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公開番号2025102326
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219683
出願日2023-12-26
発明の名称マスク粘着層付きペリクル枠、ペリクル、マスク粘着層付きペリクル枠の製造方法及びペリクルの製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G03F 1/64 20120101AFI20250701BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】ペリクル枠の粘着層形成面の幅が狭く、かつマスク粘着層が厚くてもペリクル枠を構成する各辺からのマスク粘着層のはみ出しが抑制されているマスク粘着層付きペリクル枠が提供される。
【解決手段】本開示のマスク粘着層付きペリクル枠は、ペリクル枠と、マスク粘着層とを備える。ペリクル枠は、マスク粘着層が形成された粘着層形成面を有する。前記ペリクル枠を構成する各辺の幅は、4.6mm以下である。マスク粘着層のペリクル枠の高さ方向の厚さは500μm以上である。マスク粘着層のはみ出し部位の面積は0.10mm2以下である。はみ出し部位は、ペリクル枠の高さ方向のマスク粘着層が形成されていない側からマスク粘着層付きペリクル枠を50倍の倍率で観察したときに、ペリクル枠の全周において、マスク粘着層のうちのペリクル枠を構成する各辺からはみ出している部位を示す。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ペリクル枠と、前記ペリクル枠をフォトマスク基板に貼り付けるためのマスク粘着層と、を備えるマスク粘着層付きペリクル枠であって、
前記ペリクル枠が、前記ペリクル枠の高さ方向の一端に前記マスク粘着層が形成された粘着層形成面を有し、
前記ペリクル枠を構成する各辺の幅が、4.6mm以下であり、
前記マスク粘着層の前記ペリクル枠の高さ方向の厚さが、500μm以上であり、
前記マスク粘着層のはみ出し部位の面積が、0.10mm

以下であり、
前記はみ出し部位が、前記ペリクル枠の高さ方向の前記マスク粘着層が形成されていない側から前記マスク粘着層付きペリクル枠を50倍の倍率で観察したときに、前記ペリクル枠の全周において、前記マスク粘着層のうちの前記ペリクル枠を構成する各辺からはみ出している部位を示す、マスク粘着層付きペリクル枠。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記粘着層形成面が、前記ペリクル枠の高さ方向に直交する平面であり、
前記粘着層形成面の幅が、2.0mm以下である、請求項1に記載のマスク粘着層付きペリクル枠。
【請求項3】
前記マスク粘着層の厚さ割合が、5%~30%であり、
前記厚さ割合が、前記マスク粘着層の厚さと前記ペリクル枠の高さとの合計値に対する、前記マスク粘着層の厚さの割合を示す、請求項1に記載のマスク粘着層付きペリクル。
【請求項4】
請求項1に記載のマスク粘着層付きペリクル枠と、
前記ペリクル枠の前記ペリクル枠の高さ方向の他端に張設されたペリクル膜と、
を備える、ペリクル。
【請求項5】
請求項1に記載のマスク粘着層付きペリクル枠を製造する製造方法であって、
前記ペリクル枠を準備することと、
原料を重合して、共重合体(a)を含む主剤を作製することと、
前記主剤に架橋剤(b)を添加して、塗布組成物を作製することと、
前記ペリクル枠の前記粘着層形成面上に前記塗布組成物を塗布することと、
前記粘着層形成面上に塗布された前記塗布組成物を硬化して、前記マスク粘着層を作製することと、
を有し、
前記塗布組成物の粘度が、200Pa・s以上である、マスク粘着層付きペリクル枠の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載のマスク粘着層付きペリクル枠を製造する製造方法であって、
前記ペリクル枠を準備することと、
原料を重合して、共重合体(a)を含む主剤を作製することと、
前記主剤に架橋剤(b)を添加して、塗布組成物を作製することと、
前記ペリクル枠の前記粘着層形成面上に前記塗布組成物を塗布することと、
前記粘着層形成面上に塗布された前記塗布組成物を硬化して、前記マスク粘着層を作製することと、
を有し、
前記主剤に含まれる前記共重合体(a)の重量平均分子量が、30万以上である、マスク粘着層付きペリクル枠の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載のマスク粘着層付きペリクル枠を製造する製造方法であって、
前記ペリクル枠を準備することと、
重合開始剤を含む原料を重合して、共重合体(a)を含む主剤を作製することと、
前記主剤に架橋剤(b)を添加して、塗布組成物を作製することと、
前記ペリクル枠の前記粘着層形成面上に前記塗布組成物を塗布することと、
前記粘着層形成面上に塗布された前記塗布組成物を硬化して、前記マスク粘着層を作製することと、
