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公開番号
2025102496
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219973
出願日
2023-12-26
発明の名称
樹脂組成物、ワニス、プリプレグ、フィルム、積層体、金属張積層体、プリント配線基板および電子装置
出願人
三井化学株式会社
代理人
個人
主分類
C08F
277/00 20060101AFI20250701BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、高周波領域での低誘電性、架橋性および耐熱性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】架橋性基(α)を有する熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)と、架橋助剤(A)と、を含む樹脂組成物であって、前記架橋助剤(A)は、3個以上の架橋性基(β)を有する架橋性化合物(a)を含み、前記架橋性基(β)がビニル基およびアリル基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含み、前記熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)100質量部に対する前記架橋助剤(A)の含有量が、6質量部以上である、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
架橋性基(α)を有する熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)と、架橋助剤(A)と、を含む樹脂組成物であって、
前記架橋助剤(A)は、3個以上の架橋性基(β)を有する架橋性化合物(a)を含み、前記架橋性基(β)がビニル基およびアリル基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含み、
前記熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)100質量部に対する前記架橋助剤(A)の含有量が、6質量部以上である、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記架橋性化合物(a)が、さらに複素環構造を有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)が、
(A)下記一般式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、
(B)下記一般式(III)で表される1種以上の環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、
(C)下記一般式(V)で表される1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025102496000025.tif
31
73
〔上記一般式(I)において、R
300
は水素原子または炭素原子数1~29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。〕
TIFF
2025102496000026.tif
58
124
〔上記一般式(III)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
76
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
104
は水素原子または炭素原子数1~10のアルキル基であり、tは0~10の正の整数であり、R
75
およびR
76
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
TIFF
2025102496000027.tif
62
115
〔上記一般式(V)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
78
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
75
~R
78
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
【請求項4】
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)中の繰り返し単位の合計モル数を100モル%とした場合に、
前記オレフィン由来の繰り返し単位(A)の含有量が10モル%以上90モル%以下、
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)の含有量が1モル%以上40モル%以下、および
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(C)の含有量が1モル%以上50モル%以下である、請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)を構成する環状非共役ジエンが、5-ビニル-2-ノルボルネンを含む、請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記環状オレフィン由来の構造単位(C)を構成する環状オレフィンが、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5
.1
7,10
]-3-ドデセンおよびビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテンからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
さらにラジカル開始剤を含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
さらに酸化防止剤(B)を含む、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記樹脂組成物を220℃で加熱することにより得られる硬化物の、10GHzにおける誘電正接が0.0010未満である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記樹脂組成物を220℃で加熱することにより得られる硬化物の、ガラス転移温度が141℃以上である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、ワニス、プリプレグ、フィルム、積層体、金属張積層体、プリント配線基板および電子装置に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
昨今、高周波帯域を使用する無線通信機器等の増加に加え、通信速度の高速化によって、必然的に高い帯域の周波数帯が用いられることが多くなってきた。これに伴い、高周波における伝送ロスを極限まで軽減するために、プリント配線基板を構成する材料においても誘電正接が小さいことが求められている。
【0003】
特許文献1には、誘電特性の経時的安定性および耐熱性に優れ、さらに透明性、機械的特性、誘電特性およびガスバリア性にも優れる架橋体を得ることができる、架橋性基を有する環状オレフィン共重合体、さらに前記特性に優れる架橋体を提供することを課題として、(A)特定の化学式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、(B)特定の化学式(III)で表される環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、(C)特定の化学式(V)で表される1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含んでなり、繰り返し単位の合計モル数を100モル%とした場合に、環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)が19モル%~36モル%含まれる、架橋性基を有する環状オレフィン共重合体が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、回路基板用材料として、高集積化演算装置に向けた回路基板用の層間絶縁フィルム(回路基板中では層間絶縁層とも呼ぶ。)および回路基板等に好適な高周波領域での誘電特性、耐熱性および機械的特性に優れた架橋体を得ることが可能な樹脂組成物を提供することを課題として、環状オレフィン系共重合体(M)と、マレイミド化合物(L)とを含む環状オレフィン系共重合体樹脂組成物であって、前記環状オレフィン系共重合体(M)は、特定の化学式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、特定の化学式(III)で表される1種以上の環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、特定の化学式(V)で表される1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含む環状オレフィン系共重合体(m)を含み、前記マレイミド化合物(L)は、Fedors法で求めた溶解度パラメータ(SP値)が19J
