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公開番号
2025133875
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2025113206,2021518031
出願日
2025-07-03,2019-06-04
発明の名称
RNA誘導型ヌクレアーゼ、その活性な断片とバリアント、ならびに利用法
出願人
ライフエディット,インコーポレイティド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
15/55 20060101AFI20250904BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】目的の標的配列に結合させるための組成物と方法の提供。
【解決手段】本発明は、目的の標的配列に結合させるための組成物と方法を提供する。組成物には、目的の標的配列を切断または改変する用途と、目的の目的の標的配列を可視化する用途と、目的の標的配列の発現を変化させる用途がある。組成物は、RNA誘導型ヌクレアーゼポリペプチドと、CRISPR RNAと、トランス活性化CRISPR RNAと、ガイドRNAと、これらをコードする核酸分子を含んでいる。これらの核酸分子を含むベクターと宿主細胞も提供される。目的の標的配列に結合させるための、RNA誘導型ヌクレアーゼポリペプチドと1つ以上のガイドRNAを含むCRISPRシステムがさらに提供される。これにより、例えばRNA誘導型ヌクレアーゼを用いて真核細胞または原核細胞のゲノム遺伝子座の位置にある標的配列を改変することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
RNA誘導型ヌクレアーゼ(RGN)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む核酸分子であって、前記ポリヌクレオチドが、配列番号1、11、19、27、36、45、54のいずれかと配列が少なくとも95%一致するアミノ酸配列を含むRGNポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、
前記RGNポリペプチドが、標的DNA配列にハイブリダイズすることのできるガイドRNA(gRNA)に結合しているとき、RNA誘導型配列に特異的なやり方で前記標的DNA配列に結合し、
RGNポリペプチドをコードする前記ポリヌクレオチドが、前記ポリヌクレオチドにとって異種のプロモータに機能可能に連結されている、核酸分子。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記RGNポリペプチドが、ヌクレアーゼ-デッドであるか、ニッカーゼとして機能する、請求項1に記載の核酸分子。
【請求項3】
前記RGNポリペプチドが、塩基編集ポリペプチドに機能可能に融合している、請求項2に記載の核酸分子。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項5】
前記ガイドRNAをコードする少なくとも1つのヌクレオチド配列をさらに含み、前記ガイドRNAが、配列番号2、12、20、28、37、46、55のいずれかと配列が少なくとも95%一致するCRISPR反復配列を含むCRISPR RNAを含んでいる、請求項4に記載のベクター。
【請求項6】
前記ガイドRNAが、配列番号3、13、21、29、38、47、56のいずれかと配列が少なくとも95%一致するtracrRNAを含む、請求項4または5に記載のベクター。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の核酸分子を含むか、請求項4~6のいずれか1項に記載のベクターを含む細胞。
【請求項8】
標的DNA配列に結合させるため、システムであって、前記システムは:
a)前記標的DNA配列にハイブリダイズすることのできる1つ以上のガイドRNA、または前記1つ以上のガイドRNA(gRNA)をコードする1つ以上のヌクレオチド配列と;
b)配列番号1、11、19、27、36、45、54のいずれかと配列が少なくとも95%一致するアミノ酸配列を含むRNA誘導型ヌクレアーゼ(RGN)ポリペプチド、または前記RGNポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;
を含み、
前記1つ以上のガイドRNAをコードするヌクレオチド配列と前記RGNポリペプチドをコードするヌクレオチド配列のそれぞれが、それぞれのヌクレオチド配列にとって異種のプロモータに機能可能に連結されており;
前記1つ以上のガイドRNAが前記標的DNA配列にハイブリダイズし、
