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公開番号
2025098306
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023214344
出願日
2023-12-20
発明の名称
スラスト軸受装置および回転電機
出願人
株式会社東芝
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16C
17/08 20060101AFI20250625BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】補機を用いることなく簡素な構造で油膜温度を低く維持し、油膜圧力や摺動部材の強度を確保したスラスト軸受装置を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、第一の実施形態のスラスト軸受装置が備える静止板は、摺動部材の径方向にわたって上流側端部から形成される第一傾斜部と、摺動部材の径方向にわたって下流側端部から形成される第二傾斜部と、第一傾斜部から軸方向下側に向けて径方向に互いに間隔を置いて設けられる油回収孔と、油回収孔に連通し、第一傾斜部の軸方向下側に位置する油回収連通孔と、油回収連通孔に一端が連通する接続管と、接続管の他端に連通し、第二傾斜部の軸方向下側に位置する油噴射連通孔と、油噴射連通孔に連通し、油噴射連通孔から第二傾斜部に向けて径方向に互いに間隔を置いて設けられる油噴射孔と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
立軸型回転電機の回転軸を中心とした径方向外側に固定されるスラストカラーを収容するように前記径方向外側に設けられる油槽の内部において、前記回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重を受け止めるために前記スラストカラーの下面に設けられる環状の回転板の前記軸方向下側に配されるスラスト軸受装置であって、
摺動部材を有し、この摺動部材と前記回転板の下面とが対向するように前記回転軸を中心とした周方向に互いに間隔を置いて配される複数の静止板と、
前記油槽の内部に設けられる環状の支持板の上面に一端が接続されると共に、他端が前記複数の静止板の下面に接続される複数の弾性部材と、
を備え、
前記複数の静止板のそれぞれは、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向上流側の端部から形成される第一傾斜部と、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向下流側の端部から形成される第二傾斜部と、
前記第一傾斜部の上面から前記軸方向下側に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油回収孔と、
前記油回収孔に連通し、前記第一傾斜部の前記軸方向下側に位置するよう設けられる油回収連通孔と、
前記油回収連通孔に一端が連通し、同一または隣接する前記静止板の前記回転方向下流側に向けて他端が延びる接続管と、
前記接続管の前記他端に連通し、前記第二傾斜部の前記軸方向下側に位置するよう設けられる油噴射連通孔と、
前記油噴射連通孔に連通し、前記油噴射連通孔から前記第二傾斜部に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油噴射孔と、
を有することを特徴とするスラスト軸受装置。
続きを表示(約 2,900 文字)
【請求項2】
前記油回収連通孔は、前記静止板の前記径方向内側または外側の側面から前記径方向に沿って設けられ、
前記油噴射連通孔は、前記静止板の前記径方向内側または外側の側面から前記径方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1記載のスラスト軸受装置。
【請求項3】
前記油回収連通孔は、前記静止板の前記回転方向上流側の側面から前記周方向に沿って設けられ、
前記油噴射連通孔は、前記静止板の前記回転方向下流側の側面から前記周方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1記載のスラスト軸受装置。
【請求項4】
立軸型回転電機の回転軸を中心とした径方向外側に固定されるスラストカラーを収容するように前記径方向外側に設けられる油槽の内部において、前記回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重を受け止めるために前記スラストカラーの下面に設けられる環状の回転板の前記軸方向下側に配されるスラスト軸受装置であって、
摺動部材を有し、この摺動部材と前記回転板の下面とが対向するように前記回転軸を中心とした周方向に互いに間隔を置いて配される複数の静止板と、
前記油槽の内部に設けられる環状の支持板の上面に一端が接続されると共に、他端が前記複数の静止板の下面に接続される複数の弾性部材と、
