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公開番号
2025164293
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-30
出願番号
2024068130
出願日
2024-04-19
発明の名称
直鎖ブテン製造用触媒及びその使用
出願人
日本化薬株式会社
代理人
主分類
B01J
21/04 20060101AFI20251023BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】本発明は、炭素数4以上のモノアルコールから直鎖ブテンを合成する新規触媒に関するものであり、より具体的には、nーブタノール原料から脱水反応で1-ブテンを高選択的に製造することを目的とするものである。
【解決手段】アルミニウムを必須成分として含み、Cu-Kα線を使用したX線回折パターンにおける回折角2θの値が36~39°及び66~68°に回折ピークを有し、2θ=36~39°の範囲内の最大ピーク強度R
1
と、2θ=66~68°の範囲内の最大ピーク強度R
2
とのピーク強度比R
1
/R
2
が0.4以上を示す脱水触媒を提供することができ、該触媒を用いることで1-ブテンを高選択的に安定的に製造することが可能になる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルミニウムを必須成分とし、
X線回折パターンにおける回折角2θの値が36~39°及び66~68°に回折ピークを有し、
2θ=36~39°の範囲内の最大ピーク強度R
1
と、2θ=66~68°の範囲内の最大ピーク強度R
2
とのピーク強度比R
1
/R
2
が0.40以上であることを特徴とする直鎖ブテン製造用触媒。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記R
1
/R
2
が0.50以上であることを特徴とする請求項1に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
【請求項3】
前記R
1
/R
2
が0.90以上であることを特徴とする請求項1に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
【請求項4】
活性成分がアルミナである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
【請求項5】
前記アルミナがγ-アルミナ又はアルミナ水和物である請求項4に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
【請求項6】
前記アルミナがべーマイトである請求項4に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
【請求項7】
さらに、1種以上の第4周期元素を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の触媒を用いた炭素数4のアルコールを脱水して直鎖ブテンを製造する方法。
【請求項9】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の触媒を用いた炭素数4のアルコールを脱水して1―ブテンを製造する方法。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の触媒を用いてn-ブタノールを脱水させて得られたn-ブテンからブタジエンを製造する、
ブタジエンの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、直鎖ブテン製造用触媒、直鎖ブテンの製造方法、及び得られた直鎖ブテンを用いたブタジエンの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
1,3-ブタジエン等のブタジエンは、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)等の原料として用いられている。従来、ブタジエンは、C4留分から精製することにより製造されてきた。C4留分は、石油からエチレンを合成するナフサクラッキングの際に副生する留分である。しかし、近年、石油由来の化学工業原料に変わって、バイオマス由来原料から化学工業原料を誘導しようする試みが注目されており、例えば、サトウキビやトウモロコシなどのバイオマス由来のバイオエタノールやバイオブタノールを1,3-ブタジエンに変換する技術が切望されている。
【0003】
バイオマス由来原料からの共役ジエンの製造方法としては、例えば、加熱下で、触媒の存在下、エタノールをアセトアルデヒドに転化し、さらにエタノール及びアセトアルデヒドを1,3-ブタジエンに転化し、製造する方法(特許文献1、2)が開発されているが、この方法でのブタジエン収率は50%程度と低いこと、触媒が熱により劣化し易くリサイクルが困難であることが課題である。
【0004】
また、n-ブテンと分子状酸素を含む混合ガスから、触媒の存在下でn-ブテンを酸化脱水素反応させることで1,3-ブタジエンを製造する方法(特許文献3~9)が開発されている。n-ブテンはバイオマス由来原料であるn-ブタノールの脱水反応により製造することができるが、生成物は1-ブテンと1-ブテンに対して反応性の乏しい2-ブテンの混合物であることが知られている。そのためn-ブタノールからn-ブテンを製造する際、より高い収率で1-ブテンに転換することができる技術が求められている。
【0005】
モノアルコールの脱水反応に用いられる固体酸触媒として、アルミナ、ゼオライト、ジルコニア、チタニアなどが知られている。固体酸触媒存在下でn-ブタノールの脱水反応が生じると、1-ブテンが優先的に生成される。しかし、その後の異性化反応によりcis-2-ブテン、trans-2-ブテンが生成し、1-ブテンの収率が低下する。先行技術(非特許文献1)より1-ブテンから2-ブテンへの異性化反応はブレンステッド酸及び塩基の存在下において優先的に進行することが公知となっている。しかし、1-ブテンからの異性化を抑制する触媒については公知となっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2014/129248号公報
特表2017-532318号公報
国際公開第2014/086641号
特許第6229201号公報
国際公開第2013/161702号
特許第5908595号公報
特許第6049156号公報
特許第5825981号公報
国際公開第2009/119975号
Journal of Catalysis, 330, 38-45, 2015
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、炭素数4以上のモノアルコールから直鎖ブテンを合成する新規触媒に関するものであり、より具体的には、n-ブタノール原料から脱水反応で1-ブテンを高選択的に製造することを可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前期課題を解決すべく鋭意研究の結果、ブレンステッド酸点、及び塩基点を持たない純粋なルイス酸であるアルミナを触媒として使用することで、1-ブテンから2-ブテンへの異性化反応が抑制され、1-ブテンを高選択的に製造できることを見出した。
【0009】
また、本発明者らはさらに1-ブテン選択率を高めるべく鋭意研究の結果、アルミニウムを必須成分として含み、Cu-Kα線を使用したX線回折パターンにおける回折角2θの値が36~39°及び66~68°に回折ピークを有し、2θ=36~39°の範囲内の最大ピーク強度R
1
と、2θ=66~68°の範囲内の最大ピーク強度R
2
とのピーク強度比R
1
/R
2
が0.4以上を示す触媒を用いることでn-ブタノール原料から脱水反応で1-ブテンを高選択的に製造することが可能になることを見出し、本発明を完成させるに至った。 なお本明細書中「~」は前後の数値を上下限として含むものとする。
【0010】
すなわち、本発明は、以下1)~11)に関する。
1)
アルミニウムを必須成分とし、
X線回折パターンにおける回折角2θの値が36~39°及び66~68°に回折ピークを有し、
2θ=36~39°の範囲内の最大ピーク強度R
1
と、2θ=66~68°の範囲内の最大ピーク強度R
2
とのピーク強度比R
1
/R
2
が0.40以上であることを特徴とする
直鎖ブテン製造用触媒。
2)
前記R
1
/R
2
が0.50以上であることを特徴とする1)に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
3)
前記R
1
/R
2
が0.90以上であることを特徴とする1)に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
4)
活性成分がアルミナである1)~3)のいずれか一項に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
5)
前記アルミナがγ-アルミナ又はアルミナ水和物である4)に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
6)
前記アルミナがべーマイトである4)に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
7)
さらに、1種以上の第4周期元素を含む1)~6)のいずれか一項に記載の直鎖ブテン製造用触媒。
8)
1)~7)のいずれか一項に記載の触媒を用いた炭素数4のアルコールを脱水して直鎖ブテンを製造する方法。
9)
1)~7)のいずれか一項に記載の触媒を用いた炭素数4のアルコールを脱水して1-ブテンを製造する方法。
10)
1)~7)のいずれか一項に記載の触媒を用いて
n-ブタノールを脱水させて得られたn-ブテンからブタジエンを製造する、
ブタジエンの製造方法。
11)
1)~7)のいずれか一項に記載の触媒を用いて得られた1-ブテンからブタジエンを製造する、
ブタジエンの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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