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公開番号2025089918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204893
出願日2023-12-04
発明の名称慣性力センサおよび慣性力センサの製造方法
出願人株式会社豊田中央研究所,株式会社ミライズテクノロジーズ,トヨタ自動車株式会社,株式会社デンソー
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01L 21/52 20060101AFI20250609BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高真空化されたパッケージに気密封止されたガラス振動子を備える慣性力センサを提供する。
【解決手段】慣性力センサは、パッケージと、裏面がパッケージ内の実装面に接着固定されている下部基板を備える。慣性力センサは、下部基板の表面に配置されているガラス基板と、ガラス基板の表面に配置されている電極部を備える。慣性力センサは、柱部が電極部に固定されているガラス振動子を備える。下部基板の表面またはガラス基板の裏面の何れか一方に、溝が形成されている。下部基板に垂直な方向から見たときに、溝は、下部基板の外周およびガラス基板の外周の少なくとも一方と交差している。下部基板の裏面には、開口部が形成されている。下部基板に垂直な方向から見たときに、開口部と溝との重複部分において、開口部と溝とが連通している。下部基板の裏面と実装面との間には、ダイボンド材が配置されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
蓋部によって気密封止可能に構成されているパッケージと、
前記パッケージ内に格納されている下部基板であって、裏面が前記パッケージ内の実装面に接着固定されている前記下部基板と、
前記下部基板の表面に配置されているガラス基板と、
前記ガラス基板の表面に配置されている電極部と、
中心軸を有する管形状の柱部と、前記中心軸を中心とした中空の略半球形状の周囲部と、を備えるガラス振動子であって、前記柱部が前記電極部に固定されている、前記ガラス振動子と、
を備え、
前記下部基板の表面または前記ガラス基板の裏面の何れか一方に、溝が形成されており、
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記溝は、前記下部基板の外周および前記ガラス基板の外周の少なくとも一方と交差しており、
前記下部基板の裏面には、開口部が形成されており、
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記開口部と前記溝との重複部分において、前記開口部と前記溝とが連通しており、
前記下部基板の裏面と前記実装面との間には、ダイボンド材が配置されている、
慣性力センサ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ダイボンド材は、前記下部基板の裏面から前記開口部の内部側に侵入しており、
侵入している前記ダイボンド材と前記ガラス基板の裏面との間に空間が形成されている、請求項1に記載の慣性力センサ。
【請求項3】
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記溝は、第1方向に延びており、
前記開口部は、前記第1方向と直交する第2方向に延びる溝形状を有している、請求項1に記載の慣性力センサ。
【請求項4】
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記溝は、第1方向に延びており、
前記開口部は、前記第1方向に延びる溝形状を有している、請求項1に記載の慣性力センサ。
【請求項5】
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記開口部の全体が、前記溝に重複している、請求項4に記載の慣性力センサ。
【請求項6】
前記溝の短手方向の幅は、溝形状を有する前記開口部の短手方向の幅よりも大きい、請求項3-5の何れか1項に記載の慣性力センサ。
【請求項7】
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記開口部は、穴形状を有している、請求項1に記載の慣性力センサ。
【請求項8】
前記開口部の深さは、前記開口部の幅以上である、請求項1に記載の慣性力センサ。
【請求項9】
前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記下部基板および前記ガラス基板は矩形形状を有しており、
前記溝は、前記下部基板および前記ガラス基板の辺に平行な部位、または、前記下部基板および前記ガラス基板の中心に対して円形の部位、または、前記下部基板および前記ガラス基板の中心から周囲へ延びる放射状の部位、の少なくとも1つの部位を備えている、請求項1に記載の慣性力センサ。
【請求項10】
蓋部によって気密封止可能に構成されているパッケージと、
前記パッケージ内に格納されている下部基板であって、裏面が前記パッケージ内の実装面に接着固定されている前記下部基板と、
前記下部基板の表面に配置されているガラス基板と、
前記ガラス基板の表面に配置されている電極部と、
中心軸を有する管形状の柱部と、前記中心軸を中心とした中空の略半球形状の周囲部と、を備えるガラス振動子であって、前記柱部が前記電極部に固定されている、前記ガラス振動子と、
を備える慣性力センサの製造方法であって、
前記下部基板の表面または前記ガラス基板の裏面の何れか一方に、溝を形成する工程と、
前記下部基板の裏面に開口部を形成する開口部形成工程であって、前記下部基板に垂直な方向から見たときに、前記開口部と前記溝との重複部分において、前記開口部と前記溝とが連通している、前記開口部形成工程と、