前記1つ以上のガイドRNAが前記RGNポリペプチドと複合体を形成し、それにより前記RGNポリペプチドを前記標的DNA配列に結合させるようにする、システム。
【請求項9】
前記標的DNA配列が真核細胞の中にある、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記RGNポリペプチドが、ヌクレアーゼ-デッドであるか、ニッカーゼとして機能するとともに、前記RGNポリペプチドが塩基編集ポリヌクレオチドに機能可能に連結されている、請求項8または9に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、分子生物学と遺伝子編集の分野に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
標的ゲノム編集または標的ゲノム改変が、急速に基礎研究と応用研究のための重要なツールになりつつある。初期の方法は、ヌクレアーゼ(メガヌクレアーゼ、ジンクフィンガータンパク質、TALENなど)を操作することを含んでいたため、それぞれの特定の標的配列に対して特異的な操作されたプログラム可能な配列特異的DNA結合ドメインとのキメラヌクレアーゼを作製する必要があった。RNA誘導型ヌクレアーゼ(クラスター化されて規則的な間隔で配置された短い回文反復(CRISPR)-cas細菌システムのCRISPR-関連(cas)タンパク質など)は、特定の標的配列に特異的にハイブリダイズするガイドRNAとの複合体にすることにより、特定の配列を標的とすることが可能になる。標的特異的ガイドRNAの作製は、各標的配列のためのキメラヌクレアーゼの作製よりもコストがかからず、より効率的である。このようなRNA誘導型ヌクレアーゼを用いて配列特異的二本鎖切断を導入することによりゲノムを編集することが可能であり、この二本鎖切断を修復する非相同末端結合(NHEJ)はエラーを起こしやすいため、変異が特定のゲノム位置に導入される。あるいは相同組み換え修復を通じて異種DNAをゲノム部位に導入することができる。
【発明の概要】
【0003】
目的の標的配列に結合させるための組成物と方法が提供される。組成物には、目的の標的配列を切断または改変する用途と、目的の標的配列を可視化する用途と、目的の標的配列の発現を変化させる用途がある。組成物は、RNA誘導型ヌクレアーゼ(RGN)ポリペプチドと、CRISPR RNA(crRNA)と、トランス活性化CRISPR RNA(tracrRNA)と、ガイドRNA(gRNA)と、これらをコードする核酸分子を含んでいる。ベクターと宿主細胞は、これらの核酸分子を含んでいる。目的の標的配列に結合させるため、RNA誘導型ヌクレアーゼポリペプチドと1つ以上のガイドRNAを含むCRISPRシステムも提供される。したがって本明細書に開示されている方法は目的の標的配列への結合に関するものであり、いくつかの実施態様では、この方法によって目的のその標的配列が切断または改変される。目的の標的配列は、例えば導入されたドナー配列を用いた非相同末端結合または相同組み換え修復の結果として改変することができる。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本発明が関係する分野の当業者は、本明細書に記載されている本発明の改変およびそれ以外の実施態様として、上記の説明及び関連する図面に示されている教示の利点を持つものを多数思いつくであろう。したがって本発明が開示されている具体的な実施態様に限定されることはなく、改変やそれ以外の実施態様が添付の実施態様の範囲に含まれることを理解すべきである。特殊な用語を本明細書で使用するが、それらは一般的かつ説明的な意味で用いられているのであり、制限する目的ではない。
【0005】
I.概要
【0006】
RNA誘導型ヌクレアーゼ(RGN)により、ゲノム内の単一の部位を標的として操作することが可能になるため、RGNは治療と研究の用途における遺伝子ターゲティングの文脈で有用である。哺乳動物を含む多彩な生物において、RNA誘導型ヌクレアーゼは、例えば非相同末端結合と相同組み換えを刺激することによるゲノム操作のために使用されてきた。本明細書に記載されている組成物と方法は、ポリヌクレオチドに一本鎖切断または二本鎖切断を生じさせること、またはポリヌクレオチドを改変すること、またはポリヌクレオチド内の特定の部位を検出すること、または特定の遺伝子の発現を変化させることに役立つ。
【0007】
