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公開番号2025145098
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045109
出願日2024-03-21
発明の名称印刷装置および捺染物の製造方法
出願人理想科学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D06P 7/00 20060101AFI20250926BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】追加のインクを用いることなく、捺染された画像のうちの一部のみを消すことが可能な捺染物を製造可能とする印刷装置および捺染物の製造方法を提供する。
【解決手段】制御部は、前処理液吐出ヘッド31が前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布に白インク吐出ヘッド32およびカラーインク吐出ヘッド33がインクを吐出して主画像および追加画像を印刷するよう制御する。制御部は、布の主画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が所定の第1レベル以上となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して主画像を印刷し、布の追加画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が第1レベルより低い所定の第2レベル以下となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して追加画像を印刷するよう前処理液吐出ヘッド31、白インク吐出ヘッド32、およびカラーインク吐出ヘッド33を制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
インクを凝集させる前処理液を吐出する前処理液吐出部と、
インクを吐出するインク吐出部と、
前記前処理液吐出部が前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布に前記インク吐出部がインクを吐出して主画像および追加画像を印刷するよう制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
布の前記主画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が所定の第１レベル以上となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記主画像を印刷し、
布の前記追加画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が前記第１レベルより低い所定の第２レベル以下となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記追加画像を印刷するよう前記前処理液吐出部および前記インク吐出部を制御することを特徴とする印刷装置。
続きを表示（約 870 文字）【請求項２】
前記第１レベルは、ＪＩＳＬ０８４４Ａ－２号に準拠した洗濯堅牢度における変退色３級以上であり、
前記第２レベルは、ＪＩＳＬ０８４４Ａ－２号に準拠した洗濯堅牢度における変退色１級であることを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
【請求項３】
前記制御部は、前記主画像を印刷するインクに対する前処理液の重量比を０．４以下とし、前記追加画像を印刷するインクに対する前処理液の重量比を０．５５以上とすることを特徴とする請求項１または２に記載の印刷装置。
【請求項４】
前記インク吐出部は、
白インクを吐出する白インク吐出部と、
カラーインクを吐出するカラーインク吐出部とを有し、
前記制御部は、
前処理液が吐出された布に前記白インク吐出部が白インクを吐出し、前処理液および白インクが吐出された布に前記カラーインク吐出部がカラーインクを吐出して前記主画像を印刷し、
前処理液が吐出された布に対し、前記白インク吐出部による白インクの吐出を省略して、前記カラーインク吐出部がカラーインクを吐出して前記追加画像を印刷するよう制御することを特徴とする請求項１または２に記載の印刷装置。
【請求項５】
インクを凝集させる前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布にインクを吐出して主画像を印刷する工程と、
前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布にインクを吐出して追加画像を印刷する工程とを含み、
前記主画像を印刷する工程において、布の前記主画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が所定の第１レベル以上となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記主画像を印刷し、
前記追加画像を印刷する工程において、布の前記追加画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が前記第１レベルより低い第２レベル以下となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記追加画像を印刷することを特徴とする捺染物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、印刷装置および捺染物の製造方法に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
衣類等の布に、文字、絵、図柄等の画像を捺染して捺染物を製造する技術が知られている。これに対し、捺染物における一部の画像のみを消したい要求がある。
【０００３】
例えば、イベントグッズとして使用するＴシャツ等に、イベント当日から比較的短期間だけ必要な広告画像を含む画像を印刷した場合において、必要な期間の経過後に広告画像を消し、他の画像は残したいことがある。
【０００４】
これに関し、特許文献１には、洗濯堅牢度の高いインクと洗濯堅牢度の低いインクとの少なくとも２種類のインクを印刷して着色部を形成し、洗濯堅牢度の低いインクで形成された着色部は洗濯とともに変色、褪色、脱色または色落ちし、洗濯堅牢度の高いインクで形成された着色部が観察されるようにする技術が開示されている。
【０００５】
この技術を用いれば、消したい画像と消したくない画像とが印刷された布を洗濯することにより消したい画像が消え、消したくない画像は残るようにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特許第７１３０２９２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
しかしながら、特許文献１の技術では、洗濯堅牢度が互いに異なる複数種類のインクが必要となる。すなわち、消したい画像と消したくない画像とでインクを使い分けて印刷するために追加のインクを用いる必要がある。
【０００８】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、追加のインクを用いることなく、捺染された画像のうちの一部のみを消すことが可能な捺染物を製造可能とする印刷装置および捺染物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の一態様によれば、インクを凝集させる前処理液を吐出する前処理液吐出部と、インクを吐出するインク吐出部と、前記前処理液吐出部が前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布に前記インク吐出部がインクを吐出して主画像および追加画像を印刷するよう制御する制御部とを備え、前記制御部は、布の前記主画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が所定の第１レベル以上となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記主画像を印刷し、布の前記追加画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が前記第１レベルより低い所定の第２レベル以下となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記追加画像を印刷するよう前記前処理液吐出部および前記インク吐出部を制御することを特徴とする印刷装置が提供される。
【００１０】
本発明の他の態様によれば、インクを凝集させる前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布にインクを吐出して主画像を印刷する工程と、前処理液を布に吐出し、前処理液が吐出された布にインクを吐出して追加画像を印刷する工程とを含み、前記主画像を印刷する工程において、布の前記主画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が所定の第１レベル以上となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記主画像を印刷し、前記追加画像を印刷する工程において、布の前記追加画像を印刷した領域の洗濯堅牢度が前記第１レベルより低い第２レベル以下となるようにインクに対する前処理液の重量比を調整して前記追加画像を印刷することを特徴とする捺染物の製造方法が提供される。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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