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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025133005
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024184926
出願日
2024-10-21
発明の名称
液晶組成物および素子
出願人
JNC株式会社
,
JNC石油化学株式会社
代理人
主分類
C09K
19/18 20060101AFI20250903BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】周波数1GHzから10THzの範囲の電磁波信号制御用の素子に使用される材料として、ネマチック相の広い温度範囲、制御に使用される周波数領域での大きな屈折率異方性および小さな誘電正接(tanδ)の少なくとも1つの特性を充足する、特性バランスに優れた液晶組成物、およびこの組成物を含む素子を提供する。
【解決手段】式(1)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、及び、3種の特定のN=C=S基含有化合物を含有し、特定の化合物を含有しない液晶組成物。
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式中、R
1
は、水素、ハロゲンまたは炭素数1から12の直鎖アルキルであり、L
11
、L
12
、およびL
13
は、水素、ハロゲン、炭素数1から3のアルキルまたは炭素数3から5のシクロアルキルであり、Y
11
は、水素またはハロゲンであり、ただし、L
11
、L
12
、およびL
13
のうち、少なくとも1つは炭素数1から3のアルキルである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、式(2)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、式(3)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物、および式(4)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物を含有し、式(S)で表される化合物を含有しない液晶組成物。
TIFF
2025133005000037.tif
25
147
TIFF
2025133005000038.tif
25
148
TIFF
2025133005000039.tif
25
148
TIFF
2025133005000040.tif
25
147
式(1)から(4)において、
R
1
、R
2
、R
3
およびR
4
は、水素、ハロゲンまたは炭素数1から12の直鎖アルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH
2
-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
L
11
、L
12
、L
13
、L
21
、L
22
、L
23
、L
31
、L
32
、L
33
、L
41
、L
42
、L
43
、L
44
およびL
45
は、水素、ハロゲン、炭素数1から3のアルキルまたは炭素数3から5のシクロアルキルであり;
Y
11
、Y
21
、Y
22
、Y
23
、Y
31
、Y
32
、Y
33
、Y
34
、Y
35
、Y
36
およびY
41
は、水素またはハロゲンであり;
ただし、L
11
、L
12
およびL
13
のうち、少なくとも1つは炭素数1から3のアルキルであり、L
31
、L
32
およびL
33
のうち、少なくとも1つは炭素数1から3のアルキルである。
TIFF
2025133005000041.tif
26
148
続きを表示(約 3,800 文字)
【請求項2】
式(T)で表される化合物を含有しない、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000042.tif
22
148
式(T)において、
R
T1
は、水素、ハロゲンまたは炭素数1から12のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH
2
-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
Y
T1
およびY
T2
は、水素またはフッ素であり;
tは、0または1である。
【請求項3】
式(1)で表される化合物として、式(1-1)から式(1-10)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000043.tif
213
113
式(1-1)から式(1-10)において、
R
1’
は、炭素数1から12の直鎖アルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよい。
【請求項4】
式(2)で表される化合物として、式(2-1)から式(2-10)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000044.tif
214
113
式(2-1)から式(2-10)において、
R
2’
は、炭素数1から12の直鎖アルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく;
Y
22’
は、水素、フッ素または塩素であり;
式(2-10)において、
Y
21’
は、水素、フッ素または塩素である。
【請求項5】
式(3)で表される化合物として、式(3-1)から式(3-11)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000045.tif
228
113
TIFF
2025133005000046.tif
22
112
式(3-1)から式(3-11)において、
R
3’
は、炭素数1から12の直鎖アルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく;
Y
35’
は、水素、フッ素または塩素である。
【請求項6】
式(4)で表される化合物として、式(4-1)から式(4-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000047.tif
168
111
式(4-1)から式(4-7)において、
R
4’
は、炭素数1から12の直鎖アルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく;
L
44’
およびL
45’
は、水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり;
Y
41’
は、水素、フッ素または塩素である。
【請求項7】
液晶組成物の重量に基づいて、式(1)で表される化合物の割合が15重量%から65重量%の範囲であり、式(2)で表される化合物の割合が5重量%から40重量%の範囲であり、式(3)で表される化合物の割合が10重量%から55重量%の範囲であり、式(4)で表される化合物の割合が5重量%から20重量%の範囲である、請求項1に記載の液晶組成物。
【請求項8】
式(5)で表される化合物、式(6)で表される化合物、および式(7)で表される化合物から選択された少なくとも1つの化合物をさらに含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000048.tif
25
147
TIFF
2025133005000049.tif
30
147
TIFF
2025133005000050.tif
27
148
式(5)から式(7)において、
R
5
、R
6
、R
71
およびR
72
は、水素、ハロゲンまたは炭素数1から12のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-CH
2