前記下部基板の表面に前記ガラス基板の裏面を接合するとともに、前記ガラス基板の表面に前記電極部を接合する工程と、
前記パッケージの前記実装面または前記下部基板の裏面にダイボンド材を塗布した後に、前記実装面と前記下部基板の裏面とを接触させる工程と、
前記パッケージを前記蓋部によって気密封止する工程と、
を備える、慣性力センサの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、慣性力センサおよび慣性力センサの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、高精度化が可能であるジャイロセンサとして、溶融シリカ製のガラス振動子を用いたBird-bath Resonator Gyroscope (BRG)が開示されている。ガラス振動子は、パッケージ内に真空気密封止される。真空の度合いを高めるほど、ガラス振動子の振動エネルギを減衰させる阻害要因を減少させることができるため、より高精度のジャイロセンサを実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2019/0094024号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガラス振動子をパッケージ内に格納するために、ガラス基板と半導体基板とで積層された電極基板が使用される。当該電極基板には、ガラス振動子が固定される。当該ガラス基板の裏面は、ダイボンド材によって、パッケージ内の実装面に接着固定される。このダイボンド材からは、ガスが排出される。しかし、ダイボンド材からガスを十分に排出できないと、真空気密封止後にダイボンド材からアウトガスが発生してしまう場合がある。パッケージ内部を高真空化することや、高真空状態を維持することが困難となってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する慣性力センサは、蓋部によって気密封止可能に構成されているパッケージを備える。慣性力センサは、パッケージ内に格納されている下部基板を備える。下部基板は、裏面がパッケージ内の実装面に接着固定されている。慣性力センサは、下部基板の表面に配置されているガラス基板を備える。慣性力センサは、ガラス基板の表面に配置されている電極部を備える。慣性力センサは、中心軸を有する管形状の柱部と、中心軸を中心とした中空の略半球形状の周囲部と、を備えるガラス振動子を備える。ガラス振動子は、柱部が電極部に固定されている。下部基板の表面またはガラス基板の裏面の何れか一方に、溝が形成されている。下部基板に垂直な方向から見たときに、溝は、下部基板の外周およびガラス基板の外周の少なくとも一方と交差している。下部基板の裏面には、開口部が形成されている。下部基板に垂直な方向から見たときに、開口部と溝との重複部分において、開口部と溝とが連通している。下部基板の裏面と実装面との間には、ダイボンド材が配置されている。
【0006】
下部基板の裏面と実装面との間に配置されているダイボンド材の内部からは、ガスが放出される。上記の構造によると、この放出ガスを、下部基板の裏面に形成されている開口部から溝を経由して、外部に効率よく排出することができる。ダイボンド材から十分にガスを排出することができるため、真空気密封止後にダイボンド材から発生するアウトガスを抑制することが可能となる。パッケージ内部の高真空化や、高真空状態の維持が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
ジャイロセンサ1の上面図である。
ジャイロセンサ1の断面図である。
センサ素子10の拡大断面図である。
下部基板26の上面図および断面図である。
下部基板26の下面図である。
ダイボンド領域DRの配置態様を説明する図である。
ジャイロセンサ1の製造工程の概略を示すフローチャートである。
下部基板26の断面図である。
下部基板26の断面図である。
台座電極の作製工程を説明する断面図である。
台座電極の作製工程を説明する断面図である。
台座電極の作製工程を説明する断面図である。
開口部26aの第1態様を示す図である。
開口部26aの第2態様を示す図である。
溝26tの第1態様を示す図である。
溝26tの第2態様を示す図である。
ガラス基板21の下面図および断面図である。
下部基板26の上面図および断面図である。
ダイボンド領域DR2の配置態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0008】
図1に、本実施例に係るジャイロセンサ1の上面図を示す。図1では、見やすさのために、リッド130を取り除いた状態を示している。また図2に、II-II線における断面図を示す。図2は、中心軸CAを通る断面図である。ジャイロセンサ1は、センサ素子10およびパッケージ100を備えている。センサ素子10は、パッケージ100内に真空気密封止されている。
【0009】
(センサ素子10の構成)
図3に、センサ素子10の拡大断面図を示す。図3は、図2の断面図において、センサ素子10の近傍を拡大した図である。センサ素子10は、台座電極20、ガラス振動子30、ペースト40、を主に備えている。台座電極20は、下部基板26上に、ガラス基板21およびシリコン基板22が積層された構造を備えている。
【0010】
下部基板26について説明する。図4(A)に、下部基板26の上面図を示す。また、図4(B)-図4(D)に、断面図を示す。図4(B)は、B-B線(x軸に平行であるとともに溝26tを通る線)における断面図である。図4(C)は、C-C線(x軸に平行であるとともに溝26tを通らない線)における断面図である。図4(D)は、D-D線(y軸に平行な線)における断面図である。また図5に、下部基板26の下面図を示す。
(【0011】以降は省略されています)

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