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公開番号2025146250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024046924
出願日2024-03-22
発明の名称液体吐出装置及び液体吐出方法
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B41J 2/21 20060101AFI20250926BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】DTF方式の印刷において、カラーインクと白インクの混色を抑制し、画像品質の低下を防ぐ液体吐出装置を提供する。
【解決手段】被印刷物に画像を転写する転写用基材にカラーインクを吐出する第1の吐出手段と、前記被印刷物に画像が転写されたときの前記カラーインクの下地となる白インクを前記転写用基材に吐出する第2の吐出手段と、凝集剤を含む処理液を前記転写用基材に吐出する第3の吐出手段と、制御部と、を有し、前記制御部は、画像データに基づいて所定の領域ごとに前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量を算出し、前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量が所定の閾値を超える領域に対して前記処理液を吐出するよう制御することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被印刷物に画像を転写する転写用基材にカラーインクを吐出する第1の吐出手段と、
前記被印刷物に画像が転写されたときの前記カラーインクの下地となる白インクを前記転写用基材に吐出する第2の吐出手段と、
凝集剤を含む処理液を前記転写用基材に吐出する第3の吐出手段と、
前記カラーインク、前記白インク及び前記処理液の吐出を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、画像データに基づいて所定の領域ごとに前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量を算出し、前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量が所定の閾値を超える領域に対して前記処理液を吐出するよう制御する
ことを特徴とする液体吐出装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量が所定の閾値を超える領域に対して前記処理液を吐出する際、前記転写用基材に対して前記カラーインク、前記処理液、前記白インクの順に吐出するよう制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記白インクの付着量は、下記の白インク付着量の特定方法により定められ、
前記制御部は、下記の白インク付着量の特定方法により定められた付着量で前記白インクを吐出するよう制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
[白インク付着量の特定方法]
前記白インクを任意の付着量で前記転写用基材に吐出して付着量特定用の画像を形成し、前記被印刷物に前記付着量判定用の画像を転写し、任意の判断方法により、前記被印刷物の色の影響が生じない付着量を特定する。
【請求項4】
前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量と比較する所定の閾値は、下記の第1のテストチャートに基づいて下記の第1の特定方法により定められ、
前記制御部は、下記の特定方法により定められた所定の閾値を用いて前記処理液の吐出を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
[第1のテストチャート]
前記白インクの付着量を一定とし、前記カラーインクの付着量を段階的に変更させて、前記転写用基材に前記カラーインク、前記白インクの順に吐出してテストパッチを複数作製し、これを第1のテストチャートとする。
[第1の特定方法]
前記第1のテストチャートにおいて、任意の判断方法により、前記カラーインクと前記白インクの混在が発生しているかどうかを判断し、混在が発生するテストパッチと混在が発生しないテストパッチの境目を求め、境目になる付着量の総量を前記所定の閾値とする。
【請求項5】
前記制御部は、下記の第2のテストチャートを用いて下記の第2の特定方法により定められた前記処理液の付着量に基づいて前記処理液の吐出を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
[第2のテストチャート]
前記カラーインクの付着量及び前記白インクの付着量を一定とし、前記処理液の付着量を段階的に変更させて、前記転写用基材に前記カラーインク、前記処理液、前記白インクの順に吐出してテストパッチを複数作製し、これを第2のテストチャートとする。
[第2の特定方法]
前記第2のテストチャートにおいて、任意の判断方法により、前記カラーインクと前記白インクの混在が発生しているかどうかを判断し、混在が発生するテストパッチと混在が発生しないテストパッチの境目を求め、境目になる前記処理液の付着量を画像形成時の前記処理液の付着量とする。
【請求項6】
前記制御部は、前記処理液を吐出する領域において、前記処理液の付着量が前記カラーインクの付着量と前記白インクの付着量との合計値に対して1/1000~1/10となるように前記処理液の吐出を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記処理液の液滴のサイズを12pL以下とし、閾値の判定により前記処理液を吐出する対象となった領域を、前記処理液の液滴が着弾する単位である画素に分割し、前記処理液の液滴が着弾する画素が重ならないようにランダムに画素を選択し、選択された画素に前記処理液を吐出する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記第3の吐出手段を搭載した処理液用キャリッジを有し、
