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公開番号2025099697
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216576
出願日2023-12-22
発明の名称電力変換装置、電力変換装置の制御装置、電力変換装置の制御プログラム
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250626BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ブートストラップコンデンサの過電流を検出することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置(10)は、コンデンサ(Cb)から上アームドライバ(31)へ電力供給するブートストラップ回路(40)と、制御手段(60)とを備える。制御手段は、コンデンサに未充電状態から下アームスイッチ(SL)をオンさせて充電を開始してから充電を終了するまでの間に、充電の開始から所定期間が経過した以降の検出タイミングにおいて、電流センサ(Rs)により検出された電流が閾値よりも大きい場合にコンデンサに過電流が流れていると検出する過電流検出手段(62)を備える。閾値は、電力変換装置が正常である状態で充電を行った場合にコンデンサに流れる電流のピークであるピーク電流よりも小さく、且つ電力変換装置が正常である状態で充電を行った場合に検出タイミングにコンデンサに流れる電流よりも大きく設定されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
直列接続された上アームスイッチ(SH)及び下アームスイッチ(SL)を有する変換回路(20)と、
前記上アームスイッチをオンオフ駆動する上アームドライバ(31)と、
前記下アームスイッチをオンオフ駆動する下アームドライバ(32)と、
前記下アームスイッチに直列接続された抵抗(Rb)、ダイオード(Db)、及びコンデンサ(Cb)を有し、前記コンデンサから前記上アームドライバへ電力供給するブートストラップ回路(40)と、
前記ブートストラップ回路及び前記下アームドライバへ電力供給する定電圧電源(50)と、
前記ブートストラップ回路及び前記下アームスイッチに直列接続され、接続された部分に流れる電流を検出する電流センサ(Rs、Rs2)と、
前記電流センサにより検出された電流に基づいて、前記上アームドライバ及び前記下アームドライバを制御する制御手段(60)と、
を備える電力変換装置(10)であって、
前記制御手段は、前記下アームスイッチをオンさせて前記コンデンサに充電を開始してから前記充電を終了するまでの間に、前記充電の開始から所定期間が経過した以降の検出タイミングにおいて、前記電流センサにより検出された前記電流が閾値よりも大きい場合に前記コンデンサに過電流が流れていると検出する過電流検出手段(62)を備え、
前記閾値は、前記電力変換装置が正常である状態で前記コンデンサに未充電状態から前記充電を行った場合に前記コンデンサに流れる電流のピークであるピーク電流よりも小さく、且つ前記電力変換装置が正常である状態で前記コンデンサに未充電状態から前記充電を行った場合に前記検出タイミングに前記コンデンサに流れる電流よりも大きく設定されている、電力変換装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記制御手段は、前記コンデンサに過電流が流れていると検出した時に、前記下アームスイッチをオフさせる、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記検出タイミングは、前記コンデンサに未充電状態で前記充電が開始されてから前記過電流が検出されて前記下アームスイッチがオフされるまでの間に前記ブートストラップ回路に流れる電流の累計が、前記電力変換装置が正常である状態で前記コンデンサに未充電状態で前記充電が開始されてから前記充電が終了するまでの間に前記ブートストラップ回路に流れる電流の累計に相当するように設定されている、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記下アームスイッチをオンさせて前記コンデンサに充電を開始してから前記充電を終了するまでの間に、前記下アームスイッチをオンさせてからオフさせるオンオフ動作を複数回実行し、
