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公開番号2025113914
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024008314
出願日2024-01-23
発明の名称ロータ
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H02K 1/276 20220101AFI20250728BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ロータの磁気的特性に対する影響を抑制しつつ、磁石孔に設けられた突出部から磁石を保護し得る。
【解決手段】電動モータのロータは、ロータコアと、磁石と、シートとを備える。磁石の複数の側面は、第1の磁極を有するとともに径方向の外側を指向する第1主側面と、第2の磁極を有するととともに第1主側面の反対側に位置する第2主側面と、第1主側面と第2主側面との間を延在する第1副側面と、第1主側面と第2主側面との間を延在するとともに第1副側面の反対側に位置する第2副側面と、を有する。磁石孔は、磁石の第1主側面に対向する第1内面と、磁石の前記第2主側面に対向する第2内面と、第2内面から突出して磁石の第1副側面に対向する第1位置決め部と、を有する。磁石の第1副側面と磁石孔の第1位置決め部との間に位置するシートの重畳枚数は、磁石の第1主側面と磁石孔の第1内面との間に位置する前記シートの重畳枚数よりも多い。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電動モータのロータであって、
前記ロータの回転軸に平行な軸方向に延びる磁石孔を有するロータコアと、
前記磁石孔に挿入されているとともに、前記軸方向に延びる複数の側面を有する磁石と、
前記磁石の前記複数の側面に巻き付けられているシートと、
を備え、
前記磁石の前記複数の側面は、第1の磁極を有するとともに径方向の外側を指向する第1主側面と、第2の磁極を有するととともに前記第1主側面の反対側に位置する第2主側面と、前記第1主側面と前記第2主側面との間を延在する第1副側面と、前記第1主側面と前記第2主側面との間を延在するとともに前記第1副側面の反対側に位置する第2副側面と、を有し、
前記磁石孔は、前記磁石の前記第1主側面に対向する第1内面と、前記磁石の前記第2主側面に対向する第2内面と、前記第2内面から突出して前記磁石の前記第1副側面に対向する第1位置決め部と、を有し、
前記磁石の前記第1副側面と前記磁石孔の前記第1位置決め部との間に位置する前記シートの重畳枚数は、前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第1内面との間に位置する前記シートの重畳枚数よりも多い、
ロータ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記磁石の前記第1副側面と前記磁石孔の前記第1位置決め部との間に位置する前記シートの前記重畳枚数は二枚であり、
前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第1内面との間に位置する前記シートの前記重畳枚数は一枚である、請求項1に記載のロータ。
【請求項3】
前記磁石孔は、前記第2内面から突出して前記磁石の前記第2副側面に対向する第2位置決め部をさらに有し、
前記磁石の前記第2副側面と前記磁石孔の前記第2位置決め部との間に位置する前記シートの重畳枚数は、前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第2内面との間に位置する前記シートの前記重畳枚数よりも多い、請求項1に記載のロータ。
【請求項4】
前記磁石の前記第2副側面と前記磁石孔の前記第2位置決め部との間に位置する前記シートの前記重畳枚数は二枚であり、
前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第1内面との間に位置する前記シートの前記重畳枚数は一枚である、請求項3に記載のロータ。
【請求項5】
前記磁石の前記第2主側面と前記磁石孔の前記第2内面との間に位置する前記シートの重畳枚数は、前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第1内面との間に位置する前記シートの重畳枚数よりも多い、請求項3に記載のロータ。
【請求項6】
前記シートは、単一のシート材で構成されており、
前記単一のシート材の巻き始めの一端は、前記磁石の前記第1副側面と前記第2副側面との一方上に位置し、
前記単一のシート材の巻き終りの一端は、前記磁石の前記第1副側面と前記第2副側面との他方上に位置する、請求項5に記載のロータ。
【請求項7】
前記磁石孔は、前記第2内面から突出して前記磁石の前記第2主側面に前記シートを介して当接する少なくとも一つのカシメ部をさらに有し、
前記磁石の前記第2主側面と前記磁石孔の前記カシメ部との間に位置する前記シートの重畳枚数は、前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第1内面との間に位置する前記シートの重畳枚数よりも多い、請求項1に記載のロータ。
【請求項8】
前記磁石の前記第2主側面と前記磁石孔の前記カシメ部との間に位置する前記シートの重畳枚数は、前記磁石の前記第1副側面と前記磁石孔の前記第1位置決め部との間に位置する前記シートの前記重畳枚数と等しい、請求項7に記載のロータ。
