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公開番号2025136554
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035215
出願日2024-03-07
発明の名称転炉用の昇温材及び転炉内溶湯の昇温方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類C21C 5/30 20060101AFI20250911BHJP(鉄冶金)
要約【課題】バイオマス炭を含有する転炉用の昇温材において、バイオマス炭中の揮発分を熱源として有効活用することのできる、転炉用の昇温材及び転炉内溶湯の昇温方法を提供する。
【解決手段】バイオマス炭を含有する転炉用の昇温材であって、前記バイオマス炭は揮発分を10質量%以上含有し、前記昇温材は見かけ密度が1000kg/m3以上であることを特徴とする転炉用の昇温材。及びその昇温材を用いることを特徴とする、転炉内溶湯の昇温方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
バイオマス炭を含有する転炉用の昇温材であって、
前記バイオマス炭は揮発分を10質量%以上含有し、前記昇温材は見かけ密度が1000kg/m

以上であることを特徴とする転炉用の昇温材。
ただし前記バイオマス炭は、炭化したバイオマスを意味する。
続きを表示(約 55 文字)【請求項2】
請求項1に記載の転炉用の昇温材を用いることを特徴とする、転炉内溶湯の昇温方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転炉用の昇温材及び転炉内溶湯の昇温方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
転炉製鋼法では、装入鉄源として、高炉で製造される溶銑及び型銑、それに鉄スクラップが付加される。溶銑及び型銑は、高炉にて鉄鉱石を原料とし、コークスを還元材として還元して製造するため、還元に伴って大量のCO

が排出される。一方、鉄スクラップについては、転炉内で昇温・溶融するための熱量のみが必要とされるので、溶銑や型銑と比較してCO

発生量が少ない。
【0003】
カーボンニュートラル実現に向けて、製鉄プロセスにおけるCO

排出量の削減が重要課題となっている。転炉製鋼法においてCO

排出量を削減するためには、転炉での鉄スクラップなどの冷鉄源の配合比率を増加し、高炉で製造される溶銑や型銑の配合比率を低減することが有効である。転炉装入主原料における鉄スクラップの配合比率を増加するには、昇温・溶融のための熱量を確保することが必要となる。転炉精錬では、溶銑・型銑に含まれるCやSiの燃焼熱を利用して熱源とし、熱量不足の場合は土状黒鉛やフェロシリコンなどの昇温材を追加投入することにより、転炉内溶湯を目的温度まで上昇させている。
【0004】
転炉精錬での熱源として土壌黒鉛などの炭材を用いる場合、転炉内で炭材が燃焼することによって熱源となるので、CO

が発生することとなる。一方、炭材の原料としてバイオマスを炭化したバイオマス炭を用いれば、バイオマス炭は生物資源を炭化処理したものであり、特に植物から生まれた有機性の資源のバイオマスでは成長する過程でCO

を吸収するため、それらを燃焼して排出されるCO

量はゼロと見なすことができる。
【0005】
特許文献1には、植物系バイオマスを炭化して炭化物を製造し、前記炭化物を主原料にしてバインダーおよび水分を加えて成型した転炉用昇熱材であって、水分を除いた乾燥状態での組成が固定炭素分70質量%以上、揮発成分20質量%以下、硫黄分0.1質量%以下、残部灰分であり、別途水分が5質量%以下である、転炉用昇熱材が開示されている。同文献の比較例1によると、昇熱材の揮発成分が多い場合には固定炭素分が少なくなり、必要とする熱量を得るためには昇熱材を多量に加える必要があるとしている。
【0006】
特許文献2には、植物系バイオマスを炭化して炭化物を製造し、その炭化物を主原料として、鉄分を含んだダストを混合し、その混合物にバインダーおよび水分を加えて成型したことを特徴とする転炉用昇熱材が開示されている。
【0007】
特許文献3には、植物系バイオマスの炭化物とプラスチックの混合物で、プラスチックの割合が25質量%以上で炭化物の割合が75質量%以下である混合物を押出成形し、その後の乾燥処理を有しないことを特徴とする転炉用昇熱材の製造方法が開示されている。
【0008】
特許文献4には、炭化物粉粒体とバインダーとで成型してなる炭化物成型体の転炉用昇熱材であって、前記炭化物成型体は、密度が500~1500kg/m

であり、圧潰強度が490N/個以上であり、さらに所定の外形を有する転炉用昇熱材が開示されている。炭化物成型体中の炭化物として、植物系バイオマスを炭化した炭化物を用いることができる。
【0009】
特許文献5には、粒度を調整した炭化物粉粒体とバインダーを混合した炭化物成型体であって、炭化物の充填率を高めつつバインダーの添加量を削減することを可能とする転炉用昇熱材およびその製造方法が開示されている。
【0010】
転炉を用いた鋼の精錬方法として、脱りん吹錬-中間排滓-脱炭吹錬をひとつの転炉で行うMURC法が知られている。脱りん吹錬中にスラグをフォーミングさせてスラグ体積を増やすことにより、中間排滓で炉口からスラグを排出するに際して排滓率の増加を図っている。脱炭吹錬後は、転炉を傾動して出鋼口から溶鋼を出鋼する。一方、脱りん吹錬、脱炭吹錬を、二つの転炉を用いて行う方法として、LD-ORP法、SRP法が知られている。これらの方法では、脱りん吹錬後の溶銑を出鋼口から取鍋に排出し、この溶銑をスラグ排出後の転炉に再装入して脱炭吹錬を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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