を有し、
重合開始剤比が、400~2000であり、
前記重合開始剤比が、前記重合開始剤のモル数に対する前記共重合体(a)に用いられた全モノマーのモル数の比を示す、マスク粘着層付きペリクル枠の製造方法。
【請求項8】
ペリクル膜を準備することと、
請求項5~請求項7のいずれか1項に記載のマスク粘着層付きペリクル枠の製造方法により前記マスク粘着層付きペリクル枠を作製することと、
前記ペリクル枠の前記ペリクル枠の高さ方向の他端に前記ペリクル膜を張設することと、
を有する、ペリクルの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、マスク粘着層付きペリクル枠、ペリクル、マスク粘着層付きペリクル枠の製造方法及びペリクルの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程は、半導体ウエハ上に光を照射してパターンを形成するリソグラフィー工程を含む。リソグラフィー工程では、例えば、矩形状のフォトマスク基板に形成されたパターンに光(「露光光」ともいう)を照射し、フォトマスク基板を透過又は反射した露光光を半導体ウエハ上で結像させて、半導体ウエハ上のレジスト剤を感光させる。これにより、半導体ウエハ上に所定のパターンを転写する。
【0003】
リソグラフィー工程において、フォトマスク基板上に形成されたパターンに異物が付着することを防止するために、ペリクルが用いられている。ペリクルは、フォトマスク基板上に貼り付けられて、フォトマスク基板に形成されたパターンを囲む。通常、ペリクルは、ペリクル枠と、ペリクル膜とを備えている。ペリクル枠は、フォトマスク基板に形成されたパターン領域の外側を囲むように配置される。ペリクル膜は、ペリクル枠に張設される。
【0004】
特許文献1は、マスク構造体を開示している。当該マスク構造体は、特定のマスク基板と、特定のフレームと、保護体(以下、「ペリクル膜」ともいう)と、を備える。フレームは、枠体(以下、「ペリクル枠」ともいう)と、自己粘着性樹脂(以下、「マスク粘着層」ともいう)と、を有する。ペリクル枠は、ペリクル膜を保持する。マスク粘着層は、柔軟性を有する。マスク粘着層は、前記枠体と前記マスク基板とを固定する。前記フレーム枠の厚みは、前記フレームの全体の厚みの半分以下である。換言すると、マスク粘着層の厚さは、ペリクル枠の高さの半分以上である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-119477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
露光プロセスでは、ペリクルを貼り付けたフォトマスク基板を高速移動させながら露光をする。そのため、軽量のペリクルが求められている。具体的に、ペリクル枠を構成する各辺の幅(以下、「枠幅」ともいう)が狭いペリクル(すなわち、枠幅が4.6mm以下であるペリクル)が求められている。
【0007】
ペリクルの高さ方向において、ペリクル枠の高さ及びマスク粘着層の厚さに対するマスク粘着層の高さの割合(すなわち、柔らかい部位の割合)が低いと、フォトマスク基板に歪みが発生しやすいおそれがある。そのため、フォトマスク基板の歪みを低減する観点から、厚みが厚いマスク粘着層(すなわち、500μm以上のマスク粘着層)を有するペリクルが求められている。貼付け後のフォトマスク基板の歪みが小さいと、露光時においてフォトマスク表面に描画されていたパターンの変形を低減することができる。
【0008】
しかしながら、ペリクル枠の粘着層形成面の幅が狭く、かつマスク粘着層を厚くすると、ペリクル枠を構成する各辺から、マスク粘着層がはみ出すおそれがある。以下、マスク粘着層のうちのペリクル枠を構成する各辺からはみ出した部位を「はみ出し部位」ともいう。マスク粘着層のはみ出し部位が大きいと、マスク粘着層に起因する下記の不具合が発生しやすいおそれがある。
【0009】
詳しくは、マスク粘着層のはみ出し部位が大きいと、ペリクルをフォトマスク基板上に貼り付けたときに、マスク粘着層のはみ出し部位は、フォトマスク基板のパターン側に露出しやすい。はみ出し部位に露光光が当たると、はみ出し部位が分解してガスが発生するおそれがある。これにより、ガスに由来する異物が、フォトマスク基板上に形成されたパターンに付着するおそれがある。更に、はみ出し部位に露光光が当たると、露光光は反射するおそれがある。これにより、半導体ウエハ上に所望のパターンを形成することができないおそれがある。
【0010】
ペリクルをフォトマスク基板上に配置する際、ペリクルは、通常、配置用装置の把持部で把持されて搬送される。マスク粘着層がはみ出し部位を有すると、マスク粘着層のはみ出し部位が配置用装置の把持部に付着するおそれがある。つまり、配置用装置のハンドリングが低下するおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

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