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公開番号2025088158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202667
出願日2023-11-30
発明の名称電子部品
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01C 7/10 20060101AFI20250604BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】セラミック素体でのクラックの発生を抑制する電子部品を提供する。
【解決手段】チップバリスタは、セラミック素体と、セラミック素体上に配置されている焼結金属層と、を備える。焼結金属層は、第一金属からなる複数の結晶粒CG1を含む領域R1と、領域R1と接していると共に、第一金属と異なる第二金属からなる複数の結晶粒CG2を含む領域R2と、領域R2と接していると共にガラスG1を含む領域R3と、を含む。領域R1と領域R2との存在割合は、領域R2に対する領域R1の面積比率で1より大きい。焼結金属層には、領域R2が露出している空孔V1が形成されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
セラミック素体と、
前記セラミック素体上に配置されている焼結金属層と、
を備え、
前記焼結金属層は、
第一金属からなる複数の第一結晶粒を含む第一領域と、
前記第一領域と接していると共に、前記第一金属と異なる第二金属からなる複数の第二結晶粒を含む第二領域と、を含み、
前記第一領域と前記第二領域との存在割合は、前記第二領域に対する前記第一領域の面積比率で1より大きく、
前記焼結金属層には、前記第二領域が露出している空孔が形成されている、電子部品。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記焼結金属層の断面において、前記第二領域に対する前記第一領域の面積比率は、1より大きい、請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記断面において、前記複数の第一結晶粒は、前記複数の第二結晶粒の粒径より大きい粒径を有する、請求項2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記焼結金属層の表面において、前記第二領域に対する前記第一領域の面積比率は、1より大きい、請求項1に記載の電子部品。
【請求項5】
前記表面において、前記複数の第一結晶粒は、前記複数の第二結晶粒の粒径より大きい粒径を有する、請求項4に記載の電子部品。
【請求項6】
前記焼結金属層は、前記第二領域と接していると共に、ガラスを含む第三領域を含む、請求項1に記載の電子部品。
【請求項7】
前記第一結晶粒と前記第二結晶粒との粒界は、前記第一金属と前記第二金属との合金が存在しない領域を含む、請求項1又は2に記載の電子部品。
【請求項8】
前記第二金属は、前記第一金属の融点より高い融点を有する、請求項1に記載の電子部品。
【請求項9】
前記第二金属は、前記第一金属のイオン化傾向より大きいイオン化傾向を有する、請求項1に記載の電子部品。
【請求項10】
前記セラミック素体は、半導体セラミック材料を含む、請求項1に記載の電子部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
知られている電子部品は、複数のセラミック素体と、セラミック素体上に配置されている焼結金属層と、を備える(たとえば、特許文献1参照)。外部電極は、Agを含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-60612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子部品では、焼結金属層からセラミック素体に応力が作用することがある。セラミック素体に作用する応力は、セラミック素体にクラックを発生させ得る。クラックの発生は、電子部品の特性を劣化させるおそれがある。セラミック素体でのクラックの発生を抑制する構成が望まれる。
【0005】
本発明の一つの態様は、セラミック素体でのクラックの発生を抑制する電子部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様に係る電子部品は、セラミック素体と、セラミック素体上に配置されている焼結金属層と、を備える。焼結金属層は、第一金属からなる複数の第一結晶粒を含む第一領域と、第一領域と接していると共に、第一金属と異なる第二金属からなる複数の第二結晶粒を含む第二領域と、を含む。第一領域と第二領域との存在割合は、第二領域に対する第一領域の面積比率で1より大きい。焼結金属層には、第二領域が露出している空孔が形成されている。
【0007】
上記一つの態様では、第一領域と第二領域との存在割合は、第二領域に対する第一領域の面積比率で1より大きい。第二領域に含まれる複数の第二結晶粒は、当該第二領域よりも面積比率が大きい第一領域に含まれる複数の第一結晶粒同士の接触を低減するように第一領域と接し得る。互いの接触が低減した複数の第一結晶粒の間には、空孔が形成される。空孔は、セラミック素体に作用する応力を緩和する。したがって、上記一つの態様は、セラミック素体でのクラックの発生を抑制する。
【0008】
上記一つの態様では、焼結金属層の断面において、第二領域に対する第一領域の面積比率は、1より大きくてもよい。
焼結金属層の断面において、第二領域に対する第一領域の面積比率が1より大きい構成では、上記断面において、複数の第二結晶粒は、複数の第一結晶粒に一層接しやすく、複数の第一結晶粒同士の接触を一層低減する。複数の第一結晶粒の間に形成された空孔は、セラミック素体に作用する応力を一層緩和する。したがって、本構成は、セラミック素体でのクラックの発生を確実に抑制する。
【0009】
上記一つの態様では、焼結金属層の断面において、複数の第一結晶粒は、複数の第二結晶粒の粒径より大きい粒径を有してもよい。
焼結金属層の断面において、複数の第一結晶粒が複数の第二結晶粒の粒径より大きい粒径を有している構成では、上記断面において、複数の第二結晶粒は、複数の第一結晶粒の間に位置しやすく、複数の第一結晶粒同士の接触をより一層低減する。複数の第一結晶粒の間に形成された空孔は、セラミック素体に作用する応力をより一層緩和する。したがって、本構成は、セラミック素体でのクラックの発生をより確実に抑制する。
【0010】
上記一つの態様では、焼結金属層の表面において、第二領域に対する第一領域の面積比率は、1より大きくてもよい。
焼結金属層の表面において、第二領域に対する第一領域の面積比率が1より大きい構成では、上記表面において、複数の第二結晶粒は、複数の第一結晶粒に一層接しやすく、複数の第一結晶粒同士の接触を一層低減する。複数の第一結晶粒の間に形成された空孔は、セラミック素体に作用する応力を一層緩和する。したがって、本構成は、セラミック素体でのクラックの発生を確実に抑制する。
(【0011】以降は省略されています)

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