本明細書に開示されているRNA誘導型ヌクレアーゼは、標的配列を改変することによって遺伝子の発現を変化させることができる。特別な実施態様では、RNA誘導型ヌクレアーゼは、クラスター化されて規則的な間隔で配置された短い回文反復(CRISPR)RNA誘導型ヌクレアーゼシステムの一部としてのガイドRNA(gRNA)によって標的配列に向けられる。ガイドRNAはRNA誘導型ヌクレアーゼと複合体を形成してこのRNA誘導型ヌクレアーゼを標的配列と結合させ、いくつかの実施態様では、標的配列の位置に一本鎖切断または二本鎖切断を導入する。標的配列が切断された後、この切断の修復プロセスの間に標的配列のDNA配列が改変されるようにすることができる。したがって本明細書では、RNA誘導型ヌクレアーゼを用いて宿主細胞のDNAの中の標的配列を改変する方法が提供される。例えばRNA誘導型ヌクレアーゼを用いて真核細胞または原核細胞のゲノム遺伝子座の位置にある標的配列を改変することができる。
【0008】
II.RNA誘導型ヌクレアーゼ
【0009】
本明細書にはRNA誘導型ヌクレアーゼが提示されている。RNA誘導型ヌクレアーゼ(RGN)という用語は、配列特異的なやり方で特定の標的ヌクレオチド配列に結合するポリペプチドを意味し、このポリペプチドとの複合体を形成したガイドRNA分子によって標的ヌクレオチド配列に向けられて、この標的配列とハイブリダイズする。RNA誘導型ヌクレアーゼは、標的配列に結合したときにこの標的配列を切断できるが、RNA誘導型ヌクレアーゼという用語には、標的配列に結合できるが標的配列の切断はできないヌクレアーゼ-デッドRNA誘導型ヌクレアーゼも包含される。RNA誘導型ヌクレアーゼによって標的配列を切断する結果として、一本鎖を切断すること、または二本鎖を切断することができる。二本鎖核酸分子の単一の鎖を切断することのできるRNA誘導型ヌクレアーゼを本明細書ではニッカーゼと呼ぶ。
【0010】
本明細書に開示されているRNA誘導型ヌクレアーゼには、APG05083.1、APG07433.1、APG07513.1、APG08290.1、APG05459.1、APG04583.1、APG1688.1というRNA誘導型ヌクレアーゼ(そのアミノ酸配列は、それぞれ配列番号1、11、19、27、36、45、54で表わされる)と、その活性な断片またはバリアントでRNA誘導型配列に特異的なやり方で標的ヌクレオチド配列に結合する能力を保持しているものが含まれる。これら実施態様のいくつかでは、APG05083.1、APG07433.1、APG07513.1、APG08290.1、APG05459.1、APG04583.1、APG1688.1というRGNの活性な断片またはバリアントは、一本鎖標的配列または二本鎖標的配列を切断することができる。いくつかの実施態様では、APG05083.1、APG07433.1、APG07513.1、APG08290.1、APG05459.1、APG04583.1、APG1688.1というRGNの活性なバリアントは、配列番号1、11、19、27、36、45、54のいずれかで表わされるアミノ酸配列と配列が少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上一致するアミノ酸配列を含んでいる。いくつかの実施態様では、APG05083.1、APG07433.1、APG07513.1、APG08290.1、APG05459.1、APG04583.1、APG1688.1というRGNの活性な断片は、配列番号1、11、19、27、36、45、54のいずれかで表わされるアミノ酸配列の少なくとも50個、100個、150個、200個、250個、300個、350個、400個、450個、500個、550個、600個、650個、700個、750個、800個、850個、900個、950個、1000個、1050個、またはそれよりも多い個数の連続したアミノ酸残基を含んでいる。本明細書に提示されているRNA誘導型ヌクレアーゼは、少なくとも1つのヌクレアーゼドメイン(例えばDNアーゼドメイン、RNアーゼドメイン)と、ガイドRNAと相互作用する少なくとも1つのRNA認識および/またはRNA結合ドメインを含むことができる。本明細書に提示されているRNA誘導型ヌクレアーゼの中に見いだすことができるさらに別のドメインの非限定的な例に含まれるのは、DNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、タンパク質-タンパク質相互作用ドメイン、二量体化ドメインである。特別な実施態様では、本明細書に提示されているRNA誘導型ヌクレアーゼは、DNA結合ドメイン、ヘリカーゼドメイン、タンパク質-タンパク質相互作用ドメイン、二量体化ドメインのうちの1つ以上の少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%を含むことができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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