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公開番号
2025122950
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-22
出願番号
2024018713
出願日
2024-02-09
発明の名称
芳香族ポリエステルおよびその製造方法
出願人
学校法人神奈川大学
,
日産化学株式会社
代理人
弁理士法人英明国際特許事務所
主分類
C08G
63/181 20060101AFI20250815BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】両末端を選択的に修飾したポリエステルやブロックコポリマーの合成原料として好適に利用可能であり、汎用有機溶媒に可溶な、片末端にアルケニル基を有する芳香族ポリエステルの製造方法を提供すること。
【解決手段】相間移動触媒の存在下、式(1)で表される化合物をイニシエーターとし、ハロカルボン酸金属塩化合物を重合させる、式(3)で表される芳香族ポリエステルの製造方法(Xは、ハロゲン基)。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
相間移動触媒の存在下、下記式(1)
TIFF
2025122950000018.tif
29
48
(式中、R
1
~R
5
のうちのいずれか1つは炭素数2~6のアルケニル基を表し、R
1
~R
5
のうちの他の4つは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、Xは、ハロゲン基を表す。)
で表される化合物をイニシエーターとし、下記式(2)
TIFF
2025122950000019.tif
26
51
(式中、R
7
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
10
は、炭素数3~20のアルキル基を表し、Mは、1価の金属を表し、Xは、ハロゲン基を表す。)
表されるハロカルボン酸金属塩化合物を重合させる、下記式(3)
TIFF
2025122950000020.tif
32
89
(式中、nは、自然数を表し、R
1
~R
10
およびXは、前記と同じ意味を表す。)
で表される芳香族ポリエステルの製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記R
5
が、ビニル基であり、前記R
1
~R
4
が、水素原子である請求項1記載の芳香族ポリエステルの製造方法。
【請求項3】
請求項2記載の製造方法で得られた芳香族ポリエステルと、トリアルコキシシランとを、白金触媒の存在下で反応させる、下記式(4)
TIFF
2025122950000021.tif
30
116
(式中、R
7
~R
10
、Xおよびnは、前記と同じ意味を表し、R
16
は、炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表される芳香族ポリエステルの製造方法。
【請求項4】
下記式(3)で表され、数平均分子量1,000~100,000、かつ、分子量分布1.3以下である芳香族ポリエステル。
TIFF
2025122950000022.tif
32
89
(式中、R
1
~R
5
のうちのいずれか1つは、炭素数2~6のアルケニル基を表し、R
1
~R
5
のうちの他の4つは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
7
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
10
は、炭素数3~20のアルキル基を表し、Xは、ハロゲン基を表し、nは、自然数を表す。)
【請求項5】
下記式(4)で表され、数平均分子量1,000~100,000、かつ、分子量分布1.3以下である芳香族ポリエステル。
TIFF
2025122950000023.tif
30
116
(式中、R
7
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
10
は、炭素数3~20のアルキル基を表し、R
16
は、炭素数1~6のアルキル基を表し、Xは、ハロゲン基を表し、nは、自然数を表す。)
【請求項6】
金属酸化物粒子の表面に、請求項5記載の芳香族ポリエステルが付着している表面ポリエステル修飾金属酸化物微粒子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香族ポリエステルおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
有機材料の耐熱性、力学特性、電気的特性を向上させるために、シリカゲルや酸化チタンなどの無機微粒子を有機高分子と混ぜたハイブリッド材料(ナノコンポジット)がよく研究されている。しかし、有機材料と無機材料はそもそも性質が大きく異なるので、上記ハイブリット材料では、それほど多くの無機微粒子を有機材料中に導入できない、有機材料中にきれいに無機微粒子を分散させるのが難しい、時間が経つと有機材料中で無機微粒子が凝集する、などが問題となっている。
【0003】
そこで、これらの問題を解決するため無機微粒子表面を有機低分子化合物や有機高分子で修飾することが行われてきた。有機高分子で修飾する場合は、(1)無機表面に開始部位を導入してそこからリビング重合を行う、(2)リビングポリマー末端に無機物と結合できる官能基(例えば、-Si(OR)
3
、-PO
3
H、-COOH、-SHなど)を導入して無機微粒子表面に反応させる、という2つの方法が主に行われている。例えば、後者の方法で、鎖状および多分岐芳香族ポリアミド末端に-Si(OR)
3
基を導入して表面修飾したシリカ微粒子を芳香族ポリイミドに加えると、耐熱性が上がり、従来の未修飾シリカを加える場合に比べて透明性が向上することが明らかとなっている(特許文献1~3)。
【0004】
このように、シリカ粒子を有機高分子で修飾することは、ハイブリッド材料を開発する上で重要である。