前記処理液用キャリッジは、走査を行いつつ前記処理液を吐出し、
前記制御部は、前記処理液を吐出する領域がある箇所に対して前記処理液用キャリッジを走査させ、前記処理液を吐出する領域がない箇所に対しては前記処理液用キャリッジを走査させない
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項9】
前記第1の吐出手段及び前記第2の吐出手段を搭載したインク用キャリッジと、
前記第3の吐出手段を搭載した処理液用キャリッジと、
前記転写用基材を搬送する搬送手段と、を有し、
前記搬送手段は、前記転写用基材を往路と復路に搬送可能であり、
前記インク用キャリッジ及び前記処理液用キャリッジは、前記転写用基材の搬送方向と垂直な方向に往復走査を行い、
前記制御部は、前記転写用基材の往路又は復路で、前記インク用キャリッジ及び前記処理液用キャリッジを走査させて、前記カラーインクの吐出と前記処理液の吐出を並行して行うか、又は、前記白インクの吐出と前記処理液の吐出を並行して行う
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項10】
被印刷物に画像を転写する転写用基材にカラーインクを吐出する第1の吐出工程と、
前記被印刷物に画像が転写されたときの前記カラーインクの下地となる白インクを前記転写用基材に吐出する第2の吐出工程と、
凝集剤を含む処理液を前記転写用基材に吐出する第3の吐出工程と、
前記カラーインク、前記白インク及び前記処理液の吐出を制御する制御工程と、を含み、
前記制御工程は、画像データに基づいて所定の領域ごとに前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量を算出し、前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量が所定の閾値を超える領域に対して前記処理液を吐出するよう制御する
ことを特徴とする液体吐出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
液体吐出装置として、インクジェットの技術を利用したインクジェット記録装置などが知られている。また液体吐出装置として、DTF(Direct To Film)方式のプリンタが知られている。
【0003】
DTF方式の印刷では、インクをフィルム等の転写用基材に付与し、熱溶解性の接着パウダーを塗布し、加熱して接着パウダーを溶融させる。フィルムに被印刷物を重ねて加熱及び加圧を行い、被印刷物に画像を転写する。
【0004】
DTF方式の印刷では、転写後の画像の品質が低下することを防止するため、技術の提案がなされている。例えば、特許文献1には、カラーインクに加えて、画像の色へ影響が生じにくいクリアインクを用いることが開示されている。特許文献1では、接着剤パウダーとしてのホットメルト樹脂粉末の付着量が不足することを防止し、画像の転写をより適切に行い、転写後の画像の品質が低下することを防止する試みがなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
DTF方式の印刷では、クリアインクの他にも白インクが用いられることがあり、フィルムにカラーインクと白インクを付与し、転写用の画像を形成する場合がある。白インクは、被印刷物におけるカラーインクの下地として用いられ、被印刷物が濃い色であったとしても、被印刷物で適切に画像を表現することができる。
【0006】
しかし、従来技術では、カラーインクと白インクの混色が生じ、これにより色ムラが発生して画像の品質が悪くなるという問題があった。転写用基材であるフィルムにはインク受容層が設けられている場合が多く、インク受容層が受け止めることができるインクの付着量には上限値がある。上限値以上のインクを付着させた場合、フィルム上でカラーインクと白インクが混色し、色ムラが発生してしまう(図7(A)参照)。フィルムに色ムラが発生した状態で記録媒体に転写を行うと、転写後の画像も色ムラが発生してしまう(図7(B)参照)。
【0007】
このような混色を防止するためには、インクの付着量を減らすことが考えられるが、カラーインクの量を減らした場合、表現できる色域が小さくなってしまい、例えば濃い色を表現できなくなる。白インクの量を減らした場合、記録媒体の色が画像に影響を与えてしまう。カラーインクと白インクの混色が生じると、画像品質が低下してしまう。
【0008】
そこで本発明は、DTF方式の印刷において、カラーインクと白インクの混色を抑制し、画像品質の低下を防ぐ液体吐出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の液体吐出装置は、被印刷物に画像を転写する転写用基材にカラーインクを吐出する第1の吐出手段と、前記被印刷物に画像が転写されたときの前記カラーインクの下地となる白インクを前記転写用基材に吐出する第2の吐出手段と、凝集剤を含む処理液を前記転写用基材に吐出する第3の吐出手段と、前記カラーインク、前記白インク及び前記処理液の吐出を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、画像データに基づいて所定の領域ごとに前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量を算出し、前記カラーインク及び前記白インクの付着量の総量が所定の閾値を超える領域に対して前記処理液を吐出するよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、DTF方式の印刷において、カラーインクと白インクの混色を抑制し、画像品質の低下を防ぐ液体吐出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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