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公開番号
2025150920
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052083
出願日
2024-03-27
発明の名称
有機電界発光素子、表示装置及び照明装置
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
主分類
H10K
50/12 20230101AFI20251002BHJP()
要約
【課題】発光効率が高く、駆動寿命の長い有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】陽極、陰極、第1の有機層、及び第2の有機層を有する有機電界発光素子であって、前記第1の有機層は、前記陽極及び前記陰極の間に設けられ、前記第2の有機層は、前記第1の有機層の陽極側に接してなり、前記第1の有機層は、式(2)で表される化合物を含有し、前記第2の有機層は、下記(i)(ii)の少なくとも一方を満たす重合体を含有する、有機電界発光素子。(i)式(54)で表される繰り返し単位、式(55)で表される繰り返し単位、式(56)で表される繰り返し単位及び式(57)で表される繰り返し単位のうち、2つ以上の繰り返し単位を有する。(ii)式(54)で表される繰り返し単位、式(55)で表される繰り返し単位、式(56)で表される繰り返し単位及び式(57)で表される繰り返し単位のうち、1つ以上の繰り返し単位のみからなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
陽極、陰極、第1の有機層、及び第2の有機層を有する有機電界発光素子であって、
前記第1の有機層は、前記陽極及び前記陰極の間に設けられ、
前記第2の有機層は前記第1の有機層の陽極側に接してなり、
前記第1の有機層は、下記式(2)で表される化合物を含有し、
前記第2の有機層は、下記(i)(ii)の少なくとも一方を満たす重合体を含有する
、有機電界発光素子。
(i)下記式(54)で表される繰り返し単位、下記式(55)で表される繰り返し単位
、下記式(56)で表される繰り返し単位及び下記式(57)で表される繰り返し単位の
うち、2つ以上の繰り返し単位を有する。
(ii)下記式(54)で表される繰り返し単位、下記式(55)で表される繰り返し単
位、下記式(56)で表される繰り返し単位及び下記式(57)で表される繰り返し単位
のうち、1つ以上の繰り返し単位のみからなる。
TIFF
2025150920000120.tif
64
87
[式(2)において、環Cy
1
、環Cy
2
、環Cy
3
及び環Cy
4
は各々独立に、5員環
又は6員環の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。
環Cy
1
、環Cy
2
、環Cy
3
及び環Cy
4
は芳香族炭化水素縮合環又は芳香族複素縮
合環であってもよい。
Rは水素原子又は置換基を表し、x、y、z、wはそれぞれRが環Cy
1
、環Cy
2
、
環Cy
3
、環Cy
4
に結合しうる最大の数を表す。
Q
11
、Q
12
、Q
21
及びQ
22
はN-R、O又はSを表す。
Rが複数存在する場合、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
Rが置換基である場合は隣接するR同士、あるいは、Rに隣接する環Cy
1
、環Cy
2
、環Cy
3
及び環Cy
4
と結合して環を形成していてもよい。]
TIFF
2025150920000121.tif
42
114
(式(54)中、
Ar
51
は、架橋基以外の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、架橋基以外の
置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は架橋基以外の置換基を有していてもよい
芳香族炭化水素基及び架橋基以外の置換基を有していてもよい芳香族複素環基から選択さ
れる複数の基が直接若しくは連結基を介して連結した基であり、
Xは、-C(R
207
)(R
続きを表示(約 4,000 文字)
【請求項2】
前記式(2)で表される化合物が、下記式(2-1)又は下記式(2-2)で表される
化合物である、請求項1に記載の有機電界発光素子。
TIFF
2025150920000125.tif
54
98
[式(2-1)及び式(2-2)において、Q
31
及びQ
32
はO又はSを表す。
Rは前記式(2)と同様であり、Rが複数存在する場合は互いに独立であり、同一であ
っても異なっていてもよい。
Rが置換基である場合は隣接するR同士と結合して環を形成していてもよい。]
【請求項3】
前記式(2)で表される化合物が、下記式(2-3)で表される化合物である、請求項
1に記載の有機電界発光素子。
TIFF
2025150920000126.tif
51
71
[式(2-3)において、Q
31
及びQ
