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公開番号2025092003
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207616
出願日2023-12-08
発明の名称音響処理方法、音響処理システムおよびプログラム
出願人ヤマハ株式会社
代理人弁理士法人旺知国際特許事務所
主分類G10K 11/178 20060101AFI20250612BHJP(楽器;音響)
要約【課題】目的音の消音性能の向上とスピーカユニットの軽量化とを両立する。
【解決手段】音響処理システムは、目的音を表す音響信号Akに対して第1処理を実行することで、目的音を打消すための音響信号Bkを生成する第1処理部41と、スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用してスピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、音響信号Bkに対して実行することで、スピーカユニットに供給される音響信号Ckを生成する第2処理部42とを具備する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
目的音を表す第1音響信号に対して第1処理を実行することで、前記目的音を打消すための第2音響信号を生成し、
スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用して前記スピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、前記第2音響信号に対して実行することで、前記スピーカユニットに供給される第3音響信号を生成する
コンピュータシステムにより実現される音響処理方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第2処理は、
前記スピーカユニットの挙動を模擬する線形モデルを利用して、前記スピーカユニットの振動板の変位に関する変位パラメータを、前記第2音響信号から算定する線形処理と、
前記変位パラメータに応じて前記振動板を変位させるために前記スピーカユニットに供給されるべき信号レベルを表す前記第3音響信号を、前記非線形モデルを利用して生成する非線形処理とを含む
請求項1の音響処理方法。
【請求項3】
前記スピーカユニットは、エンジンおよびタイヤを有する移動体に設置され、
前記目的音は、前記エンジンの回転により発生するエンジンノイズ、または、路面と前記タイヤとの接触に起因したロードノイズを含む
請求項1または請求項2の音響処理方法。
【請求項4】
複数のスピーカユニットの各々について、
前記第1処理による前記第2音響信号の生成と、
前記第2処理による前記第3音響信号の生成とを実行する
請求項1の音響処理方法。
【請求項5】
前記複数のスピーカユニットのうち第1スピーカユニットに関する前記第2処理には、前記第1スピーカユニットに対応する非線形モデルが利用され、前記複数のスピーカユニットのうち前記第1スピーカユニット以外の第2スピーカユニットに関する前記第2処理には、前記第2スピーカユニットに対応する非線形モデルが利用される
請求項4の音響処理方法。
【請求項6】
目的音を表す第1音響信号に対して第1処理を実行することで、前記目的音を打消すための第2音響信号を生成する第1処理部と、
スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用して前記スピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、前記第2音響信号に対して実行することで、前記スピーカユニットに供給される第3音響信号を生成する第2処理部と
を具備する音響処理システム。
【請求項7】
目的音を表す第1音響信号に対して第1処理を実行することで、前記目的音を打消すための第2音響信号を生成する第1処理部、および、
スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用して前記スピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、前記第2音響信号に対して実行することで、前記スピーカユニットに供給される第3音響信号を生成する第2処理部、
としてコンピュータシステムを機能させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば環境音等の目的音を低減する技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば受聴者の周囲に存在する環境音を収音した結果を利用して、受聴者が聴取する環境音を打消すノイズキャンセリング技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、自動車のエンジンの回転に同期したエンジンこもり音(muffled sound)を打消すためのキャンセル信号を生成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-163223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ノイズキャンセリングに利用されるスピーカユニットの出力遅延が大きい場合、目的音を低減する性能(以下「消音性能」という)が低下するという課題がある。例えば非線形歪等の波形歪が小さい高性能なスピーカユニットを利用すれば、出力遅延が抑制される結果、充分な消音性能を実現することが可能である。しかし、波形歪の構造的な低減のためには大型の磁石が必要であり、スピーカユニットの軽量化が困難である。以上の事情を考慮して、本開示のひとつの態様は、目的音の消音性能の向上とスピーカユニットの軽量化とを両立することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本開示のひとつの態様に係る音響処理方法は、目的音を表す第1音響信号に対して第1処理を実行することで、前記目的音を打消すための第2音響信号を生成し、スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用して前記スピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、前記第2音響信号に対して実行することで、前記スピーカユニットに供給される第3音響信号を生成する。
【0006】
本開示のひとつの態様に係る音響処理システムは、目的音を表す第1音響信号に対して第1処理を実行することで、前記目的音を打消すための第2音響信号を生成する第1処理部と、スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用して前記スピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、前記第2音響信号に対して実行することで、前記スピーカユニットに供給される第3音響信号を生成する第2処理部とを具備する。
【0007】
本開示のひとつの態様に係るプログラムは、目的音を表す第1音響信号に対して第1処理を実行することで、前記目的音を打消すための第2音響信号を生成する第1処理部、および、スピーカユニットに関する特性パラメータの非線形性を模擬する非線形モデルを利用して前記スピーカユニットからの再生音の非線形歪を低減する第2処理を、前記第2音響信号に対して実行することで、前記スピーカユニットに供給される第3音響信号を生成する第2処理部、としてコンピュータシステムを機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態における音響システムの模式図である。
音響システムの構成を例示するブロック図である。
スピーカユニットの断面図である。
処理ユニットの構成を例示するブロック図である。
第1処理部の構成を例示するブロック図である。
非線形モデルの模式図である。
特性パラメータの非線形性に関する説明図である。
第2処理のフローチャートである。
音響処理システムが実行する処理のフローチャートである。
再生音に付随する非線形歪の測定結果である。
再生音の波形を測定した結果である。
第2処理の有無に応じた遅延差の測定結果である。
変形例における音響システムの構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A:実施形態
図1は、本開示のひとつの実施形態に係る音響システム100の構成を例示する模式図である。音響システム100は、例えば自動車等の車輌10に設置される車載システムである。車輌10は、例えばエンジン11と4個のタイヤ12と4個の座席13-1~13-4とを具備する移動体である。
【0010】
図2は、音響システム100の構成を例示するブロック図である。図1および図2に例示される通り、音響システム100は、4個のマイク20-1~20-4と4個のスピーカユニット30-1~30-4と音響処理システム40とを具備する。なお、4個のマイク20-1~20-4および4個のスピーカユニット30-1~30-4は、音響処理システム40を構成する要素と解釈されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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