を備え、
前記複数の静止板のそれぞれは、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向上流側の端部から形成される第一傾斜部と、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向下流側の端部から形成される第二傾斜部と、
前記第一傾斜部の上面から前記軸方向下側に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油回収孔と、
前記油回収孔に連通し、前記第一傾斜部の前記軸方向下側に位置するよう前記静止板の前記回転方向上流側の側面から前記周方向に沿って設けられる油回収連通孔と、
前記油回収連通孔に一端が連通し、前記静止板の前記回転方向下流側の側面に沿って他端が延びる接続管であって、前記他端の上面においては、油噴射孔が前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる接続管と、
を有することを特徴とするスラスト軸受装置。
【請求項5】
立軸型回転電機の回転軸を中心とした径方向外側に固定されるスラストカラーを収容するように前記径方向外側に設けられる油槽の内部において、前記回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重を受け止めるために前記スラストカラーの下面に設けられる環状の回転板の前記軸方向下側に配されるスラスト軸受装置であって、
摺動部材を有し、この摺動部材と前記回転板の下面とが対向するように前記回転軸を中心とした周方向に互いに間隔を置いて配される複数の静止板と、
前記油槽の内部に設けられる環状の支持板の上面に一端が接続されると共に、他端が前記複数の静止板の下面に接続される複数の弾性部材と、
を備え、
前記複数の静止板のそれぞれは、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向上流側の端部から形成される第一傾斜部と、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向下流側の端部から形成される第二傾斜部と、
前記第一傾斜部の上面から前記軸方向下側に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油回収孔と、
前記油回収孔に連通し、前記第一傾斜部の前記軸方向下側に位置するよう前記静止板の前記径方向内側または外側の側面から前記径方向に沿って設けられる油回収連通孔と、
前記油回収連通孔に一端が連通し、前記静止板の前記回転方向上流側または下流側の側面から周方向に沿って設けられる接続孔と、
前記接続孔の他端に連通し、前記第二傾斜部の前記軸方向下側に位置するよう前記静止板の前記径方向内側または外側の側面から前記径方向に沿って設けられる油噴射連通孔と、
前記油噴射連通孔に連通し、前記油噴射連通孔から前記第二傾斜部に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油噴射孔と、
前記油回収連通孔、前記接続孔、前記油噴射連通孔を形成するために生じた開口部を閉止する閉止プラグと、
を有することを特徴とするスラスト軸受装置。
【請求項6】
立軸型回転電機の回転軸を中心とした径方向外側に固定されるスラストカラーを収容するように前記径方向外側に設けられる油槽の内部において、前記回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重を受け止めるために前記スラストカラーの下面に設けられる環状の回転板の前記軸方向下側に配されるスラスト軸受装置であって、
摺動部材を有し、この摺動部材と前記回転板の下面とが対向するように前記回転軸を中心とした周方向に互いに間隔を置いて配される複数の静止板と、
前記油槽の内部に設けられる環状の支持板の上面に一端が接続されると共に、他端が前記複数の静止板の下面に接続される複数の弾性部材と、
を備え、
前記複数の静止板のそれぞれは、
前記摺動部材を有する静止板上部と、
前記弾性部材と接続される静止板下部と、
で構成され、
前記静止板上部においては、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向上流側の端部から形成される第一傾斜部と、
前記摺動部材の前記径方向にわたって、前記回転板の回転方向下流側の端部から形成される第二傾斜部と、
前記第一傾斜部の上面から前記軸方向下側に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油回収孔と、
前記第二傾斜部の上面から前記軸方向下側に向けて、前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる油噴射孔と、
を有し、
前記静止板下部においては、
前記静止板上部と前記静止板下部とが連結された際に、前記油回収孔に一端が連通するとともに、前記油噴射孔に他端が連通し、前記静止板下部の上面に対して前記径方向に互いに間隔を置いて複数設けられる接続溝を有することを特徴とするスラスト軸受装置。
