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公開番号2025127799
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024710
出願日2024-02-21
発明の名称バンドパスフィルタ、およびこれを備えた積層回路基板
出願人マクセル株式会社,国立大学法人東京科学大学
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類H01Q 15/14 20060101AFI20250826BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】数百GHzからテラヘルツ帯域の高い周波数帯域の電磁波に対して、良好な周波数選択特性を発揮し得るバンドパスフィルタを実現すること。
【解決手段】樹脂製基板11の一方の面に第1金属パターン層12が形成され、他方の面に第2金属パターン層13が形成されたバンドパスフィルタ10であって、前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層は、網目形状であるメッシュ構造、または、複数の矩形状のパターンがマトリクス状に配置された矩形状パターン構造のいずれかであり、前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層とは、縦方向と横方向とが互いに一致している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂製基板の一方の面に第1金属パターン層が形成され、他方の面に第2金属パターン層が形成されたバンドパスフィルタであって、
前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層は、網目形状であるメッシュ構造、または、複数の矩形状のパターンがマトリクス状に配置された矩形状パターン構造のいずれかであり、
前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層とは、縦方向と横方向とが互いに一致していることを特徴とする、バンドパスフィルタ。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層とにおいて、一方がメッシュ構造であり他方が矩形状パターン構造であるとき、
前記バンドパスフィルタを厚さ方向に見たとき、前記矩形状パターン構造を形成する矩形状のパターンが前記メッシュ構造を形成する線に跨がって配置されてない、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項3】
前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層の表面抵抗値は、いずれも60Ω/□以下である、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項4】
前記メッシュ構造の配置ピッチが0.1mm以上1.5mm以下である、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項5】
前記メッシュ構造、および、前記矩形状パターン構造を形成する線の線幅が15μm以上100μm以下である、請求項1に記載のバンドパスフィルタ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載された前記バンドパスフィルタの両面に、誘電体からなるコア材を介して回路パターン層がそれぞれ積層されていることを特徴とする、積層回路基板。
【請求項7】
前記バンドパスフィルタの一方の面に積層されている前記回路パターン層の層数と前記バンドパスフィルタの他方の面に積層されている前記回路パターン層の層数とが等しい、請求項6に記載の積層回路基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、所定の周波数の電磁波を選択的に透過させるバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタを用いた積層回路基板に関し、特に、数百GHz以上の高い周波数帯域の電磁波に対して周波数選択性を有するバンドパスフィルタと、このバンドパスフィルタの両面に回路パターン層が積層された積層回路基板に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年は、携帯電話などの移動体通信や無線LAN、料金自動収受システム(ETC)などで、数ギガヘルツ(GHz)の周波数帯域を持つセンチメートル波、さらには、30ギガヘルツから300ギガヘルツの周波数帯であるミリ波帯などの高い周波数帯域の電磁波の利用が進んでいる。また、一層進化する通信環境やIoT化などに伴い、Beyond5Gや6G通信向けデバイスの開発が求められ、テラヘルツ(THz、1000GHz~)帯域の周波数を有する電波を利用する技術の研究も進んでいる。
【0003】
このように、利用する電磁波の周波数が高くなるにしたがって、アンテナ回路等の送受信システムや、検査機器デバイス、さらにこれらの機器のノイズ対策、電磁波の漏洩防止等には高周波数の電磁波に対応した特有の材料が必要となる。特に、テラヘルツ帯域の電磁波を扱うデバイスにおいては、回路内の導線、回路基板、外装部材等の使用される材料全てにおいて場所依存性を無視することができず、厳密な長さ、サイズ、厚み調整と設計が求められる。
【0004】
従来、GHz帯域の所定の周波数の電磁波を選択的に透過してそれ以外の周波数の電磁波を遮蔽するバンドパスフィルタとして、金属や導電性高分子で形成されたメッシュからなる第1構成材と誘電体材料からなる第2構成材とが積層されたものが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開番号WO2018/047937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、上記特許文献1に記載されたバンドパスフィルタを、ミリ波レーダー装置を収納するカバーするレドームとして使用する場合、レーダーとして使用する周波数帯の電磁波を透過しやすい材質であること、外部環境に対して耐性があること、アンテナ回路との適切な距離を保持できる剛性を有すること、レーダーとして使用する電磁波の波長に合わせた適切な厚みであることなどが求められる。さらに、バンドパスフィルタがレーダーのアンテナ回路と近接した位置に配置されるため、バンドパスフィルタ表面近傍のインピーダンスをアンテナ回路と整合させていないと、電磁波の反射や減衰が起こってアンテナによる電磁波の伝送効率が低下するという問題も生じる。
【0007】
しかし、誘電率は透過する電磁波の周波数によって変化するため、数十GHzの周波数を用いるミリ波レーダー用として適切な材料や構成であったとしても、数百GHz以上、特にテラヘルツ帯域の電磁波を使用するレーダーのレドームとして必要な電磁波の透過性、すなわち所定の周波数の電磁波が反射されにくく(反射率が低く)より多くの電磁波が透過すること(透過率が高い)を実現し、かつ、所望する表面インピーダンス値を実現することは困難であった。
【0008】
また、例えば数百GHzオーダーの高い周波数帯域の電磁波を送受信するアンテナ回路を複数の回路パターン層を積層する積層回路基板として構成する場合には、積層される各層に形成された回路のインピーダンスの整合性を向上させることが好ましいが、積層回路基板の周辺空間に対するインピーダンスを所望する値としながら各層間のインピーダンスの整合性を確保することは極めて困難であった。
【0009】
本開示は、上記の課題を解決するもので、数百GHzからテラヘルツ帯域の高い周波数帯域の電磁波に対して、良好な周波数選択特性を発揮し得るバンドパスフィルタを実現すること、さらに、複数の回路基板が積層された積層回路基板において各層間のインピーダンスと積層回路基板の周辺空間に対するインピーダンスとの両方を良好に整合させた積層回路基板を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため本願で開示するバンドパスフィルタは、樹脂製基板の一方の面に第1金属パターン層が形成され、他方の面に第2金属パターン層が形成されたバンドパスフィルタであって、前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層は、網目形状であるメッシュ構造、または、複数の矩形状のパターンがマトリクス状に配置された矩形状パターン構造のいずれかであり、前記第1金属パターン層と前記第2金属パターン層とは、縦方向と横方向とが互いに一致していることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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