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公開番号2025096266
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024220376
出願日2024-12-16
発明の名称金属酸化物粒子、高濃縮金属酸化物ゾル、及びそれらの製造方法
出願人日産化学株式会社
代理人弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
主分類C08G 77/04 20060101AFI20250619BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】金属酸化物ゾルの分散媒である有機溶媒中で高濃度に濃縮可能であるとともに、有機溶媒への再分散が可能である金属酸化物粒子、及び該金属酸化物粒子を含む金属酸化物ゾル並びにそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】2つの化学基(a1)と2つの加水分解性基(a2)を有するシラン化合物(A)の加水分解物と、3つの化学基(b1)と1つの加水分解性基(b2)を有するシラン化合物(B)の加水分解物が表面被覆された金属酸化物粒子であって、金属酸化物粒子は塩基性化合物(I)を含み、該金属酸化物粒子は1.4~3.0の粒子屈折率と有機溶媒に金属酸化物濃度として40質量%以上で分散可能であるか、又は該金属酸化物粒子は1.1~1.4未満の粒子屈折率と有機溶媒に金属酸化物濃度として25質量%以上で分散可能である上記金属酸化物粒子。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
2つの化学基(a1)と2つの加水分解性基(a2)を有するシラン化合物(A)の加水分解物と、3つの化学基(b1)と1つの加水分解性基(b2)を有するシラン化合物(B)の加水分解物が表面被覆された金属酸化物粒子であって、
前記シラン化合物(A)が下記式(1):
TIFF
2025096266000040.tif
15
150
(式(1)中、R

は化学基(a1)であってそれぞれ直鎖又は環状の炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数6~40のアリール基、及び(メタ)アクリロキシ基含有アルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の化学基であり且つSi-C結合によりケイ素原子と結合しているものであり、R

は加水分解性基(a2)であってそれぞれ炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数2~10のアシルオキシ基、及びハロゲン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の加水分解性基である。)で表されるシラン化合物の群より選ばれる少なくとも1種のシラン化合物であり、
前記シラン化合物(B)が下記式(2)及び下記式(3):
TIFF
2025096266000041.tif
38
150
(式(2)及び式(3)中、R

及びR

は化学基(b1)であってそれぞれ炭素原子数1~3のアルキル基、又は炭素原子数6~30のアリール基で且つSi-C結合によりケイ素原子と結合しているものであり、R

及びYは加水分解基(b2)であってそれぞれアルコキシ基、アシルオキシ基、又はハロゲン原子を示し、YはNH基、又は酸素原子を示す。)で表されるシラン化合物の群より選ばれる少なくとも1種のシラン化合物であり、
上記金属酸化物粒子は塩基性化合物(I)を含み、該金属酸化物粒子は1.4~3.0の粒子屈折率と有機溶媒に金属酸化物濃度として40質量%以上で分散可能であるか、又は該金属酸化物粒子は1.1~1.4未満の粒子屈折率と有機溶媒に金属酸化物濃度として25質量%以上で分散可能である上記金属酸化物粒子。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
金属酸化物粒子が5~120nmの平均一次粒子径を有し、且つ金属成分がケイ素、周期表における第4周期の金属元素及び周期表における第5周期の金属元素から選ばれる少なくとも1種の金属成分の酸化物からなる群から選ばれる請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項3】
金属酸化物粒子が5~120nmの平均一次粒子径を有し、且つ金属成分がケイ素、チタン、スズ、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、アンチモン、セリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、鉄、及びアルミニウムから選ばれる群から選ばれる少なくとも1種の金属成分の酸化物からなる請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項4】
金属酸化物粒子表面に更にシラン化合物(C)として下記式(4):
TIFF
2025096266000042.tif
15
150
(式(4)中、R

は化学基(c1)であってそれぞれ直鎖又は環状の炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数6~40のアリール基、及び(メタ)アクリロキシ基含有アルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の化学基であり且つSi-C結合によりケイ素原子と結合しているものであり、R

