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公開番号2025058600
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168634
出願日2023-09-28
発明の名称口腔内光計測装置
出願人国立大学法人東京科学大学
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類A61B 5/00 20060101AFI20250402BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】口腔内の衛生状態をリアルタイムにモニタリング可能な計測装置。
【解決手段】歯列の少なくとも一部の歯冠及び該歯冠を支持する歯肉を被覆する内層マウスガードと、前記内層マウスガードを被覆するとともに透光性の外層マウスガードと、前記外層マウスガードから液体を保持可能な間隙をもって突設される一対の測定片と、前記測定片のうちの第一突片に内蔵されるとともに測定光を照射する発光器と、前記測定片のうちの第二突片に内蔵されるとともに前記測定光を受光して電気信号に変換する受光器と、前記内層マウスガードと前記外層マウスガードとの間に介装されるとともに、前記発光器を駆動させる電源及び前記受光器が変換した電気信号を外部へ送信する送信器と、を備える、口腔内光計測装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
歯列の少なくとも一部の歯冠及び該歯冠を支持する歯肉を被覆する内層マウスガードと、
前記内層マウスガードを被覆するとともに透光性の外層マウスガードと、
前記外層マウスガードから液体を保持可能な間隙をもって突設される一対の測定片と、
前記測定片のうちの第一突片に内蔵されるとともに測定光を照射する発光器と、
前記測定片のうちの第二突片に内蔵されるとともに前記測定光を受光して電気信号に変換する受光器と、
前記内層マウスガードと前記外層マウスガードとの間に介装されるとともに、前記発光器を駆動させる電源及び前記受光器が変換した電気信号を外部へ送信する送信器と、
を備える、口腔内光計測装置。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記測定片は、口腔内の内方へ突設される、請求項1に記載の口腔内光計測装置。
【請求項3】
前記歯列は、下顎の歯列である、請求項2に記載の口腔内光計測装置。
【請求項4】
前記歯列は、下顎の歯列の全部である、請求項3に記載の口腔内光計測装置。
【請求項5】
前記測定片は、切歯裏側に相当する位置に設けられる、請求項4に記載の口腔内光計測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、口腔内における唾液の濁度を光により計測する装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
唾液の濁度、すなわち、唾液に対する特定波長の光の透過率の減少量は、歯垢、舌垢及び剥離した上皮細胞内の総細菌数を反映する。よって、唾液の濁度を測定することで、口腔衛生状態を定量的に評価することが可能になると期待されている。
【0003】
下記特許文献1には、唾液中グルコースを、非侵襲かつ無拘束で連続的に計測でき、加えて、限られたスペースで安全に収容可能な生体成分検出装置が開示されている。下記特許文献2には、センサと、前記センサに信号が入力されたことに応じて通信を実行する通信部と、前記センサ及び前記通信部を保持しており、被検体の歯冠に装着され、前記被検体の歯茎の少なくとも一部を覆うマウスピースと、を備える口腔内生体モニタリング装置が開示されている。下記非特許文献1には、ファイバー型センサを用いて、口腔内で唾液を光学分析する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-154755号公報
特開2020-141789号公報
【非特許文献】
【0005】
Farago, P., Galatus, R., Hintea, S., Bosca, A.B., Feurdean, C.N. & Ilea, A. "An Intra-Oral Optical Sensor for the Real-Time Identification and Assessment of Wine Intake" Sensors (2019), 19(21), 4719; https://doi.org/10.3390/s19214719
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
口腔衛生状態は、一日の中でも時々刻々と変化していくものである。その一方で、この変化をリアルタイムにモニタリング可能なデバイスは現在のところ存在していない。なお、上記非特許文献1記載の技術は、口腔外での原理実証に留まっており、口腔内での連続計測には至っていない。本開示の実施形態は、口腔内の衛生状態をリアルタイムにモニタリング可能な計測装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の口腔内光計測装置は、歯列の少なくとも一部の歯冠及び該歯冠を支持する歯肉を被覆する内層マウスガードと、前記内層マウスガードを被覆するとともに透光性の外層マウスガードと、前記外層マウスガードから液体を保持可能な間隙をもって突設される一対の測定片と、前記測定片のうちの第一突片に内蔵されるとともに測定光を照射する発光器と、前記測定片のうちの第二突片に内蔵されるとともに前記測定光を受光して電気信号に変換する受光器と、前記内層マウスガードと前記外層マウスガードとの間に介装されるとともに、前記発光器を駆動させる電源及び前記受光器が変換した電気信号を外部へ送信する送信器と、を備える。
【0008】
本開示の口腔内光計測装置は、内層マウスガード及び外層マウスガードの2層のマウスガードを備える。外層マウスガードからは、一対の測定片が突設される。一対の測定片は第一突片及び第二突片から成る。第一突片と第二突片とは、口腔内で液体、具体的には唾液又は口腔内に含んだ飲料等の液体を保持可能な間隙を保っている。第一突片及び第二突片はそれぞれ内部が空洞である。第一突片の空洞には発光器が内蔵され、第二突片の空洞には受光器が内蔵される。内層マウスガードと外層マウスガードとの間には、電源及び送信器が介装される。発光器は、電源からの電流によって発光する素子、たとえば発光ダイオード(LED)により構成される。受光器は、発光器が照射した光である測定光を受光して電気信号を発生させ、この電気信号を増幅させる素子、たとえばフォトトランジスタ(PT)により構成される。受光器により発生された電気信号は、送信器により外部へ送信される。この送信は有線接続で行われることとしてもよいが、被験者への負担軽減に鑑み無線接続で行われることが望ましい。送信先は、たとえば、送信された信号を受信して、これを解析するプログラムを備えた、コンピュータ等の解析装置であることが望ましい。
【0009】
本開示の口腔内光計測装置を、内層マウスガードを歯列に被覆させるようにして被験者の歯列に装着させると、被験者の口腔内で分泌される唾液又は被験者の口腔内に含まれる液体が、一対の測定片の間の間隙に保持される。この状態で、電源に駆動された発光器が測定光を照射すると、測定光は間隙に保持された唾液を透過して、受光器で受光される。なお、外層マウスガードは透光性の材質で形成されており、測定光は測定片をほぼ減衰なく透過することができる。このとき、測定光は唾液の濁度に応じて減衰を受け、減衰した測定光が受光器に受光される。ここで、発光器が照射した測定光の発光強度をI

とし、受光器に受光された測定光の発光強度をIとすると、唾液の濁度を表す光学密度(OD)は、たとえば、
OD=-log(I/I


で表すことができる。たとえばこの値によって、口腔内の衛生状態を判断することができる。
【0010】
なお、前記測定片は、口腔内の内方、すなわち舌側へ突設されることとすれば、測定片がもたらす口腔内の不快感を低減させることができる。また、前記歯列が下顎の歯列であることとすれば、測定片の間の間隙へ唾液が滞留しやすくなる。さらには、前記歯列が下顎の歯列の全部であることとすれば、口腔内光計測装置が口腔内で安定して装着されることができる。加えて、測定片が切歯裏側に相当する位置に設けられることとすれば、主に舌下線からの唾液を常に測定片の間の間隙へ滞留させることができ、測定に便宜である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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