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公開番号
2025148633
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024048844
出願日
2024-03-26
発明の名称
光アップコンバージョン組成物、フィルム及び光アップコンバージョン方法
出願人
日本製紙株式会社
,
独立行政法人国立高等専門学校機構
代理人
個人
主分類
C08L
1/02 20060101AFI20251001BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 脱酸素のための脱気処理を行わなくても、従来よりも高い光アップコンバージョン効率を実現可能であり、環境負荷が少ない光アップコンバージョン組成物を提供する。
【解決手段】 本発明の光アップコンバージョン組成物は、微細セルロース繊維と、増感剤と、発光体とを含む。
【選択図】 図8
特許請求の範囲
【請求項1】
微細セルロース繊維と、増感剤と、発光体とを含む、光アップコンバージョン組成物。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記微細セルロース繊維が、アニオン変性セルロースナノファイバーである、請求項1に記載の光アップコンバージョン組成物。
【請求項3】
前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシル化セルロースナノファイバーである、請求項2に記載の光アップコンバージョン組成物。
【請求項4】
前記増感剤が金属錯体であって、
前記金属錯体が、パラジウム錯体又は白金錯体である、請求項1に記載の光アップコンバージョン組成物。
【請求項5】
前記発光体が、縮合多環芳香族化合物である、請求項1に記載の光アップコンバージョン組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の光アップコンバージョン組成物から形成されたフィルム。
【請求項7】
請求項6に記載のフィルムに光を照射する工程を備える光アップコンバージョン方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光アップコンバージョン組成物、この光アップコンバージョン組成物から形成されたフィルム、及びこのフィルムを用いた光アップコンバージョン方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
光アップコンバージョンとは長波長光を短波長光に変換する方法である。光アップコンバージョン組成物の用途としては、例えば有機太陽電池などが挙げられる。有機太陽電池において自由電荷担体を発生させるのは、太陽光のうちの紫外光及び青色光である。そこで、有機太陽電池に光アップコンバージョン組成物を用いることにより、赤色光などの長波長光を青色光などの短波長光に変換し、有機太陽電池の光電変換効率を高めることが期待されている。
【0003】
光アップコンバージョンの従来の方式としては、(1)強力なパルスレーザーを用いた二光子吸収、(2)非線形光学結晶とコヒーレント光源とを用いた第二高調波発生、(3)希土類元素の二段階励起を用いるものが挙げられる。これらの方式はコヒーレントな非常に強い入射光(レーザー)を必要とし、また、光アップコンバージョン効率は0.2%以下と非常に低い値であった。これらは、レーザーの波長変換光学素子などとして用いられているが、非常に強いコヒーレント光を必要とするため、有機太陽電池には利用できない。これに対して、近年では、二種類の光機能分子と三重項-三重項消滅(triplet-triplet annihilation(TTA))とを用いる方式が、入射光強度の低い非コヒーレント光に対し、1%以上の光アップコンバージョンを行える方法として注目を集めている。具体的には、長波長の光を吸収し効率的に三重項を生成する増感剤(sensitizer)と、増感剤から三重項間エネルギー移動(triplet-triplet energy transfer(TTET))で長寿命の励起三重項を生じ、さらにその励起三重項間衝突によって励起一重項を生成して蛍光を発する発光剤(emitter)という役割分担させた二種類の要素を組み合わせている。
【0004】
上記二種類の要素を組み合わせる方法として、これまで、この二種類の要素を混合させた溶液系について検討されているが(例えば特許文献1等参照)、励起三重項状態は空気中や溶液中の酸素によって消光され、失活するため、溶液系では、溶存酸素を除く脱気処理を必要とする。そのため、実用化のためにはフィルム化が必須である。フィルム化の検討として、例えば特許文献2では、増感剤及び発光剤と、重合性液晶モノマーとを用い、光重合によりフィルム化する方法について検討している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2014/136619号
特開2020-26477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2の方法で得られたフィルムは、用いられる液晶や液晶性モノマー、液晶性モノマーが重合して形成される高分子が生分解性を有しないものであり、環境負荷が大きいものであった。また、より高い光アップコンバージョン効率を実現する組成物が求められていた。
【0007】
そこで、本発明は、脱酸素のための脱気処理を行わなくても、従来よりも高い光アップコンバージョン効率を実現可能であり、環境負荷が少ない光アップコンバージョン組成物、これを用いたフィルム、及びこのフィルムを用いる光アップコンバージョン方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、かかる目的を達成するため鋭意検討した結果、微細セルロース繊維を用いることが極めて有効であることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明は以下を提供する。
(1) 微細セルロース繊維と、増感剤と、発光体とを含む、光アップコンバージョン組成物。
(2) 前記微細セルロース繊維が、アニオン変性セルロースナノファイバーである、(1)に記載の光アップコンバージョン組成物。
(3) 前記アニオン変性セルロースナノファイバーが、カルボキシル化セルロースナノファイバーである、(2)に記載の光アップコンバージョン組成物。
(4) 前記増感剤が金属錯体であって、前記金属錯体が、パラジウム錯体又は白金錯体である、(1)に記載の光アップコンバージョン組成物。
(5) 前記発光体が、縮合多環芳香族化合物である、(1)に記載の光アップコンバージョン組成物。
(6) (1)に記載の光アップコンバージョン組成物から形成されたフィルム。
(7) (6)に記載のフィルムに光を照射する工程を備える光アップコンバージョン方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、脱酸素のための脱気処理を行わなくても、従来よりも高い光アップコンバージョン効率を実現可能であり、環境負荷が少ない光アップコンバージョン組成物、これを用いたフィルム、及びこのフィルムを用いる光アップコンバージョン方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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