32
はO又はSを表す。
Rは前記式(2)と同様であり、Rが複数存在する場合は互いに独立であり、同一であ
っても異なっていてもよい。
Rが置換基である場合は隣接するR同士と結合して環を形成していてもよい。
R’は水素原子又は置換基を表し、R’が複数存在する場合は互いに独立であり、同一
であっても異なっていてもよい。]
【請求項4】
前記重合体が、下記式(61)又は下記式(61’)で表される部分構造を含む、請求
項1に記載の有機電界発光素子。
TIFF
2025150920000127.tif
78
81
(式(61)及び式(61’)中、
R
601
は式(54)におけるR
201
又はR
202
、式(55)におけるR
303
、
R
304
、R
305
、又はR
306
、式(56)におけるR
441
又はR
442
、式(5
7)におけるR
517
、R
518
、又はR
519
を表し、-*は隣の原子との結合を表す
。
式(61)及び式(61’)が式(54)の部分構造又は式(56)の部分構造である
場合、Ring Bは縮合環の一部であってもよい。
式(61)及び式(61’)で表される部分構造は、R
601
の他に、Ring A及
びRing Bに、式(54)の部分構造である場合はR
201
又はR
202
、式(55
)の部分構造である場合はR
303
、R
304
、R
305
、又はR
306
、式(56)の
部分構造である場合はR
441
又はR
442
、式(57)の部分構造である場合はR
51
7
、R
518
又はR
519
を有していてもよい。)
【請求項5】
前記第1の有機層が、更に、下記式(7)で表される化合物を含む、請求項1に記載の
有機電界発光素子。
TIFF
2025150920000128.tif
94
154
[式(7)中、環A701は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環構造又は置換基
を有していてもよい芳香族複素環構造を表す。
環A702は置換基を有していてもよい芳香族複素環構造を表す。
環A701及び環A702がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一でも異なってい
てもよい。
R
701
、R
702
は各々独立に式(b)で表される構造であり、“*”は環A701
又は環A702との結合位置を表す。R
701
、R
702
は同じであっても異なっていて
もよく、R
701
、R
702
がそれぞれ複数存在する場合、それらは同じであっても異な
っていてもよい。
Ar
701
、Ar
703
は、各々独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環
構造、又は置換基を有していてもよい芳香族複素環構造を表す。
Ar
702
は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環構造、置換基を有していて
もよい芳香族複素環構造、又は置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素構造を表す。
Ar
701
、Ar
702
、及びAr
703
がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一
でも異なっていてもよい。
環A701に結合する置換基同士、環A702に結合する置換基同士、又は環A701
に結合する置換基と環A702に結合する置換基同士は、互いに結合して環を形成してい
てもよい。
B
701
-L
700
-B
702
は、アニオン性の2座配位子を表す。B
701
及びB
7
02
は、各々独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成
する原子であってもよい。L
700
は、単結合、又は、B
701
及びB
702
とともに2
座配位子を構成する原子団を表す。B
701
-L
700
-B
702
が複数存在する場合、
それらは同一でも異なっていてもよい。
なお、式(7)、(b)において、
i1、i2は各々独立に、0以上12以下の整数を表し、
【請求項6】
前記第1の有機層が、更に、下記式(250)で表される化合物及び下記式(260)
で表される化合物から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の有機電界発光
素子。
TIFF
2025150920000129.tif
63
157
(式(250)中、
Wは、各々独立に、CH又はNを表し、少なくとも一つのWはNであり、
Xa
1
、Ya
1
、及びZa
1
は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数6~3
0の二価の芳香族炭化水素基、又は置換基を有していてもよい炭素数3~30の二価の芳
香族複素環基を表し、
Xa
2
、Ya
2
及びZa
2
は、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素
