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公開番号2025144771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024044611
出願日2024-03-21
発明の名称チキソ性付与剤、液状組成物
出願人三菱ケミカル株式会社,ニューサウス イノベーションズ ピーティーワイ リミテッド
代理人個人,個人,個人
主分類C09K 3/00 20060101AFI20250926BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】本発明は、有機溶媒に適用するための処理プロセスを必要としない、繊維状セルロース等に代わるチキソ性付与剤、および前記チキソ性付与剤を含有する液状組成物を提供する。
【解決手段】一例に係るチキソ性付与剤は、疎媒性コア20および親媒性シェル30を有するコアシェル形態を有する、ポリマーナノファイバー10を含有し、ポリマーナノファイバー10の疎媒性コア20が架橋されている。他の例において、ポリマーナノファイバー10は、疎媒性ブロックおよび親媒性ブロックを有する両親媒性ブロック共重合体の自己集合によって形成されてもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
疎媒性コアおよび親媒性シェルを有するコアシェル形態を有する、ポリマーナノファイバーを含有し、
前記ポリマーナノファイバーの前記疎媒性コアが架橋された、チキソ性付与剤。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記ポリマーナノファイバーが、疎媒性ブロックおよび親媒性ブロックを有する両親媒性ブロック共重合体が自己集合することで形成された、請求項1に記載のチキソ性付与剤。
【請求項3】
前記疎媒性ブロックが、(メタ)アクリル酸ベンジルに基づく単位、スチレンに基づく単位および(メタ)アクリル酸n-ブチルに基づく単位からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する、請求項2に記載のチキソ性付与剤。
【請求項4】
前記親媒性ブロックが、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルアクリレートに基づく単位、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレートに基づく単位、(メタ)アクリル酸に基づく単位および(メタ)アクリル酸メチルに基づく単位からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する、請求項2に記載のチキソ性付与剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のチキソ性付与剤と、有機溶媒とを含有する、液状組成物。
【請求項6】
温度25℃における、せん断速度100s
-1
での粘度η

に対するせん断速度10s
-1
での粘度η

の比η

/η

であるチキソトロピーインデックス(TI)が、1超である、請求項5に記載の液状組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チキソ性付与剤、液状組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、有機溶媒に繊維状セルロースを分散させた分散液によってチキソトロピー性(チキソ性)を付与することが開示されている。特許文献2には、可塑剤、エポキシ樹脂等の樹脂のような添加剤を利用することで、セルロースナノファイバーを有機溶媒に分散させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-63104号公報
特開2018-70851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、繊維状セルロース等は、親水性高分子であるため水性媒体には分散しやすいものの、その性質上、有機溶媒には分散しにくい。そのため、繊維状セルロース等を含有するチキソ性付与剤を有機溶媒に適用するためには、特許文献1、2にそれぞれ開示されているように、セルロースの表面改質や添加剤の使用のような処理プロセスが必要である。
【0005】
本発明は、有機溶媒に適用するための処理プロセスを必要としない、繊維状セルロース等に代わるチキソ性付与剤、および前記チキソ性付与剤を含有する液状組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]疎媒性コアおよび親媒性シェルを有するコアシェル形態を有する、ポリマーナノファイバーを含有し、
前記ポリマーナノファイバーの前記疎媒性コアが架橋された、チキソ性付与剤。
[2]前記ポリマーナノファイバーが、疎媒性ブロックおよび親媒性ブロックを有する両親媒性ブロック共重合体が自己集合することで形成された、[1]に記載のチキソ性付与剤。
[3]前記疎媒性ブロックが、(メタ)アクリル酸ベンジルに基づく単位、スチレンに基づく単位および(メタ)アクリル酸n-ブチルに基づく単位からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する、[2]に記載のチキソ性付与剤。
[4]前記親媒性ブロックが、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルアクリレートに基づく単位、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレートに基づく単位、(メタ)アクリル酸に基づく単位および(メタ)アクリル酸メチルに基づく単位からなる群から選ばれる少なくとも1種を有する、[2]または[3]に記載のチキソ性付与剤。
[5][1]~[4]のいずれかに記載のチキソ性付与剤と、有機溶媒とを含有する、液状組成物。
[6]温度25℃における、せん断速度100s
-1
での粘度η

に対するせん断速度10s
-1
での粘度η

の比η

/η

であるチキソトロピーインデックス(TI)が、1超である、[5]に記載の液状組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、有機溶媒に適用するための処理プロセスを必要としない、繊維状セルロース等に代わるチキソ性付与剤、および前記チキソ性付与剤を含有する液状組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、ポリマーナノファイバーの一例の模式図である。
図2は、自己集合によりポリマーナノファイバーを形成する両親媒性ブロック共重合体の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
用語の意味は以下の通りである。
「(メタ)アクリル」はアクリルおよびメタクリルの総称である。
「疎媒性」とは、溶媒との親和性が相対的に低く、互いに凝集しやすい性質のことを意味する。
「親媒性」とは、溶媒との親和性が相対的に高く、溶媒となじみやすい性質のことを意味する。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
本明細書に開示の数値範囲は、その下限値および上限値を任意に組み合わせて新たな数値範囲とすることができる。
【0010】
以下、本発明のいくつかの実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、以下の説明は代表的な例に関するものであり、本発明は以下の記載に限定されない。各図面の寸法比は、説明の便宜上のものであり、実際のものとは異なったものである。
(【0011】以降は省略されています)

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