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公開番号
2025156201
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2025053826
出願日
2025-03-27
発明の名称
加工食品用粉体静菌剤
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A23B
2/754 20250101AFI20251002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】 本発明は、キトサン及び酢酸を有効成分とする加工食品の静菌方法において、キトサン及び酢酸を加工食品に添加した場合においても、キトサン及び酢酸に由来する異味が知覚されず、加工食品本来の風味を損なうことのない、新たな手段を提供することを目的とする。
【解決手段】 酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを含有してなることを特徴とする、加工食品用粉体静菌剤であって、酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.5超かつ6.7未満の質量比にて含む、静菌剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを含有してなることを特徴とする、加工食品用粉体静菌剤であって、
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.5超かつ6.7未満(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含む、静菌剤。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.9~2.9(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含む、請求項1に記載の静菌剤。
【請求項3】
酢酸を0.1~0.2質量%、酢酸ナトリウムを0.2~0.5質量%、キトサンを0.05~0.12質量%の割合で食品に添加するための組成比としてなることを特徴とする、請求項1に記載の静菌剤。
【請求項4】
加工食品が、食肉製品及び水産加工食品である、請求項1に記載の静菌剤。
【請求項5】
さらに、グリシンを含む、請求項1に記載の静菌剤。
【請求項6】
グリシンを0.1~0.22質量%の割合で食品に含有させるための組成比としてなることを特徴とする、請求項5に記載の静菌剤。
【請求項7】
酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを静菌有効成分として含む加工食品であり、
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1.5超かつ6.7未満(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含み、pH5.5~6.5に調整されている、加工食品。
【請求項8】
pHが5.5~5.8に調整されている、請求項7に記載の加工食品。
【請求項9】
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.9~2.9(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含む、請求項7に記載の加工食品。
【請求項10】
酢酸を0.1~0.2質量%、酢酸ナトリウムを0.2~0.5質量%、キトサンを0.05~0.12質量%の割合で含む、請求項7に記載の加工食品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを含有してなる加工食品用粉体静菌剤に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
キトサンは、高分子性天然抗菌性物質として知られており、抗菌剤や静菌剤として広く様々な用途に用いられている。特に、キトサンは、カニ、エビ、キノコ等の食経験の豊富な天然性物質に由来することから、加工食品の静菌剤の有効成分として好んで用いられている。
【0003】
キトサンは、一般に水に溶解しないが、酸に溶解し、溶解時にアミノ基がプラスの荷電を帯びた状態(-NH
3
+
)のカチオン性ポリマーとなる。このプラスの荷電を帯びたアミノ基が、マイナスに荷電している細菌の細胞壁へ結合し、細菌の増殖を抑制する。キトサンの静菌性を発揮させるにためにはこのように、酸などを用いてそのpHを下げ、溶液中に溶解させる必要があるため、加工食品の静菌剤には酢酸等の有機酸と共に用いられることが一般的である。しかしながら、キトサン及び有機酸を一緒に加工食品に使用すると、加工食品にはキトサン及び有機酸に由来する特有の渋みや、酸味等の異味が付与される場合があり、使用できる加工食品が制限されていた。
【0004】
このような課題を解決すべく、キトサン及び有機酸と共に、グリシンを多量に添加することで、解決を図る方法が提案されている。例えば、特許文献1には、グリシン、酢酸又は酢酸ナトリウム、キトサンの3成分を有効成分として含有してなることを特徴とする、pH5.6~6.0に調整した惣菜類用静菌剤が開示されている。また、グリシンや酸の量を減らして、静菌性を持つ別の素材(例えばチアミンラウリル硫酸塩)を組み合わせる技術も提案されている。
【0005】
しかしながら、グリシンは多量に使用すると独特の冷涼感を伴う甘味又は苦味が付与されてしまうことや、また加熱調理よりコゲつき(メイラード反応による色付き)を生じる場合があり、さらに、チアミンラウリル硫酸塩は加熱により分解してチアミンを生じ、これが風味に影響を与える場合があった。このため、グリシン又はチアミンラウリル硫酸塩を使用する場合においても、使用できる加工食品が制限されるという課題が存在した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-034434号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、キトサン及び酢酸を有効成分とする加工食品の静菌方法において、キトサン及び酢酸を加工食品に添加した場合においても、キトサン及び酢酸に由来する異味が知覚されず、加工食品本来の風味を損なうことのない、新たな手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、静菌有効成分として、キトサンと共に、所定の配合比にて酢酸及び酢酸ナトリウムが添加された、所定のpH値を有する加工食品においては、静菌効果を発揮させながらも、キトサン及び酢酸に由来する異味が知覚されず、加工食品本来の風味を良好に感じられることを見出した。
