液再利用システム。
【請求項6】
前記濾過膜モジュールが備える濾過膜は、限外濾過膜であることを特徴とする請求項1に記載の水性シンナー廃液再利用システム。
【請求項7】
塗装ブースから排出される塗料分を含む水性シンナー廃液を、濃縮液と濾液とに分離する分離ステップと、
前記濾液を貯留し、貯留した前記濾液に新品シンナーを混合することにより、再利用可能なリサイクルシンナーを生成するリサイクルシンナー生成ステップと
を含むことを特徴とする水性シンナー廃液再利用方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装ブースから排出される水性シンナーを再利用する水性シンナー廃液再利用システム、水性シンナー廃液再利用方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車ボディやバンパー等の被塗物の塗装においては、塗装機等に残存した塗料をシンナーで洗浄する必要がある。なお、被塗物の上塗りでは、溶剤型塗料が従来から用いられているが、近年の環境保護の観点から、水溶性の塗料(水溶性塗料)を用いることが推進されている。ところで、溶剤型塗料の場合は、洗浄用のシンナーとして溶剤シンナーが用いられ、溶剤シンナーの廃液は、蒸留によりリサイクルされる。一方、水溶性塗料の場合は、洗浄用のシンナーとして水性シンナーが用いられる。この水性シンナーの廃液(水性シンナー廃液)は、組成的に水の割合が高いため、蒸留によるリサイクルを行おうとすると、多大なエネルギーが必要となる。従って、現状、水性シンナー廃液は、リサイクルされずに、廃棄業者によって回収されて焼却処分されるため、使用量=廃棄量となっており、環境負荷が高いという問題がある。
【0003】
なお、従来、水性シンナー廃液を分離回収する膜濾過システムも提案されている(例えば、特許文献1参照)。この膜濾過システムでは、水性シンナー廃液の供給圧力を一定に維持した状態で、濾過膜(例えばUF膜)を用いて、水性シンナー廃液を濃縮液と濾液とに分離する。そして、濾液に対してアミンなどの化学物質を混合すれば、再利用可能なリサイクルシンナーを生成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-247977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、化学物質の追加により生成したリサイクルシンナーは、臭いがきつい。このため、リサイクルシンナーを洗浄に用いることができないという問題がある。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、悪臭が殆どなく、洗浄性の維持が可能なリサイクルシンナーを生成することができる水性シンナー廃液再利用システム、水性シンナー廃液再利用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、塗装ブースから排出される塗料分を含む水性シンナー廃液を循環させる循環ラインと、前記循環ライン上に設けられるとともに、前記水性シンナー廃液を濃縮液と濾液とに分離する濾過膜モジュールと、前記濾過膜モジュールを透過した前記濾液を貯留し、貯留した前記濾液に新品シンナーを混合することにより、再利用可能なリサイクルシンナーを生成するリサイクルシンナー生成部とを備えることを特徴とする水性シンナー廃液再利用システムをその要旨とする。
【0008】
請求項1に記載の発明では、水性シンナー廃液を濾過膜モジュールで濃縮液と濾液とに分離した後、分離した濾液に新品シンナーを混合することにより、リサイクルシンナーを生成する。このため、リサイクルシンナーを生成する従来技術とは異なり、化学物質の混合を伴わないので、悪臭が殆どないリサイクルシンナーを得ることができる。また、濾液の濃度を管理したり、濾液と新品シンナーとの混合率を管理したりすることにより、リサイクルシンナーの洗浄性を維持することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記リサイクルシンナー生成部は、前記新品シンナーを投入するための混合タンクと、混合前の前記濾液を貯留するための濾液タンクとを含むことをその要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、新品シンナーを混合する前の濾液を一時的に濾液タンクに貯留した後、一定量の濾液を混合タンクに移してから新品シンナーを投入できるため、濾液と新品シンナーとの混合率が変動しにくくなる。よって、生成されるリサイクルシンナーの品質を安定化させることができる。また、混合率が安定するため、混合作業が比較的簡単になる。
(【0011】以降は省略されています)

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