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公開番号2025063386
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172511
出願日2023-10-04
発明の名称吸収性物品用不織布及びその製造方法
出願人シンワ株式会社
代理人弁理士法人小笠原国際特許事務所,個人
主分類D04H 1/498 20120101AFI20250409BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】液体を素早く吸収し、液体の吸収を繰り返しても液体が肌に戻りにくい吸収性物品を提供できるよう、更に性能が向上した吸収性物品用不織布を得る。
【解決手段】吸収性物品用不織布は、ポリオレフィン系樹脂を含む複合繊維と、再生セルロース繊維とからなる不織布であって、前記複合繊維を90質量%以上含有する第一のウェブと、前記再生セルロース繊維を25質量%以上含有する第二のウェブとを、重ね合わせて水流絡合して形成され、当該不織布の厚さ方向に貫通する多数の貫通孔を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィン系樹脂を含む複合繊維と、再生セルロース繊維とからなる不織布であって、
前記複合繊維を90質量%以上含有する第一のウェブと、前記再生セルロース繊維を25質量%以上含有する第二のウェブとを、重ね合わせて水流絡合することで形成され、
当該不織布の厚さ方向に貫通する多数の貫通孔を有する吸収性物品用不織布。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品用不織布であって、
前記第二のウェブは、再生セルロース繊維を25~80質量%含有し、かつ前記複合繊維を20~75質量%含有する吸収性物品用不織布。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品用不織布であって、
前記複合繊維は、鞘部がポリエチレン樹脂からなる偏心芯鞘型複合繊維である吸収性物品用不織布。
【請求項4】
請求項3に記載の吸収性物品用不織布であって、
前記偏心芯鞘型複合繊維の鞘部同士、前記鞘部と再生セルロース繊維、及び再生セルロース繊維同士が夫々融着していない吸収性物品用不織布。
【請求項5】
請求項1に記載の吸収性物品用不織布であって、
前記複合繊維及び前記再生セルロース繊維は夫々短繊維であり、少なくとも前記第一のウェブ中の複合繊維と前記第二のウェブ中の前記再生セルロース繊維とが絡み合っている吸収性物品用不織布。
【請求項6】
ポリオレフィン系樹脂を含む複合繊維の原綿をほぐして第一の原料繊維とし、又は前記複合繊維の原綿及び再生セルロースの原綿を夫々ほぐし、ほぐした前記複合繊維と前記再生セルロース繊維とを前記複合繊維が90質量%以上になるよう混ぜ合わせて第一の原料繊維とし、前記第一の原料繊維をカード機で梳ることで第一のウェブを形成すると共に、再生セルロース繊維の原綿及びポリオレフィン系樹脂を含む複合繊維の原綿を夫々ほぐし、ほぐした前記再生セルロース繊維と前記複合繊維とを前記再生セルロース繊維が25質量%以上になるよう混ぜ合わせて第二の原料繊維とし、この第二の原料繊維をカード機で梳ることで第二のウェブを形成するウェブ形成工程と、
前記第一のウェブと前記第二のウェブとを重ね合わせて積層ウェブを得る積層工程と、
前記積層ウェブの前記第二のウェブ側に配置した網状の支持体で前記積層ウェブを支持して前記支持体と一緒に走行させながら、前記第一のウェブ側に配置した多数の噴射口から高圧水を前記積層ウェブに向けて噴射することで、前記第一の原料繊維と前記第二の原料繊維とが水流絡合されると共に多数の貫通孔が形成された湿潤状態の不織布を得る水流絡合工程と、
前記水流絡合工程で得た前記湿潤状態の不織布を加熱して乾燥する乾燥工程とを、含むことを特徴とする吸収性物品用不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紙おむつ等の吸収性物品に用いる吸収性物品用不織布、及び、その吸収性物品用不織布の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、吸収性物品は、尿等の液体を吸収するための高吸水性高分子を含んだシート状の吸収体を有しており、この吸収体は、当該吸収性物品の使用者の肌側に配した液体透過性のトップシートと、肌側の反対側に配した液体不透過性のバックシートとの間に挟まれている。そして本発明の吸収性物品用不織布は、トップシートとして前記吸収体の肌側に配して使用されるものであり、吸収性物品用不織布には、吸収性物品の使用者に不快感を極力与えないよう、その肌側表面に付着した液体を吸収体に素早く移動させて吸収させること、及び、吸収体に吸収された液体が肌に戻るのを阻止することが求められる。
【0003】
従来、吸収性物品用不織布には、特許文献1に記載のように表面層と不織布補強層とで構成される綿を含む不織布からなるものがある。この不織布では、前記表面層は目付が5~30g/m

である30%~100%の綿繊維から構成されており、表面層を構成する綿繊維として親水性綿繊維又は疎水性綿繊維が用いられる。また前記不織布補強層は、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布、又は熱間圧延不織布で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2016-529412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上述の吸収性物品用不織布では、不織布補強層は、吸収性物品用不織布の強度を高めるが、綿繊維に比べて吸水性が劣るため、吸収性物品用不織布の、液体を吸収体へ素早く移動して吸収させる性能を低下させる。
【0006】
また、肌に面する表面層に綿繊維を使用しているため肌触りが柔らかくなるが、その綿繊維が親水性のものである場合、表面層に液体を保持し易く、その液体が表面層から肌に戻ってべとつき、吸収性物品の装着者に不快感を与える原因になる。そして綿繊維が疎水性のものである場合、その原料となる綿繊維は本来親水性であるので、疎水性綿繊維を得るには、原料となる綿繊維に疎水性処理剤を付与する等の疎水性処理を施すことが必要であり、吸収性物品用不織布の製造コストが増大するだけでなく、疎水性処理した綿繊維は、尿等の液体に晒される度に疎水性処理の効果が薄れる。
【0007】
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、液体を素早く吸収し、液体の吸収を繰り返しても液体が肌に戻りにくい吸収性物品を提供できるよう、更に性能が向上した吸収性物品用不織布を得ることにある。
【発明の概要】
課題を解決するための手段及び発明の効果
【0008】
本発明の第1の側面に係る吸収性物品用不織布は、ポリオレフィン系樹脂を含む複合繊維と、再生セルロース繊維とからなる不織布であって、前記複合繊維を90質量%以上含有する第一のウェブと、前記再生セルロース繊維を25質量%以上含有する第二のウェブとを、重ね合わせて水流絡合することで形成され、当該不織布の厚さ方向に貫通する多数の貫通孔を有するよう構成できる。
【0009】
前記構成により、貫通孔を有し、親水性の再生セルロース繊維を一定範囲内の含有率で含有し、その再生セルロース繊維は、第一のウェブに含有する複合繊維にも絡合しているので、肌側の液体を吸収体へ素早く移動させて吸収させることができ、第一のウェブは、液体に触れても撥水性が低下しないポリオレフィン系樹脂を含む複合繊維を高い含有率で含有し、第二のウェブにも一定範囲内の含有率で含有しているので、吸収体への液体の吸収を繰り返しても、吸収体から肌に液体が戻るのを抑えることができる。したがって、液体を素早く吸収し、液体の吸収を繰り返しても液体が肌に戻りにくい吸収性物品を提供できるよう、更に性能が向上した吸収性物品用不織布を得ることができる。
【0010】
本発明の第2の側面に係る吸収性物品用不織布によれば、前記第二のウェブは、再生セルロース繊維を25~80質量%含有し、かつ前記複合繊維を20~75質量%含有するよう構成できる。
(【0011】以降は省略されています)

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