前記制御手段は、2回目以降の前記オンオフ動作において前記下アームスイッチをオンさせている期間に前記検出タイミングを設定し、前記過電流検出手段により前記過電流を検出させる検出制御手段(63)を備える、請求項1又は2に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記検出タイミングは、前記コンデンサに未充電状態で前記充電が開始されてから前記過電流が検出されて前記下アームスイッチがオフされるまでの間にそれぞれの前記オンオフ動作において前記下アームスイッチをオンさせている期間に前記ブートストラップ回路に流れる電流の累計が、前記電力変換装置が正常である状態で前記コンデンサに未充電状態で前記充電が開始されてから前記充電が終了するまでの間に前記ブートストラップ回路に流れる電流の累計に相当するように設定されている、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記検出制御手段は、前記充電が開始されてから前記検出タイミングまで、前記上アームスイッチをオフに優先的に維持する、請求項5に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記電流センサは、検出する前記電流の大きさに応じた2つの端子電圧を出力し、
前記電流センサと前記過電流検出手段との間に、前記電流センサにより出力された前記2つの端子電圧の電圧差を増幅して前記過電流検出手段へ入力する差動増幅回路(72)を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記電流センサにより検出された前記電流が、前記閾値よりも大きい第1閾値よりも大きい場合に前記変換回路に過電流が流れていると検出する第1過電流検出手段(61)を備え、
前記電流センサと前記第1過電流検出手段との間に、前記電流センサにより出力された前記2つの端子電圧の電圧差を増幅して前記第1過電流検出手段へ入力する第1差動増幅回路(71)を備え、
前記差動増幅回路の増幅率は、前記第1差動増幅回路の増幅率よりも大きい、請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記ブートストラップ回路及び前記下アームスイッチに直列接続され、接続された部分に流れる電流を検出し、検出する前記電流の大きさに応じた2つの端子電圧を出力する第1電流センサ(Rs1)を備え、
前記制御手段は、前記第1電流センサにより検出された前記電流が、前記閾値よりも大きい第1閾値よりも大きい場合に前記変換回路に過電流が流れていると検出する第1過電流検出手段(61)を備え、
前記第1電流センサと前記第1過電流検出手段との間に、前記第1電流センサにより出力された前記2つの端子電圧の電圧差を増幅して前記第1過電流検出手段へ入力する第1差動増幅回路(71)を備え、
前記電流センサ(Rs2)が電流を電圧に変換するゲインは、前記第1電流センサが電流を電圧に変換するゲインよりも大きい、請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記電流センサは、検出する前記電流の大きさに応じた2つの端子電圧を出力し、
前記電流センサと前記過電流検出手段との間に、前記電流センサにより出力された前記2つの端子電圧の電圧差を増幅して前記過電流検出手段へ入力する差動増幅回路(72)を備える、請求項4に記載の電力変換装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、上アームスイッチ及び下アームスイッチを有する電力変換回路と、上アームスイッチを駆動する上アームドライバへ電力供給するブートストラップ回路とを備える電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、この種の電力変換装置において、ブートストラップ回路が有するブートストラップコンデンサの初期充電時に、下アームスイッチとグランドとの間に設けられたシャント抵抗に流れる電流の電流情報に基づいて、上アームスイッチが短絡故障して過電流が流れたことを検出するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5750799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上アームスイッチの短絡の他に、ブートストラップコンデンサが短絡することも考えられる。ブートストラップコンデンサが短絡した場合にシャント抵抗に流れる過電流は、上アームスイッチが短絡した場合にシャント抵抗に流れる過電流よりもかなり小さい。このため、例えばシャント抵抗に流れる電流が閾値よりも大きい場合に上アームスイッチが短絡したと検出する構成では、ブートストラップコンデンサの短絡時にシャント抵抗に流れる電流が閾値よりも大きくならず、ブートストラップコンデンサの短絡(過電流)を検出することができない。一方、ブートストラップコンデンサの短絡を検出するために閾値を小さくすると、上アームスイッチが短絡していないにもかかわらず、上アームスイッチが短絡したと誤検出するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、ブートストラップコンデンサの過電流を検出することができる電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の手段は、