-は、-O-または-S-で置き換えられてもよく、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく、これらの基において、少なくとも1つの水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく;
L
51
、L
52
、L
53
、L
61
、L
62
、L
63
、L
64
、L
71
、L
72
、L
73
、L
74
、L
75
、L
76
およびL
77
は、水素、ハロゲン、炭素数1から3のアルキルまたは炭素数3から5のシクロアルキルであり;
Y
51
、Y
52
およびY
61
は、水素またはハロゲンであり;
環Aは、1,4-シクロヘキシレン、1,4-シクロヘキセニレン、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ピリミジン-2,5-ジイル、2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン-1,4-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイルまたはピリジン-2,5-ジイルであり、これらの環上の少なくとも1つの水素は、ハロゲンまたは炭素数1から3のアルキルで置き換えられてもよく;
Z
61
およびZ
62
は、単結合、-C≡C-または-C≡C-C≡C-であり;
aは、0、1または2であり、bは、1、2または3であり、a+bは、3であり、cおよびdは、0または1であり、eは、0、1または2である。
【請求項9】
式(5)で表される化合物として、式(5-1)から式(5-10)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項8に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000051.tif
222
113
式(5-1)から式(5-10)において、
R
5’
は、炭素数1から12のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく;
Y
51’
は、水素、フッ素または塩素である。
【請求項10】
式(6)で表される化合物として、式(6-1)から式(6-8)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する、請求項8に記載の液晶組成物。
TIFF
2025133005000052.tif
210
126
式(6-1)から式(6-8)において、
R
6’
は、炭素数1から12のアルキルであり、このアルキルにおいて、少なくとも1つの-(CH
2
)
2
-は、-CH=CH-または-C≡C-で置き換えられてもよく;
L
61’
、L
62’
、L
63’
およびL
64’
は、水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり;
Y
61’
は、水素、フッ素または塩素である。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネマチック相および正の誘電率異方性を有する液晶組成物およびそれを含む素子に関する。特に周波数1GHzから10THzの範囲の電磁波制御に使用される液晶組成物およびそれを含む素子に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ用途に多く用いられている液晶組成物の新規用途として、液晶組成物を用いた電磁波の送受信を行うアンテナなど高周波技術への応用が注目されている。
【0003】
具体的に周波数1GHzから10THzの範囲の電磁波制御に使用される素子として、ミリ波帯またはマイクロ波帯アンテナアレイ、電磁波反射板等が挙げられる。これらの素子は種々の方式が検討されているが、機械的な可動部が無いため故障が少ないと考えられる液晶組成物を用いた方式が注目されている。
【0004】
通信技術において、これまで高周波数帯は余り活用されていなかったが、超高速大容量、低遅延、多数同時接続などの要求により、特に、ミリ波帯(24GHz~100GHz)の活用が期待されている。その利用については世界的に周波数帯の割当が開始されている。通信に利用されるミリ波帯の周波数は、約20カ国で24~29.5GHzが割り当てられており、加えて米国では37~40GHz、47.2~48.2GHzに拡がっており、今後はより高い周波数が多くの国で割当てられる可能性がある。日本においては、27~29.5GHzが商用として携帯電話事業者へ割当てられている。このように各国において28GHz前後の周波数帯を中心としたミリ波利用が多くなりつつある。
【0005】
誘電率異方性を有する液晶組成物は、配向分極の緩和が行われる周波数(緩和周波数)より低い周波数(数10kHzから数100MHz程度以下)では、液晶組成物の配向方向に対し垂直方向および水平方向の誘電率が異なる。
緩和周波数より高い周波数、すなわちマイクロ波からテラヘルツ波(凡そ10THz程度)の範囲においても、値は小さくなるが、液晶組成物の配向方向に対し垂直方向および水平方向の誘電率の差が見られ、誘電率異方性がある(非特許文献1)。そのため液晶組成物は、外場(電界)に応じて分子の配向方向を変化させることにより、一方向における誘電率を変化させることができる。
【0006】
この性質を利用すれば、液晶組成物は、外部からの電界に応じて分子の配向が変化し、誘電率を変化させることができる。例えば、高周波伝送線路の伝送特性を外部から電気的に制御できるマイクロ波デバイスの実現が可能になる。このようなデバイスは、導波管にネマチック液晶組成物を充填した電圧制御ミリ波帯可変移相器や、マイクロストリップ線路の誘電体基板としてネマチック液晶組成物を用いたマイクロ波・ミリ波帯の広帯域可変移相器などが報告されている(特許文献1および2)。
【0007】
また近年、光を含む電磁波に対して自然界の物質には無い振る舞いを示すメタマテリアル技術の研究が進んでいる。その特性から高周波デバイス、マイクロ波デバイス又はアンテナなどの技術分野へ応用され、様々な電磁波制御素子が考案されている。メタマテリアルを用いた伝送線路のキャパシタンス制御材料として、外部からの電界に応じて分子の配向が変化し、誘電率を変化させることができる液晶組成物の利用も考えられている。
【0008】
このような電磁波制御に使用される素子は、高利得かつ低損失であるなどの特性を有する事が望ましい。高周波信号の位相制御を考えると、液晶組成物に求められる特性は、位相制御に使用される周波数領域において、大きな位相制御を可能とする誘電率異方性が大きなこと、および液晶組成物の電磁波信号の吸収エネルギーに比例する誘電正接(tanδ)が小さなことが求められる(非特許文献1)。
【0009】
液晶組成物は誘電体であるため外場(電界)に対し分極(誘電分極)を生じる。誘電率は電界に対する誘電体の応答を示す物性量であり、誘電率の大きさは誘電分極に関係する。誘電分極が生じるメカニズムは大きく3つに分けられる。電子分極、イオン分極、および配向分極である。配向分極は双極子モーメントの配向に伴う分極であり、上記に示すように数100kHzから数100MHz程度の周波数において緩和し、配向分極は小さくなる。その結果、高周波(マイクロ波からテラヘルツ波(凡そ10THz程度)の範囲)における、誘電分極は電子分極及びイオン分極のみが関与することになる。なお損失のない誘電体においては誘電率と屈折率にはε=n
2
の関係があり、液晶組成物のイオン分極を小さいと考えるならば、電子分極に起因する可視光における屈折率異方性(Δn)が大きいほど高周波領域における誘電率異方性(Δε)もより大きくなると考えられる(非特許文献2)。そのため液晶組成物としては大きな屈折率異方性を持つことが好ましい。
【0010】
また、当該素子のスイッチング特性および高エネルギー効率を実現するために、低い駆動電圧であることが望ましい。そのため液晶組成物としては低周波数(緩和周波数より低い周波数)においても大きな誘電率異方性を持つことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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