【0009】
本発明は、これらの新規知見に基づくものであり、以下の発明を包含する。
[1] 酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを含有してなることを特徴とする、加工食品用粉体静菌剤であって、
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.5超かつ6.7未満(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含む、静菌剤。
[2] 酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.9~2.9(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含む、[1]の静菌剤。
[3] 酢酸を0.1~0.2質量%、酢酸ナトリウムを0.2~0.5質量%、キトサンを0.05~0.12質量%の割合で食品に添加するための組成比としてなることを特徴とする、[1]又は[2]の静菌剤。
[4] 加工食品が、食肉製品及び水産加工食品である、[1]~[3]のいずれかの静菌剤。
[5] さらに、グリシンを含む、[1]~[4]のいずれかの静菌剤。
[6] グリシンを0.1~0.22質量%の割合で食品に含有させるための組成比としてなることを特徴とする、[5]の静菌剤。
[7] 酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを静菌有効成分として含む加工食品であり、
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1.5超かつ6.7未満(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含み、pH5.5~6.5に調整されている、加工食品。
[8] pHが5.5~5.8に調整されている、[7]に記載の加工食品。
[9] 酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.9~2.9(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて含む、[7]又は[8]の加工食品。
[10] 酢酸を0.1~0.2質量%、酢酸ナトリウムを0.2~0.5質量%、キトサンを0.05~0.12質量%の割合で含む、[7]~[9]のいずれかの加工食品。
[11] 食肉製品及び水産加工食品である、[1]~[10]のいずれかの加工食品。
[12] さらに、グリシンを含む、[1]~[11]のいずれかの加工食品。
[13] グリシンを0.1~0.22質量%の割合で含む、[12]の加工食品。
[14] 静菌有効成分として酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを加工食品に添加し、且つ、pHを5.5~6.5の範囲に調整することを特徴とする、加工食品の製造方法であって、
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.5超かつ6.7未満(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて添加する、製造方法。
[15]pHを5.5~5.8の範囲に調整する、[14]に記載の製造方法。
[16] 酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.9~2.9(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて添加する、[14]又は[15]の製造方法。
[17] 酢酸を0.1~0.2質量%、酢酸ナトリウムを0.2~0.5質量%、キトサンを0.05~0.12質量%の割合で添加する、[14]~[16]のいずれかの製造方法。
[18] 加工食品が食肉製品及び水産加工食品である、[14]~[17]のいずれかの製造方法。
[19] さらに、グリシンを加工食品に添加する、[14]~[18]のいずれかの製造方法。
[20] グリシンを0.1~0.22質量%の割合で添加する、[19]の製造方法。
[21] 静菌有効成分として酢酸、酢酸ナトリウム、及び、キトサンを加工食品に添加し、且つ、pHを5.5~6.5の範囲に調整することを特徴とする、加工食品における微生物増殖を抑制する方法であって、
酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.5超かつ6.7未満(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて添加する、方法。
[22]pHを5.5~5.8の範囲に調整する、[21]に記載の製造方法
[23] 酢酸ナトリウムを、酢酸に対して、1:1.9~2.9(酢酸:前記酢酸ナトリウム)の質量比にて添加する、[21]又は[22]の方法。
[24] 酢酸を0.1~0.2質量%、酢酸ナトリウムを0.2~0.5質量%、キトサンを0.05~0.12質量%の割合で添加する、[21]~[23]のいずれかの方法。
[25] 加工食品が食肉製品及び水産加工食品である、[21]~[24]のいずれかの方法。
[26] さらに、グリシンを加工食品に添加する、[21]~[25]のいずれかの方法。
[27] グリシンを0.1~0.22質量%の割合で添加する、[26]の方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、キトサン及び酢酸を有効成分とする加工食品の静菌方法において、キトサン及び酢酸を加工食品に添加した場合においても、キトサン及び酢酸に由来する異味が知覚されず、加工食品本来の風味を損なうことのない、新たな手段を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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