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公開番号2025112349
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006509
出願日2024-01-19
発明の名称熱履歴を検知できる布帛および繊維製品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類D03D 15/513 20210101AFI20250725BHJP(織成)
要約【課題】布帛が火炎などの高温で暴露された際に変色することにより、熱履歴を検知できる布帛および繊維製品を提供する。
【解決手段】原着難燃繊維を含む糸条1と、染料にて着色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維を含む糸条2とを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱履歴を検知できる布帛であって、原着難燃繊維を含む糸条1と、染料にて着色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維を含む糸条2とを含むことを特徴とする熱履歴を検知できる布帛。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
布帛が織物組織を有し、糸条1をベースとして、糸条2が経糸および/または緯糸に間欠的に配されてなる、請求項1に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項3】
糸条2が糸条1と引き揃えられている、請求項2に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項4】
糸条2が1本/4インチ以上、経糸および/または緯糸に配されてなる、請求項2に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項5】
糸条2において、JIS L0843-2006に基づく耐光堅牢度が3級以上である、請求項1に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項6】
糸条2の繊度が糸条1よりも同じか小さい、請求項1に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項7】
糸条2が生地の裏面(肌側面)と同じか裏面より多く外気側面に露出している、請求項1に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項8】
糸条1における原着難燃繊維の混率と、糸条2における染料にて着色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維の混率が等しい、請求項1に記載の熱履歴を検知できる布帛。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の布帛を用いてなる、作業服、活動服、執務服、防炎防護服、アーク防護服、手袋、防護用エプロン、および防護用部材からなる群より選択されるいずれかの繊維製品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、布帛が火炎などの高温で暴露された際に変色することにより、作業者が危険状態にあるかどうか検知できる、熱履歴を検知できる布帛および繊維製品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
消防作業等の高温環境下において、作業者が作業に集中している場合に自身が危険な状態に置かれていることを気付かないことがある。また、布帛が高温で暴露された場合に布帛が熱劣化することが知られているが、原着難燃繊維からなる布帛は、高温で暴露された際の変色が少ないため、使用者が布帛の熱劣化に気付かないことがある。
一方、熱履歴を検知できる布帛として、特許文献1、2で提案されているが、まだ満足とは言えなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-92231号公報
特開2004-65840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、布帛が火炎などの高温で暴露された際に変色することにより、熱履歴を検知できる布帛および繊維製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。かくして、以下の発明が提供される。
【0006】
1.熱履歴を検知できる布帛であって、原着難燃繊維を含む糸条1と、染料にて着色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維を含む糸条2とを含むことを特徴とする熱履歴を検知できる布帛。
2.布帛が織物組織を有し、糸条1をベースとして、糸条2が経糸および/または緯糸に間欠的に配されてなる、上記1に記載の熱履歴を検知できる布帛。
3.糸条2が糸条1と引き揃えられている、上記2に記載の熱履歴を検知できる布帛。
4.糸条2が1本/4インチ以上、経糸および/または緯糸に配されてなる、上記2または3に記載の熱履歴を検知できる布帛。
5.糸条2において、JIS L0843-2006に基づく耐光堅牢度が3級以上である、上記1~4のいずれかに記載の熱履歴を検知できる布帛。
6.糸条2の繊度が糸条1よりも同じか小さい、上記1~5のいずれかに記載の熱履歴を検知できる布帛。
7.糸条2が生地の裏面(肌側面)と同じか裏面より多く外気側面に露出している、上記1~6のいずれかに記載の熱履歴を検知できる布帛。
8.糸条1における原着難燃繊維の混率と、糸条2における染料にて着色されたメタ型全芳香族ポリアミド繊維の混率が等しい、上記1~7のいずれかに記載の熱履歴を検知できる布帛。
9.上記1~8のいずれかに記載の布帛を用いてなる、作業服、活動服、執務服、防炎防護服、アーク防護服、手袋、防護用エプロン、および防護用部材からなる群より選択されるいずれかの繊維製品。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、布帛が火炎などの高温で暴露された際に変色することで、作業者が危険状態を検知できる、熱履歴を検知できる布帛および繊維製品が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、糸条1は原着難燃繊維を含む。かかる原着難燃繊維は、JIS L 1091(1999) E-2法によるLOIが25以上の難燃繊維であり、紡糸原液に顔料を添加したものが好ましい。さらには、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、難燃剤、艶消し剤、不活性微粒子などの添加剤を含有してもよい。
【0009】
かかる原着難燃繊維は、融点が300℃以上であることが好ましく、全芳香族ポリアミド繊維(メタ型全芳香族ポリアミド繊維および/またはパラ型全芳香族ポリアミド繊維)、ポリベンゾイミダゾール繊維、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維、酸化ポリアクリルニトリル繊維などが例示される。特に、原着メタ型全芳香族ポリアミド繊維と原着パラ型全芳香族ポリアミド繊維が好ましい。糸条1はこれらの繊維だけで構成されていてもよいし、さらに、ポリアミドイミド繊維、ポリエーテルイミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ノボロイド繊維、難燃アクリル繊維、ポリクラール繊維、難燃ポリエステル繊維、難燃綿繊維、難燃レーヨン繊維、難燃ビニロン繊維、難燃ウール繊維などを1種、または2種以上含んでいてもよい。
【0010】
ここで、メタ型全芳香族ポリアミド繊維とは、その繰返し単位の85モル%以上がm-フェニレンイソフタルアミドであるポリマーからなる繊維である。かかるメタ型全芳香族ポリアミドは、15モル%未満の範囲内で第3成分を含んだ共重合体であっても差しつかえない。
(【0011】以降は省略されています)

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