【請求項7】
前記第一傾斜部のうち前記油回収孔を含む範囲にザクリが加工されたことを特徴とする請求項1ないし請求項6記載のスラスト軸受装置。
【請求項8】
前記第一傾斜部のうち前記油回収孔を含む範囲に面取り部が加工されたことを特徴とする請求項1ないし請求項6記載のスラスト軸受装置。
【請求項9】
請求項1ないし請求項6記載のスラスト軸受装置を備えたことを特徴とする回転電機。
【請求項10】
請求項7記載のスラスト軸受装置を備えたことを特徴とする回転電機。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、スラスト軸受装置および回転電機に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
スラスト軸受装置は、例えば、回転軸の軸方向が鉛直方向に沿った水車発電機や揚水発電電動機等の立軸型回転電機に設置され、回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重を支えるように構成されている。
【0003】
具体的には、スラスト軸受装置は、立軸型回転電機の軸受装置の内部空間に設けられる。軸受装置は、スラストカラーを介して立軸型回転電機の回転軸に取り付けられ、このスラストカラーの下面に回転板が設けられるとともに、このスラストカラーの下部を覆うように油槽が設けられる。この油槽の内部空間に、潤滑油が満たされるとともに、スラスト軸受装置が回転板の下面と対向する位置に設けられる。このスラスト軸受装置は、回転板の下面と対向する静止板を備え、この静止板は、回転軸の周囲に放射状に複数配置されるとともに、回転板と摺動面を形成する。
【0004】
回転軸の回転により回転板が回転すると、静止板と回転板との間隙に存在する潤滑油が巻き込まれて油膜が形成される。この静止板と回転板との間隙は数10μmないし数100μm程度の狭小間隙であり、この間隙を、回転板の回転に伴って、回転板の回転方向に、潤滑油が数10m/sの高速度で流れる。このため、油膜には、回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重に抗する油膜圧力が生じる。
【0005】
潤滑油の流れ方向上流側(以降、単に上流側とする。)の静止板と回転板との間隙に流入した潤滑油は、この間隙を流出するまでに粘性に起因した摩擦により温度上昇する。上流側静止板と回転板との間隙から流出した潤滑油の一部は、潤滑油の流れ方向下流側(以降、単に下流側とする。)の別な静止板の上流側側面に当たって油槽内下方に流れて油槽内で温度下降する。また、油槽内で温度下降した潤滑油の一部が、この下流側静止板と回転板との間隙に流入する。
【0006】
一方で、上流側静止板と回転板との間隙から流出した潤滑油のもう一部は、下流側静止板と回転板との間隙に直接に流入する。このような上流側静止板から下流側静止板に直接に流入する潤滑油は、油膜の温度上昇の原因となり得る。そして、油膜の温度が過度に上昇すると、油膜の粘度が低下するため、回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重に抗する十分な油膜圧力が生じず、回転板と静止板との接触を誘発するおそれがある。また、油膜の温度が過度に上昇すると、静止板の上面に設けられた摺動部材の材料強度の低下を誘発するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2023-86347
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、上流側静止板と回転板との間隙を通過する過程で温度上昇した潤滑油のうち一部に、下流側静止板と回転板との間隙に直接に流入するものがあり、このような上流側静止板から下流側静止板に直接に流入する潤滑油は、油膜の温度上昇の原因となり得る。特に、スラスト軸受装置に通常よりも大きな荷重が加わって、油膜の温度が過度に上昇した場合に、油膜の粘度が低下するため、回転軸の軸方向に作用するスラスト荷重に抗する十分な油膜圧力が生じず、回転板と静止板との接触を誘発するおそれがあった。また、油膜の温度が過度に上昇した場合に、静止板の上面に設けられた摺動部材の材料強度の低下を誘発するおそれがあった。
【0009】
このような背景を受け、互いに隣接する静止板の間から回転板に向かって低温の潤滑油を強制的に噴射する方式、いわゆる直接潤滑方式が提案されている。この直接潤滑方式では、油膜を低温に維持できるため、回転板と静止板とが接触するおそれや、摺動部材の材料強度が低下するおそれを抑えることができる。
【0010】
しかしながら、この直接潤滑方式では、潤滑油を強制的に噴射するためのポンプ等の補機や、静止板間に潤滑油を噴射するための追加構造物が必要となる等といった短所もあった。
(【0011】以降は省略されています)
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