直列接続された上アームスイッチ(SH)及び下アームスイッチ(SL)を有する変換回路(20)と、
前記上アームスイッチをオンオフ駆動する上アームドライバ(31)と、
前記下アームスイッチをオンオフ駆動する下アームドライバ(32)と、
前記下アームスイッチに直列接続された抵抗(Rb)、ダイオード(Db)、及びコンデンサ(Cb)を有し、前記コンデンサから前記上アームドライバへ電力供給するブートストラップ回路(40)と、
前記ブートストラップ回路及び前記下アームドライバへ電力供給する定電圧電源(50)と、
前記ブートストラップ回路及び前記下アームスイッチに直列接続され、接続された部分に流れる電流を検出する電流センサ(Rs、Rs2)と、
前記電流センサにより検出された電流に基づいて、前記上アームドライバ及び前記下アームドライバを制御する制御手段(60)と、
を備える電力変換装置(10)であって、
前記制御手段は、前記下アームスイッチをオンさせて前記コンデンサに充電を開始してから前記充電を終了するまでの間に、前記充電の開始から所定期間が経過した以降の検出タイミングにおいて、前記電流センサにより検出された前記電流が閾値よりも大きい場合に前記コンデンサに過電流が流れていると検出する過電流検出手段(62)を備え、
前記閾値は、前記電力変換装置が正常である状態で前記コンデンサに未充電状態から前記充電を行った場合に前記コンデンサに流れる電流のピークであるピーク電流よりも小さく、且つ前記電力変換装置が正常である状態で前記コンデンサに未充電状態から前記充電を行った場合に前記検出タイミングに前記コンデンサに流れる電流よりも大きく設定されている。
【0007】
上記構成によれば、ブートストラップ回路は、前記下アームスイッチに直列接続された抵抗、ダイオード、及びコンデンサを有し、前記コンデンサから前記上アームドライバへ電力供給する。電流センサは、前記ブートストラップ回路及び前記下アームスイッチに直列接続され、接続された部分に流れる電流を検出する。このため、コンデンサが短絡した場合はコンデンサに過電流が流れ、その過電流が電流センサにより検出される。
【0008】
ここで、電力変換装置が正常である状態では、前記コンデンサに未充電状態から前記下アームスイッチをオンさせて充電を開始してから前記充電を終了するまでの間(以下、「初期充電期間中」という)に、コンデンサに流れる電流は最初にピーク電流(最大電流)となり、その後に徐々に減少する。一方、コンデンサが短絡している状態では、初期充電期間中に、コンデンサにはピーク電流の大きさと等しい大きさの電流が流れ続ける。このため、初期充電期間中において、前記充電の開始から所定期間が経過した以降でなければ、電力変換装置が正常である状態とコンデンサが短絡している状態とで、コンデンサに流れる電流に判別可能な差が生じないことに、本願発明者は着目した。
【0009】
この点、前記過電流検出手段及び前記閾値によれば、電力変換装置が正常である状態とコンデンサが短絡している状態とで、コンデンサに流れる電流に判別可能な差が生じた検出タイミングにおいて、その差を判別可能な前記閾値により前記コンデンサに過電流が流れていることを検出する。したがって、電力変換装置は、ブートストラップ回路が有するコンデンサの過電流を検出することができる。なお、電力変換装置が正常である状態において、前記コンデンサに充電状態(有電荷状態)から前記下アームスイッチをオンさせて充電を開始する場合があり得る。この場合に、コンデンサに流れる電流は、前記コンデンサに未充電状態から充電を開始する場合よりも小さい電流であって、最初にピーク電流(最大電流)となり、その後に徐々に減少する。この場合であっても、前記過電流検出手段及び前記閾値によれば、電力変換装置はブートストラップ回路が有するコンデンサの過電流を検出することができる。
【0010】
なお、前記電流センサにより検出された前記電流が閾値よりも大きい場合に上アームスイッチに過電流が流れていると検出する構成が考えられる。この構成では、コンデンサの短絡時に電流センサにより検出される電流が、上アームスイッチの短絡時に応じた閾値よりも大きくならず、コンデンサの短絡(過電流)を検出することができない。一方、コンデンサの短絡を検出するために閾値を小さくすると、上アームスイッチが短絡していないにもかかわらず、上アームスイッチが短絡したと誤検出するおそれがある。この点、過電流検出手段は、上アームスイッチの短絡ではなく、コンデンサの過電流を充電期間中に検出する。このため、コンデンサの短絡時に応じた閾値に設定したとしても、コンデンサの充電終了後に変換回路により負荷へ流している電流を、コンデンサの過電流であると誤検出することを抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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