【請求項9】
前記シートは、少なくとも部分的に発泡性材料を用いて構成されている、請求項1に記載のロータ。
【請求項10】
前記シートは、少なくとも部分的に絶縁性材料を用いて構成されている、請求項1に記載のロータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、ロータに関し、特に、電動モータのロータに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、ロータが記載されている。このロータは、ロータの回転軸に平行な軸方向に延びる磁石孔を有するロータコアと、磁石孔に挿入されているとともに、軸方向に延びる複数の側面を有する磁石と、シートと、を備える。シートは、第1の磁極を有するとともに径方向の外側を指向する第1主側面、及び、第2の磁極を有するととともに第1主側面の反対側に位置する第2主側面を覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-077086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなロータにおいて、磁石孔の内面に突出部を設けることにより、磁石の位置決め又は固定を行う技術が知られている。このような突出部は、磁石と局所的に接触することから、磁石に過大な応力を発生させるおそれがある。これを避けるためには、磁石の側面にシートを多重に巻き付けることが考えられる。しかしながら、磁石の側面がシートによって多重に覆われてしまうと、多重のシートが磁束に対する障壁として作用し、ロータの磁気的特性が低下するという問題がある。
【0005】
上記を鑑み、本明細書は、ロータの磁気的特性に対する影響を抑制しつつ、磁石孔に設けられた突出部から磁石を保護し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、電動モータのロータに具現化される。このロータは、前記ロータの回転軸に平行な軸方向に延びる磁石孔を有するロータコアと、前記磁石孔に挿入されているとともに、前記軸方向に延びる複数の側面を有する磁石と、前記磁石の前記複数の側面に巻き付けられているシートと、を備える。前記磁石の前記複数の側面は、第1の磁極を有するとともに径方向の外側を指向する第1主側面と、第2の磁極を有するととともに前記第1主側面の反対側に位置する第2主側面と、前記第1主側面と前記第2主側面との間を延在する第1副側面と、前記第1主側面と前記第2主側面との間を延在するとともに前記第1副側面の反対側に位置する第2副側面と、を有する。前記磁石孔は、前記磁石の前記第1主側面に対向する第1内面と、前記磁石の前記第2主側面に対向する第2内面と、前記第2内面から突出して前記磁石の前記第1副側面に対向する第1位置決め部と、を有する。前記磁石の前記第1副側面と前記磁石孔の前記第1位置決め部との間に位置する前記シートの重畳枚数は、前記磁石の前記第1主側面と前記磁石孔の前記第1内面との間に位置する前記シートの重畳枚数よりも多い。
【0007】
上記したロータでは、磁石孔に対して磁石を位置決めするために、磁石孔の第2内面に第1位置決め部が設けられている。第1位置決め部は、磁石孔の第2内面から突出しており、磁石の第1副側面に対向している。従って、磁石孔の第1位置決め部は、磁石の第1副側面に対して局所的に当接することが想定される。しかしながら、第1副側面を含む磁石の複数の側面には、シートが巻き付けられており、磁石の第1副側面と磁石孔の第1位置決め部との間には、複数層のシートが介在している。これにより、磁石の第1副側面は、第1位置決め部との当接に対して効果的に保護される。一方、磁極を有し、かつ、ステータと対向する第1主側面については、比較的に少数層(一層を含む)のシートのみで覆われている。これにより、ロータの磁気的特性に対する影響を抑制しつつ、磁石孔に設けられた位置決め部から磁石を保護することができる。
【0008】
第2の態様では、前記第1の態様において、磁石の第1副側面と磁石孔の第1位置決め部との間に位置するシートの重畳枚数は二枚であってもよい。この場合、磁石の第1主側面と磁石孔の第1内面との間に位置するシートの重畳枚数は一枚であってもよい。但し、これらの重畳枚数は、より大きい枚数であってもよく、シートの材質や厚み等に応じて適宜設計することができる。
【0009】
第3の態様では、前記第1又は前記第2の態様において、磁石孔は、第2内面から突出して磁石の第2副側面に対向する第2位置決め部をさらに有してもよい。この場合、磁石の第2副側面と磁石孔の第2位置決め部との間に位置するシートの重畳枚数は、磁石の第1主側面と磁石孔の第2内面との間に位置するシートの重畳枚数よりも多くてもよい。このように、磁石孔には複数の位置決め部が存在してもよく、その場合、各々の位置決め部を複数層のシートで覆うとよい。
【0010】
第4の態様では、前記第3の態様において、磁石の第2副側面と磁石孔の第2位置決め部との間に位置するシートの重畳枚数は二枚であってもよい。この場合、磁石の第1主側面と磁石孔の第1内面との間に位置するシートの重畳枚数は一枚であってもよい。但し、これらの重畳枚数は、より大きい枚数であってもよく、シートの材質や厚み等に応じて適宜設計することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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