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公開番号2025087340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201925
出願日2023-11-29
発明の名称ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 69/00 20060101AFI20250603BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】熱安定性、耐湿熱性、剛性および耐薬品性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)および(B)リサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂(B成分)からなる樹脂成分100重量部に対して、(C)リン系安定剤(C成分)0.002~0.28重量部および(D)無機充填剤(D成分)5~30重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、B成分中のテレフタル酸メチルビニルエステルの含有量が5.5重量%未満であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)および(B)リサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂(B成分)からなる樹脂成分100重量部に対して、(C)リン系安定剤(C成分)0.002~0.28重量部および(D)無機充填剤(D成分)5~30重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、B成分中のテレフタル酸メチルビニルエステルの含有量が5.5重量%未満であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
D成分がケイ酸塩鉱物であることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物よりなる成形品。
【請求項4】
自動車外装部品である請求項3に記載の成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱安定性、耐湿熱性、剛性および耐薬品に優れるポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂(以下、PCと記載)とポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PETと記載)とをアロイ化したPC/PETアロイは、優れた機械特性および耐薬品性の特性を有していることから、自動車分野で広く利用されている。その中で、CO

削減のため、近年オープンソースから入手したリサイクル材(リサイクルPET)の適用が活発となっている。リサイクルPETを適用するための課題は、リサイクル材の入手先によりリサイクルPETの品質が異なるため、安定した熱安定性、耐湿熱性、剛性および耐薬品性が確保できないことにある。また、PETの熱安定性および耐湿熱性を向上させる方法としてリン系安定剤を事前にPETと混錬する方法が開示されている。(例えば、特許文献1参照)しかしながら、この方法では、リン系安定剤とPETを混錬し、さらにポリカーボネート樹脂と混錬する工程が必要となるため、工数が掛かり、生産面や経済面でも好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5696369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記を鑑み、本発明の課題は熱安定性、耐湿熱性、剛性および耐薬品性に優れるポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品、殊に自動車外装部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記構成によって、上記課題を解決することができることを見出し本発明に到達した。
1.(A)芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)および(B)リサイクルポリエチレンテレフタレート樹脂(B成分)からなる樹脂成分100重量部に対して、(C)リン系安定剤(C成分)0.002~0.28重量部および(D)無機充填剤(D成分)5~30重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、B成分中のテレフタル酸メチルビニルエステルの含有量が5.5重量%未満であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
2.D成分がケイ酸塩鉱物であることを特徴とする前項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
3.前項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品。
4.自動車外装部品である前項3に記載の成形品。
【発明の効果】
【0006】
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、熱安定性、耐湿熱性、剛性および耐薬品性に優れることから、電気・電子用途、機械用途、OA用途、自動車外装部品、医療用途およびその他の各種用途において幅広く有用である。中でも自動車用外装部品として極めて有用な成形品を提供するものであり、本発明の奏する産業上の効果は極めて大きい。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の詳細について更に説明する。
【0008】
<A成分:芳香族ポリカーボネート樹脂>
本発明で使用する芳香族ポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応の方法としては例えば界面重縮合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法、および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
【0009】
ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル)フェニル}メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(3-イソプロピル-4-ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-フェニル)フェニル}プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-メチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3-ジメチルブタン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-イソプロピルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}フルオレン、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-o-ジイソプロピルベンゼン、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼン、α,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-p-ジイソプロピルベンゼン、1,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-5,7-ジメチルアダマンタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’-ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、これらは単独または2種以上を混合して使用できる。
【0010】
中でもビスフェノールA、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3-メチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3-ジメチルブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンおよびα,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼンからなる群より選ばれた少なくとも1種のビスフェノールより得られる単独重合体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノールAの単独重合体および1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールA、2,2-ビス{(4-ヒドロキシ-3-メチル)フェニル}プロパンまたはα,α’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-m-ジイソプロピルベンゼンとの共重合体が好ましく使用される。
(【0011】以降は省略されています)

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