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公開番号2025091137
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-18
出願番号2023206205
出願日2023-12-06
発明の名称炭素繊維の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社,国立大学法人東海国立大学機構,国立大学法人京都工芸繊維大学
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類D01F 9/22 20060101AFI20250611BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】本発明は、製造効率が向上した炭素繊維の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、カーボンナノチューブ及びポリアクリロニトリル系ポリマーを含む混合物を2000rpm~20000rpmで1分間~120分間遠心分離して、カーボンナノチューブ分散液を作製する工程と、前記カーボンナノチューブ分散液とポリアクリロニトリル系ポリマーを混合して紡糸原液を調製する工程と、前記紡糸原液を紡糸して、炭素繊維の前駆体繊維を得る工程と、前記炭素繊維の前駆体繊維を耐炎化及び炭素化する工程とを含む、炭素繊維の製造方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
カーボンナノチューブ及びポリアクリロニトリル系ポリマーを含む混合物を2000rpm~20000rpmで1分間~120分間遠心分離して、カーボンナノチューブ分散液を作製する工程と、
前記カーボンナノチューブ分散液とポリアクリロニトリル系ポリマーを混合して紡糸原液を調製する工程と、
前記紡糸原液を紡糸して、炭素繊維の前駆体繊維を得る工程と、
前記炭素繊維の前駆体繊維を耐炎化及び炭素化する工程と
を含む、炭素繊維の製造方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記混合物の遠心分離を、5000rpm~15000rpmで1分間~120分間の条件で行う、請求項1に記載の炭素繊維の製造方法。
【請求項3】
前記紡糸原液中の前記カーボンナノチューブの含有量が、前記紡糸原液中の前記ポリアクリロニトリル系ポリマーに対して0.3重量%~0.5重量%である、請求項1又は2に記載の炭素繊維の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は炭素繊維の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維は、軽量且つ高強度、高弾性率という優れた物性を有することから様々な用途に使用されている。炭素繊維の製造方法としては、カーボンナノチューブ分散液とポリアクリロニトリル系ポリマーを混合して紡糸原液を調製し、これを紡糸し、所定の処理を行い、炭素繊維を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1及び2)。
【0003】
しかし、特許文献1に開示される炭素繊維の製造方法においては、紡糸原液の調製は、カーボンナノチューブをポリマー中に十分に分散させるために、特定の有機溶剤にカーボンナノチューブとポリアクリロニトリル系ポリマーを分散・溶解させてカーボンナノチューブ分散液を調製する工程と、これを濃縮する工程と、貧溶媒中で凝固し、ろ別、乾燥する工程と、ロダン塩の水溶液に溶解させる工程とを含むが、工程数が多く、製造効率が低かった。
【0004】
また、特許文献2に開示される炭素繊維の製造方法においては、紡糸原液の調製は、特定の有機溶剤中の両性分子の溶液を調製する工程と、この両性分子の溶液にカーボンナノチューブを添加し、カーボンナノチューブを分散させ、カーボンナノチューブ分散液を調製する工程と、このカーボンナノチューブ分散液とポリアクリロニトリル系ポリマーを混合し、紡糸原液を調製する工程とを含むが、工程数を減らし、製造効率を向上させる余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-185163号公報
国際公開第2011/102400号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記の通り、従来の炭素繊維の製造方法には製造効率の向上が求められていた。それ故、本発明は、製造効率が向上した炭素繊維の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、カーボンナノチューブ分散液を作製する際に所定の条件の遠心分離を行うことにより製造効率が向上することを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)カーボンナノチューブ及びポリアクリロニトリル系ポリマーを含む混合物を2000rpm~20000rpmで1分間~120分間遠心分離して、カーボンナノチューブ分散液を作製する工程と、
前記カーボンナノチューブ分散液とポリアクリロニトリル系ポリマーを混合して紡糸原液を調製する工程と、
前記紡糸原液を紡糸して、炭素繊維の前駆体繊維を得る工程と、
前記炭素繊維の前駆体繊維を耐炎化及び炭素化する工程と
を含む、炭素繊維の製造方法。
(2)前記混合物の遠心分離を、5000rpm~15000rpmで1分間~120分間の条件で行う、前記(1)に記載の炭素繊維の製造方法。
(3)前記紡糸原液中の前記カーボンナノチューブの含有量が、前記紡糸原液中の前記ポリアクリロニトリル系ポリマーに対して0.3重量%~0.5重量%である、前記(1)又は(2)に記載の炭素繊維の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、製造効率が向上した炭素繊維の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
遠心分離条件の異なるCNT分散液についての粒子径の測定結果を示す。
広角X線回折(WAXS)により測定した炭素繊維中の炭素の積層構造の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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