は加水分解性基(c2)であってそれぞれ炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数2~10のアシルオキシ基、及びハロゲン基からなる群から選ばれる少なくとも1種の加水分解性基である。)で表されるシラン化合物の群より選ばれる少なくとも1種のシラン化合物の加水分解物が被覆されているものである請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項5】
金属酸化物粒子表面のシラン化合物の
29
Si-NMRの測定において、M構造、D構造、及びT構造のそれぞれの構造の含有割合は、M構造とD構造とT構造の合計を100モル%とした場合、M構造が30モル%以上60モル%未満、D構造が30モル%以上90モル%未満、T構造が0モル%以上30モル%未満である請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項6】
メタノール滴定法による疎水化度が20~80容積%である請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項7】
メタノール滴定法による疎水化度が20容積%以上60容積%未満である請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項8】
リーチング法による測定で、金属酸化物粒子の表面にAl



換算で金属酸化物1gに対してアルミニウム原子が20~20000ppm/金属酸化物の割合(A)で結合したものである請求項1に記載の金属酸化物粒子。
【請求項9】
前記リーチング法が金属酸化物粒子を硫酸、硝酸、及び塩酸からなる群より選ばれる少なくとも1種の鉱酸の水溶液で浸出した金属酸化物粒子の表面に結合したアルミニウム原子を含む化合物を、Al



換算で金属酸化物粒子の金属酸化物1gに対する割合(A)を算出するものである請求項8に記載の金属酸化物粒子。
【請求項10】
フッ酸水溶液を用いた溶解法による測定で、金属酸化物粒子全体に存在するアルミニウム原子がAl



換算で金属酸化物1gに対して50~50000ppm/金属酸化物の割合(B)で結合し、前記割合(A)を該割合(B)で除した値が0.001~1.0である請求項8に記載の金属酸化物粒子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面修飾(表面被覆ともいう)シリカ粒子等の金属酸化物粒子と、それを用いた高濃縮シリカゾル等の高濃縮金属酸化物ゾルと、それらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
コロイド状金属酸化物粒子の分散液(ゾル)、例えばシリカゾルは液状媒体にシリカ粒子が分散した液体である。しかし、分散媒である液体を除去することでシリカ粒子(シリカ粉末)が得られる。これらの金属酸化物粒子は、粒子状である金属酸化物粉末として利用する場合、金属酸化物ゾルとして利用する場合に比べて体積割合が十分に低く、輸送コストが低く、また金属酸化物を利用する場面において添加成分として捉えた場合に添加後の分散媒除去の工程がなく、工程管理上のメリットがある。
【0003】
添加成分として金属酸化物粒子が含まれる被膜について、金属酸化物の特性を利用して耐摩耗性、屈折率調整、耐熱性、断熱性、耐電気絶縁性、誘電特性等の改良が試みられている。
【0004】
これらの添加成分として金属酸化物が含まれ有機成分と共に基板上に形成される被膜において、その後に被膜全体又は被膜の一部を取り除くプロセスが含まれる製造過程中、しばしば有機成分は薬液エッチングやガスエッチングを利用して除去可能であるが、金属酸化物粒子は耐エッチング性が高く除去することが困難であった。
【0005】
チオール、スルフィド、ジスルフィト、又はポリスルフィドから選択された官能基を含む表面修飾剤をナノ粒子分散液に添加し、有機モノマーと共にラジカル重合させる方法で得られる再分散可能なナノ粒子が開示されている(特許文献1参照)。
【0006】
100nm以下の平均粒子径を有する表面改質されたシリカ粒子の製造方法であって、a)予備分散液を提供する工程、b)該予備分散液を高圧粉砕して分散液を形成する工程、c)分散液の液相を除去する工程を含み、シリルアミンで被覆された再分散可能な、表面改質された二酸化ケイ素粒子。これらを、トナー粉末、シリコーンゴム、接着剤及び耐引掻性の表面コーティングに用いるシリカ粒子が開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2009-532514号公報
特表2011-528310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
金属酸化物ゾルの分散媒である有機溶媒中で高濃度に濃縮可能であるとともに、有機溶媒への再分散が可能である金属酸化物粒子、及び該金属酸化物粒子を含む金属酸化物ゾル並びにそれらの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は第1観点として、2つの化学基(a1)と2つの加水分解性基(a2)を有するシラン化合物(A)の加水分解物と、3つの化学基(b1)と1つの加水分解性基(b2)を有するシラン化合物(B)の加水分解物が表面被覆された金属酸化物粒子であって、
前記シラン化合物(A)が下記式(1):
【0010】
TIFF
2025096266000002.tif
15
150
(【0011】以降は省略されています)

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