数6~30の一価の芳香族炭化水素基、又は置換基を有していてもよい炭素数3~30の
一価の芳香族複素環基を表し、
g11、h11、及びj11は各々独立に0~6の整数を表し、
g11、h11、j11の少なくとも一つは1以上の整数であり、
g11が2以上の場合、複数存在するXa
1
は同一であっても異なっていてもよく、
h11が2以上の場合、複数存在するYa
1
は同一であっても異なっていてもよく、
j11が2以上の場合、複数存在するZa
1
は同一であっても異なっていてもよく、
R
31
は水素原子又は置換基を表し、4個のR
31
は同一であっても異なっていてもよ
く、
但し、g11、h11、又はj11が0の場合、それぞれ対応するXa
2
、Ya
2
、Z
a
2
は水素原子ではない。)
TIFF
2025150920000130.tif
76
155
(式(260)中、
Ar
61
~Ar
65
は、各々独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい1価の炭
素数6以上、60以下の芳香族炭化水素基であり、
L
1
~L
5
は、各々独立に、置換基を有していてもよい2価の炭素数6以上、60以下
の芳香族炭化水素基であり、
R
60
は、各々独立に、置換基を表し、
m1~m5は、各々独立に、0~5の整数を表し、
nは、0~10の整数を表し、
a1~a3は、各々独立に、0~3の整数を表し、
ただし、Ar
61
【請求項7】
前記第1の有機層が、少なくとも前記式(250)で表される化合物を含む、請求項6
に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を備える、表示装置。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子を備える、照明装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光素子、該有機電界発光素子を備える表示装置及び照明装置に関
する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
有機EL照明や有機ELディスプレイなど、有機EL素子を利用した各種電子デバイス
が実用化されている。有機電界発光素子は、印加電圧が低いため消費電力が小さく、三原
色発光も可能であるため、大型のディスプレイモニターだけではなく、携帯電話やスマー
トフォンに代表される中小型ディスプレイへの応用が始まっている。
【0003】
有機電界発光素子は発光層や電荷注入層、電荷輸送層など複数の層を積層することによ
り製造される。現在、有機電界発光素子の多くは、有機材料を真空下で蒸着することによ
り製造されているが、真空蒸着法では、蒸着プロセスが煩雑となり、生産性に劣る。また
、真空蒸着法で製造された有機電界発光素子では照明やディスプレイのパネルの大型化が
極めて難しい。
【0004】
近年、大型のディスプレイや照明に用いることのできる有機電界発光素子を効率よく製
造するプロセスとして、湿式成膜法(塗布法)が研究されている。湿式成膜法は、真空蒸
着法に比べて安定した層を容易に形成できる利点があるため、ディスプレイや照明装置の
量産化や大型デバイスへの適用が期待されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、ポリ(9-ビニルカルバゾール)を含有する有機層と、ホウ
素と窒素を含む多環複素環骨格を有する発光材料を含有する発光層とを有する有機電界発
光素子が記載されている。特許文献2~6には、下記高分子化合物(H-1)を含有する
有機層と、ホウ素と窒素を含む多環複素環骨格を有する発光材料を含有する発光層とを有
する有機電界発光素子が開示されている。
【0006】
TIFF
2025150920000002.tif
70
115
【0007】
また、非特許文献1には、有機電界発光素子に使用する発光ドーパントとして、ホウ素
と窒素を含む多環複素環骨格を有する発光材料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2016/152418号
国際公開第2019/198699号
国際公開第2019/235452号
国際公開第2020/040298号
国際公開第2020/045681号
国際公開第2020/080528号
【非特許文献】
【0009】
Advanced Materials 2022,34,220144
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら前述の先行技術では、ディスプレイ用途に対して、有機電界発光素子の性
能の点で十分とは言えず、湿式成膜法にて形成した有機電界発光素子のさらなる発光効率
の向上、駆動寿命の改善が求められていた。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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