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公開番号
2025033296
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023138921
出願日
2023-08-29
発明の名称
Al-Zn系合金被覆鋼板
出願人
日本製鉄株式会社
,
国立大学法人東北大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
24/08 20060101AFI20250306BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】平面部耐食性と端面部耐食性の両方を向上させることが可能なAl-Zn系合金被覆鋼板を提供する。
【解決手段】鋼板と、鋼板の表面に配置されてZn及びAlを含有する合金被覆層と、からなり、合金被覆層の平均化学組成が、Alを6~80質量%含有し、残部がZnおよび不純物からなり、合金被覆層の金属組織が、Znを80原子%以上含む相と、Alを80原子%以上含む相と、からなり、Znを80原子%以上含む相のKAM値が0.55~0.70°であり、Alを80原子%以上含む相のKAM値が1.00~4.00°である、Al-Zn系合金被覆鋼板を採用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼板と、前記鋼板の表面に配置されてZn及びAlを含有する合金被覆層と、からなり、
前記合金被覆層の平均化学組成が、Alを6~80質量%含有し、残部がZnおよび不純物からなり、
前記合金被覆層の金属組織が、Znを80原子%以上含む相と、Alを80原子%以上含む相と、からなり、
前記Znを80原子%以上含む相のKAM値が0.55~0.70°であり、前記Alを80原子%以上含む相のKAM値が1.00~4.00°である、Al-Zn系合金被覆鋼板。
続きを表示(約 300 文字)
【請求項2】
前記Znを80原子%以上含む相の(203)面のX線回折ピークの半値幅が0.18~0.24°の範囲であり、
前記Alを80原子%以上含む相の(331)面のX線回折ピークの半値幅が0.34~0.60°の範囲である、請求項1に記載のAl-Zn系合金被覆鋼板。
【請求項3】
EBSD解析により平均結晶方位差が15°以上の粒界で囲まれた領域を結晶粒と定義した場合の、前記Znを80原子%以上含む相の平均粒径が0.1~4μmの範囲であり、前記Alを80原子%以上含む相の平均粒径が0.1~4μmの範囲である、請求項1または請求項2に記載のAl-Zn系合金被覆鋼板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、Al-Zn系合金被覆鋼板に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
Zn合金からなる被覆層を備えた鋼板の一例として、溶融亜鉛合金めっき鋼板が知られている。Zn合金からなる被覆層は優れた耐久性を有することから、溶融亜鉛合金めっき鋼板は、自動車、建材、家電製品など幅広い用途で使用されている。
【0003】
溶融亜鉛合金めっき鋼板のめっき層であるZn合金は、鋼に対して犠牲防食作用を有しており、大気腐食環境において下地の鋼を保護している。また、Alを含有するZn合金の金属組織は、主に、Alの濃度が高い相と、Znの濃度が高い相とで構成されており、Alがめっき層の耐溶解性を向上させ、Znが犠牲防食作用を発揮するものと考えられている。
【0004】
すなわち、溶融亜鉛合金めっき鋼板の防食性能としては、(1)下地の鋼の全面をめっき層(Zn合金)が被覆している状態ではめっき層の溶解速度が低くめっき層のバリア効果による防食が維持され、(2)めっき層が部分的に消失するなどして下地の鋼が露出した状態ではめっき層が優先的に溶解して下地の鋼を犠牲防食する効果を長期にわたり維持されることで発現される。犠牲防食効果により、例えば溶融亜鉛合金めっき鋼板の切断端面における鋼の耐食性が向上する。したがって、溶融亜鉛合金めっき鋼板の耐食性を向上させるためには、めっき層の耐溶解性と犠牲防食作用を高いレベルで両立させるようにめっき層を構成するZn合金の化学組成と金属組織を制御する必要がある。
【0005】
めっき組織の制御に着目した例として、特許文献1、2がある。特許文献1には、溶融亜鉛めっき法以外の方法として溶射法に着目し、Mgを含有したZn合金粒子の被覆鋼板が開示されている。溶射法は、溶融金属に浸漬しない被覆方法であって、被覆可能な金属または合金系の融点許容範囲が広いなどの利点がある。しかし、5μm未満の粒子径の粒子は、密着性や生産性の低下が懸念される。
【0006】
特許文献2には、鋼線の外周にZnとAlの混合粉末を被覆し、焼結を行うことで製造する耐食性亜鉛合金被覆鋼線の製造方法が開示されている。しかし、特許文献2では、AlおよびZnを含む合金被覆層の金属組織が微細化されておらず、合金被覆層の耐溶解性と犠牲防食作用が十分ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2017/057638号
特開平1-180909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、平面部耐食性と端面部耐食性の両方を向上させることが可能なAl-Zn系合金被覆鋼板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1] 鋼板と、前記鋼板の表面に配置されてZn及びAlを含有する合金被覆層と、からなり、
前記合金被覆層の平均化学組成が、Alを6~80質量%含有し、残部がZnおよび不純物からなり、
前記合金被覆層の金属組織が、Znを80原子%以上含む相と、Alを80原子%以上含む相と、からなり、
前記Znを80原子%以上含む相のKAM値が0.55~0.70°であり、前記Alを80原子%以上含む相のKAM値が1.00~4.00°である、Al-Zn系合金被覆鋼板。
[2] 前記Znを80原子%以上含む相の(203)面のX線回折ピークの半値幅が0.18~0.24°の範囲であり、
前記Alを80原子%以上含む相の(331)面のX線回折ピークの半値幅が0.34~0.60°の範囲である、[1]に記載のAl-Zn系合金被覆鋼板。
[3] EBSD解析により平均結晶方位差が15°以上の粒界で囲まれた領域を結晶粒と定義した場合の、前記Znを80原子%以上含む相の平均粒径が0.1~4μmの範囲であり、前記Alを80原子%以上含む相の平均粒径が0.1~4μmの範囲である、[1]または[2]に記載のAl-Zn系合金被覆鋼板。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、平面部耐食性と端面部耐食性の両方を向上させることが可能なAl-Zn系合金被覆鋼板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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