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公開番号2025101718
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2024142666
出願日2024-08-23
発明の名称光学膜及びバンドパスフィルタ
出願人日本電気硝子株式会社,国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類G02B 5/28 20060101AFI20250630BHJP(光学)
要約【課題】高い屈折率を有する、新規な光学膜を提供する。
【解決手段】ハーフホイスラー型構造の結晶を含む、光学膜。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ハーフホイスラー型構造の結晶を含む、光学膜。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ハーフホイスラー型構造の結晶は、組成式XY
α

β
で表され、
前記Xは、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、Hf、Ta、及びWのうち少なくとも1種の原子を含み、
前記Yは、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、及びAuのうち少なくとも1種の原子を含み、
前記Zは、B、C、Al、Si、P、S、Ga、Ge、As、Se、In、Sn、Sb、Te、及びBiのうち少なくとも1種の原子を含み、
前記αは、0.5<α<2を満たし、
前記βは、0.5<β<2を満たす、請求項1に記載の光学膜。
【請求項3】
前記ハーフホイスラー型構造の結晶が、TiCoSb、HfPtGe、ZrCoSb、ZrPtGe、HfRhSb、ZrRhSb、HfCoSb、HfPtSi、ZrIrSb、ScAuSi、TiCoP、TiCoAs、ZrRhP、HfCoP、NbCoC、TaPtB、TaCoC、TiFeS、ZrCoP、ZrCoAs、ZrRhAs、ZrFeTe、TaCoSi、TaCoGe、TaRhGe、及びZrPtSiからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の光学膜。
【請求項4】
波長1000nmにおける屈折率が、4.0以上である、請求項1又は2に記載の光学膜。
【請求項5】
特定の波長域の光を透過させるバンドパスフィルタであって、
光透過性を有する、基板と、
前記基板の主面上に設けられており、請求項1又は2に記載の光学膜を含む、多層膜と、
を備える、バンドパスフィルタ。
【請求項6】
前記特定の波長域の光の中心波長が、900nm~1600nmの範囲内にある、請求項5に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項7】
前記多層膜が、相対的に屈折率が高い高屈折率膜と、相対的に屈折率が低い低屈折率膜とが交互に積層されている部分を有し、
前記高屈折率膜が、前記光学膜である、請求項5に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項8】
前記低屈折率膜が、酸化ケイ素により構成されている、請求項7に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項9】
前記低屈折率膜が、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化スズ、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、及び窒化アルミニウムからなる群から選択される少なくとも1種の材料により構成されている、請求項7に記載のバンドパスフィルタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学膜及び該光学膜を用いたバンドパスフィルタに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動運転化に伴い、自動車には、レーザーレーダー、特にレーザー光により物体を検知するLiDAR(ライダー、Light Detection and Ranging)と称されるセンサ等の数多くのセンサの搭載が検討されている。このようなセンサでは、センシングに用いる近赤外光のみを透過するバンドパスフィルタが用いられている。バンドパスフィルタとしては、例えば、相対的に屈折率が高い高屈折率膜と、相対的に屈折率が低い低屈折率膜とが、交互に積層されてなる多層膜を用いたバンドパスフィルタが知られている。
【0003】
下記の特許文献1には、ガラス基材と、少なくとも一つのコーティングとを含む近赤外(NIR)バンドパスフィルタが開示されている。特許文献1では、コーティングが、高屈折率材料と、低屈折率材料との交互の層を含むことが記載されている。また、コーティングを構成する高屈折率材料が、水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)、TiO

、ZrO

、Nb



、Ta



、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2022-504612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような多層膜を用いたバンドパスフィルタでは、光の入射角(例えば、バンドパスフィルタの主面に直交する直線に対する角度)が大きくなると、バンドパスフィルタの通過帯域(透過帯域)が短波長側にシフトするという問題がある。そのため、光の入射角変更による透過帯域の波長シフトが小さい(透過帯域における光の入射角依存性が小さい)バンドパスフィルタが求められている。例えば、LiDARのようなセンサでは、バンドパスフィルタの透過帯域における光の入射角依存性が小さいほど、センサ1台当たりのセンシング範囲が拡大し、また、透過帯域を狭くできることによりS/N比が向上し、高精度なセンシングが可能となる。
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、バンドパスフィルタの透過帯域における光の入射角依存性を小さくする方法として、バンドパスフィルタを構成する高屈折率膜の屈折率をより高くする方法を考えた。しかしながら、特許文献1のように、バンドパスフィルタを構成する高屈折率膜の材料として、水素化アモルファスシリコン(a-Si:H、波長940nmにおける屈折率3.2)を用いた場合においても、屈折率を十分に高められないという問題がある。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、高い屈折率を有する、新規な光学膜及び該光学膜を用いたバンドパスフィルタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決する光学膜及び該光学膜を用いたバンドパスフィルタの各態様について説明する。
【0009】
本発明の態様1に係る光学膜は、ハーフホイスラー型構造の結晶を含むことを特徴としている。
【0010】
態様2に係る光学膜では、態様1において、前記ハーフホイスラー型構造の結晶は、組成式XY
α

β
で表され、前記Xは、Sc、Ti、V、Y、Zr、Nb、Hf、Ta、及びWのうち少なくとも1種の原子を含み、前記Yは、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、及びAuのうち少なくとも1種の原子を含み、前記Zは、B、C、Al、Si、P、S、Ga、Ge、As、Se、In、Sn、Sb、Te、及びBiのうち少なくとも1種の原子を含み、前記αは、0.5<α<2を満たし、前記βは、0.5<β<2を満たすことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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