1/2
/cm
3/2
以上、26J
1/2
/cm
3/2
以下であり、分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するビスマレイミド化合物であるマレイミド化合物(l)を含み、前記環状オレフィン系共重合体(M)と前記マレイミド化合物(L)の合計を100質量部とした場合に、前記マレイミド化合物(L)の含有量が1質量部以上50質量部以下である環状オレフィン系共重合体樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2012/046443号
国際公開第2020/110958号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、高周波領域での低誘電性、架橋性および耐熱性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる樹脂組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体に対し、特定の架橋助剤を組み合わせた樹脂組成物を用いることで、より低い温度での熱硬化でも高周波領域での低誘電特性および耐熱性の性能バランスが向上した硬化物を得ることが可能であることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明は以下に示すとおりである。
【0009】
[1]
架橋性基(α)を有する熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)と、架橋助剤(A)と、を含む樹脂組成物であって、
前記架橋助剤(A)は、3個以上の架橋性基(β)を有する架橋性化合物(a)を含み、前記架橋性基(β)がビニル基およびアリル基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を含み、
前記熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)100質量部に対する前記架橋助剤(A)の含有量が、6質量部以上である、樹脂組成物。
[2]
前記架橋性化合物(a)が、さらに複素環構造を有する、前記[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記熱硬化型環状オレフィン系(共)重合体(m)が、
(A)下記一般式(I)で表される1種以上のオレフィン由来の繰り返し単位と、
(B)下記一般式(III)で表される1種以上の環状非共役ジエン由来の繰り返し単位と、
(C)下記一般式(V)で表される1種以上の環状オレフィン由来の繰り返し単位と、を含む、前記[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
TIFF
2025102496000001.tif
31
73
〔上記一般式(I)において、R
300
は水素原子または炭素原子数1~29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。〕
TIFF
2025102496000002.tif
58
124
〔上記一般式(III)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
76
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
104
は水素原子または炭素原子数1~10のアルキル基であり、tは0~10の正の整数であり、R
75
およびR
76
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
TIFF
2025102496000003.tif
62
115
〔上記一般式(V)中、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R
61
~R
78
ならびにR
a1
およびR
b1
は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~20のアルキル基、炭素原子数1~20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3~15のシクロアルキル基または炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基であり、R
75
~R
78
は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。〕
[4]
前記熱硬化型環状オレフィン系共重合体(m)中の繰り返し単位の合計モル数を100モル%とした場合に、
前記オレフィン由来の繰り返し単位(A)の含有量が10モル%以上90モル%以下、
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)の含有量が1モル%以上40モル%以下、および
前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(C)の含有量が1モル%以上50モル%以下である、前記[3]に記載の樹脂組成物。
[5]
前記環状非共役ジエン由来の繰り返し単位(B)を構成する環状非共役ジエンが、5-ビニル-2-ノルボルネンを含む、前記[3]または[4]に記載の樹脂組成物。
[6]
前記環状オレフィン由来の構造単位(C)を構成する環状オレフィンが、テトラシクロ[4.4.0.1
2,5
.1
7,10
]-3-ドデセンおよびビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテンからなる群から選択される少なくとも一種を含む、前記[3]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7]
さらにラジカル開始剤を含む、前記[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]
さらに酸化防止剤(B)を含む、前記[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9]
前記樹脂組成物を220℃で加熱することにより得られる硬化物の、10GHzにおける誘電正接が0.0010未満である、前記[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10]
前記樹脂組成物を220℃で加熱することにより得られる硬化物の、ガラス転移温度が141℃以上である、前記[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11]
前記[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物と、溶媒と、を含むワニス。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高周波領域での低誘電性、架橋性および耐熱性の性能バランスが向上した硬化物を得ることができる樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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