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公開番号2025136896
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035822
出願日2024-03-08
発明の名称フェライト系ステンレス鋼板
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人ブライタス
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250911BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】高温強度と耐溶接凝固割れ性とに優れるフェライト系ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.001~0.030%、Si:0.010~2.000%、Mn:0.010~2.000%、P:0.100%以下、S:0.0100%以下、Cr:16.0~20.0%、Cu:1.00~2.00%、Mo:0.01~1.00%、Ti:0.01~0.30%、Nb:0.050~0.300%、Al:0.003~0.500%、N:0.001~0.020%、B:0.0001~0.0050%、任意元素、残部:Feおよび不純物であり、[X≦300+(-34P-38S-4.9Mn-19Ti-9.5Nb-273)]を満足する、フェライト系ステンレス鋼板。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
化学組成が、質量%で、
C:0.001~0.030%、
Si:0.010~2.000%、
Mn:0.010~2.000%、
P:0.100%以下、
S:0.0100%以下、
Cr:16.0~20.0%、
Cu:1.00~2.00%、
Mo:0.01~1.00%、
Ti:0.01~0.30%、
Nb:0.050~0.300%、
Al:0.003~0.500%、
N:0.001~0.020%、
B:0.0001~0.0050%、
Mg:0~0.0010%、
Ca:0~0.0050%、
Ni:0~2.00%、
V:0~0.50%、
W:0~3.00%、
Zr:0~0.10%、
REM:0~0.100%、
Sn:0~0.500%、
Co:0~0.30%、
Sb:0~0.500%、
Ga:0~0.3000%、
Ta:0~1.000%、
Hf:0~1.000%、
Bi:0~0.020%、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(i)式を満足する、フェライト系ステンレス鋼板。
X≦300+(-34P-38S-4.9Mn-19Ti-9.5Nb-273) ・・・(i)
但し、上記式中の各元素記号はフェライト系ステンレス鋼に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとし、上記式中のXは固液共存温度域(℃)を表す。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記化学組成が、質量%で、
Mg:0.0001~0.0010%、
Ca:0.0001~0.0050%、
Ni:0.01~2.00%、
V:0.01~0.50%、
W:0.10~3.00%、
Zr:0.01~0.10%、
REM:0.005~0.100%、
Sn:0.005~0.500%、
Co:0.01~0.30%、
Sb:0.005~0.500%、
Ga:0.0002~0.3000%、
Ta:0.001~1.000%、
Hf:0.001~1.000%、および
Bi:0.001~0.020%、
から選択される1種以上を含有する、
請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
【請求項3】
前記フェライト系ステンレス鋼板は、
Tiを含有する析出物を含み、
前記析出物のNb含有量とTi含有量との比である[Nb]/[Ti]の値の平均値が、0.05以下である、請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
但し、上記[Nb]は、析出物のNb含有量(at%)を示し、含有されない場合は、ゼロとし、[Ti]は、析出物のTi含有量(at%)を示す。
【請求項4】
前記フェライト系ステンレス鋼板は、
Tiを含有する析出物を含み、
前記析出物のNb含有量とTi含有量との比である[Nb]/[Ti]の値の平均値が、0.05以下である、請求項2に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
但し、上記[Nb]は、析出物のNb含有量(at%)を示し、含有されない場合は、ゼロとし、[Ti]は、析出物のTi含有量(at%)を示す。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のフェライト系ステンレス鋼板を備える排気部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系ステンレス鋼板に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
自動車部品の中でも排気部品は排気ガスの経路となる部品であり、排気マニホールド、フロントパイプ、センターパイプ等を指す。高温の排気ガスを安定的に通気させる排気部品には、高温強度、耐酸化性、高温疲労特性、熱疲労特性等の耐熱性、耐食性に優れた材料が使用されている。
【0003】
従来、自動車排気部品には鋳鉄を使用するのが一般的であったが、排気ガス規制の強化、エンジン性能の向上、車体軽量化などの観点から、ステンレス鋼製の排気マニホールドが使用されるようになった。
【0004】
ステンレス鋼の中でも、フェライト系ステンレス鋼は、熱膨張係数が小さいため、熱疲労特性および耐スケール剥離性に優れる。また、Niを含有しないため、材料コストも安く、汎用的に使用されている。但し、フェライト系ステンレス鋼は、一般的に高温強度や高温疲労強度が低いため、Nb、Cuといった合金元素を活用して強度向上がなされてきた。
【0005】
例えば、特許文献1~3には、Cuを含有させて高温強度の向上を図ったフェライト系ステンレス鋼が開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2015/174079号
特開2008-240143号公報
特開2010-248620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、排気部品は円筒や楕円筒形状で、かつ溶接構造を有することが大半であり、排気部品に用いられるフェライト系ステンレス鋼には、高温強度だけではなく溶接性、具体的には溶接凝固割れしにくいことが求められる。溶接凝固割れが生じると、排気部品に欠陥ができやすくなり、排気ガスが経路外に漏出が生じやすくなり、部品性能が低下しやすくなるからである。
【0008】
しかしながら、Nb、Cuのような高温強度を向上させる元素を含有させると、溶接時性に凝固割れが生じやすくなることから、フェライト系ステンレス鋼において、高温強度と耐溶接凝固割れ性とを両立することは、難しいという課題がある。ここで、特許文献1~3に開示されたフェライト系ステンレス鋼は、溶接凝固割れについて検討しておらず、耐溶接凝固割れ性に関し、さらに改善の余地がある。
【0009】
本発明は、高温強度と耐溶接凝固割れ性とに優れるフェライト系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記のフェライト系ステンレス鋼板を要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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