例えば、特許文献4には、ポリイミド内にシリカ粒子を導入したハイブリッドコート層とポリエステルコート層をそれぞれ作製し、絶縁性を担保しているマグネットワイヤ絶縁システムが開示されているが、生産工程に鑑みると、特許文献4のような多層塗布は生産性の低下につながる。
一方、特許文献5には、一般的に低誘電率低吸水性を有するエステル構造を導入したポリエステルイミドが開示されている。しかし、特許文献5に開示されたポリエステルイミドは構造が限定され、汎用性が乏しい。
【0005】
ポリエステルを導入したシリカ粒子とポリイミド等の高機能プラスチックのハイブリッド材料は、新たな高機能フィルムの開発への活用が期待されることから、ポリイミド内にエステル構造を簡便に導入できる簡便な手法の開発は重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/130905号
特開2018-123295号公報
特開2018-127599号公報
特開2023-165640号公報
特開2006-013149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、両末端を選択的に修飾したポリエステルやブロックコポリマーの合成原料として好適に利用可能であり、汎用有機溶媒に可溶な、片末端にアルケニル基を有する芳香族ポリエステルの製造方法、それから誘導される、末端にアルコキシシリル基を有する芳香族ポリエステルの製造方法、および精製後も安定的に保存可能な、末端にアルコキシシリル基を有するポリエステルで修飾した金属酸化物粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、2位にアルコキシ基を有し、4位にハロアルキル基を有する安息香酸塩を、アルケニル基を有するハロアルキルベンゼンをイニシエーターとして重合することで、片末端にアルケニル基を有する芳香族ポリエステル(以下、「片末端アルケニル基置換ポリエステル」ともいう。)が効率的に得られることを見出すとともに、この片末端アルケニル基置換芳香族ポリエステルを用いることで、末端修飾ポリエステルやブロックコポリマーを効率的に合成できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は、
1. 相間移動触媒の存在下、下記式(1)
TIFF
2025122950000001.tif
26
43
(式中、R
1
~R
5
のうちのいずれか1つは炭素数2~6のアルケニル基を表し、R
1
~R
5
のうちの他の4つは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、Xは、ハロゲン基を表す。)
で表される化合物をイニシエーターとし、下記式(2)
TIFF
2025122950000002.tif
23
47
(式中、R
7
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
10
は、炭素数3~20のアルキル基を表し、Mは、1価の金属を表し、Xは、ハロゲン基を表す。)
表されるハロカルボン酸金属塩化合物を重合させる、下記式(3)
TIFF
2025122950000003.tif
31
85
(式中、nは、自然数を表し、R
1
~R
10
およびXは、前記と同じ意味を表す。)
で表される芳香族ポリエステルの製造方法、
2. 前記R
5
が、ビニル基であり、前記R
1
~R
4
が、水素原子である1の芳香族ポリエステルの製造方法、
3. 2の製造方法で得られた芳香族ポリエステルと、トリアルコキシシランとを、白金触媒の存在下で反応させる、下記式(4)
TIFF
2025122950000004.tif
29
111
(式中、R
7
~R
10
、Xおよびnは、前記と同じ意味を表し、R
16
は、炭素数1~6のアルキル基を表す。)
で表される芳香族ポリエステルの製造方法、
4. 下記式(3)で表され、数平均分子量1,000~100,000、かつ、分子量分布1.3以下である芳香族ポリエステル、
TIFF
2025122950000005.tif
30
84
(式中、R
1
~R
5
のうちのいずれか1つは、炭素数2~6のアルケニル基を表し、R
1
~R
5
のうちの他の4つは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
7
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
10
は、炭素数3~20のアルキル基を表し、Xは、ハロゲン基を表し、nは、自然数を表す。)
5. 下記式(4)で表され、数平均分子量1,000~100,000、かつ、分子量分布1.3以下である芳香族ポリエステル、
TIFF
2025122950000006.tif
29
111
(式中、R
7
~R
9
は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~5のアルキル基、シアノ基、水酸基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、または炭素数1~12の芳香族基を表し、R
10
は、炭素数3~20のアルキル基を表し、R
16
は、炭素数1~6のアルキル基を表し、Xは、ハロゲン基を表し、nは、自然数を表す。)
6. 金属酸化物粒子の表面に、5の芳香族ポリエステルが付着している表面ポリエステル修飾金属酸化物微粒子
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、片末端アルケニル基置換芳香族ポリエステルを効率的に得ることができる。この片末端アルケニル基置換芳香族ポリエステルを用いることで、末端のアルケニル基やハロゲン原子末端をさらに修飾したポリエステルやブロックコポリマーを効率的に製造できるのみならず、無機微粒子の表面修飾材料として有用な末端にシリル基を有するポリエステルに誘導することもできる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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