TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025102395
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219823
出願日2023-12-26
発明の名称ポリイミド樹脂前駆体、及び感光性組成物
出願人東京応化工業株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 73/10 20060101AFI20250701BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐薬品性に優れるポリイミド樹脂膜を与え、且つ解像性に優れる感光性組成物を与えるポリイミド樹脂前駆体と、当該ポリイミド樹脂前駆体を含む感光性組成物と、当該感光性組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法、及びパターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法とを提供すること。
【解決手段】側鎖にフェノール性水酸基を有する特定の構造の構成単位を含むポリイミド樹脂前駆体を、感光剤とともに感光性組成物に加える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される構成単位(1)を含み、下記式(2)で表される構成単位(2)を含むか、又は含まず、
前記構成単位(2)が、前記構成単位(1)に該当しない構成単位である、ポリイミド樹脂前駆体。
TIFF
2025102395000068.tif
46
134
(式(1)中、X
A1
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A1
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A1
は、それぞれ独立に、水酸基で置換されてもよい炭素原子数2以上の2価の脂肪族基であり、R
A2
は、それぞれ独立に、a+1価の芳香族基であり、aは、それぞれ独立に、1以上4以下の整数であり、
前記R
A1
としての前記脂肪族基は、C-O結合を介して前記式(1)中の非カルボニル酸素原子に結合している。)
TIFF
2025102395000069.tif
45
134
(式(2)中、X
A2
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A2
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A3
は、それぞれ独立に、水酸基、又は1価の有機基であり、
前記R
A3
としての前記有機基は、C-O結合を介して前記式(2)中の非カルボニル酸素原子に結合している。)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記ポリイミド樹脂前駆体を構成する全構成単位のモル数に対する、前記構成単位(1)の比率が、70モル%以上である、請求項1に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項3】
前記式(1)において、R
A1
としての、前記2価の脂肪族基がアルキレン基である、請求項1に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項4】
前記式(1)において、R
A2
としての、前記芳香族基が、1価の芳香族炭化水素基からa個の水素原子を除いた基である、請求項1に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項5】
前記式(1)において、R
A2
-(OH)

で表される基が、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、又はジヒドロキシナフチル基である、請求項4に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項6】
前記式(1)において、X
A1
としての前記4価の有機基が、芳香族テトラカルボン酸二無水物から、2つの酸無水物基を除いた残基であり、

A1
としての前記2価の有機基が、芳香族ジアミンから、2つのアミノ基を除いた残基である、請求項1に記載のポリイミド樹脂前駆体。
【請求項7】
ポリイミド樹脂前駆体(A)と、感光剤(B)とを含み、
前記ポリイミド樹脂前駆体(A)が、請求項1に記載の前記ポリイミド樹脂前駆体である、感光性組成物。
【請求項8】
前記ポリイミド樹脂前駆体(A)と、前記感光剤(B)と、架橋剤(C)とを含み、
前記感光剤(B)が、光酸発生剤(B1)であり、
前記架橋剤(C)が、フェノール性水酸基、又はフェノール性水酸基を有する芳香族基との反応により架橋を形成し得る化合物である、請求項7に記載の感光性組成物。
【請求項9】
前記架橋剤(C)が、メチロール型架橋剤(C1)であり、
前記メチロール型架橋剤(C1)が、メチロール基、及びアルコキシメチル基から選択される2以上の架橋性基を有する、請求項8に記載の感光性組成物。
【請求項10】
前記ポリイミド樹脂前駆体(A)と、前記感光剤(B)と、架橋剤(C)とを含み、
前記感光剤(B)が、キノンジアジド基含有化合物(B2)であり、
前記架橋剤(C)が、フェノール性水酸基、又はフェノール性水酸基を有する芳香族基との反応により架橋を形成し得る化合物である、請求項7に記載の感光性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド樹脂前駆体と、当該ポリイミド樹脂前駆体を含む感光性組成物と、当該感光性組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法、及びパターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法とに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリイミド樹脂、及びポリアミド樹脂は、優れた耐熱性、機械的強度、及び絶縁性や、低誘電率等の特性を有するため、種々の素子や、多層配線基板等の電子基板のような電気・電子部品において、絶縁材や保護材として広く使用されている。
【0003】
近年、携帯電話等の通信機器では、高周波数化が進んでいる。そのため、通信機器が有する金属配線を絶縁する絶縁部にも高周波数化への対応が求められる。
ここで、周波数が高いほど伝送損失が増加し、伝送損失が増加すると電気信号が減衰する。したがって、ポリイミド樹脂、及びポリアミド樹脂等の樹脂に対して、高周波数化への対応として、さらに伝送損失を低減するために、高周波数帯域でのさらなる低誘電正接化と、さらなる低誘電率化が求められる。
【0004】
また、種々の素子や電子基板等を作製する際に、所望する位置にのみ絶縁材や保護材を形成する必要がある場合が多い。このため、フォトリソグラフィー法を適用できることも求められている。
【0005】
上記のような要求から、フォトリソグラフィー法を適用することにより、誘電正接が低いパターン化された樹脂膜を形成できる感光性樹脂組成物として、樹脂と、感光剤とを含み、樹脂として、芳香族基を有する特定の構造のジアミン化合物に由来する構成単位を含むポリイミド樹脂、ポリアミック酸、ポリアミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、及びポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体からなる群より選択される少なくとも1種を用いた感光性樹脂組成物(特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-190618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載される感光性樹脂組成物を用いる場合、フォトリソグラフィー法を適用して、誘電正接が低いパターン化された樹脂膜を形成できる。一方で、特許文献1に記載される感光性樹脂組成物について、耐薬品性、及び解像性についてさらなる改良が求められるものである。
【0008】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであって、耐薬品性に優れるポリイミド樹脂膜を与え、且つ解像性に優れる感光性組成物を与えるポリイミド樹脂前駆体と、当該ポリイミド樹脂前駆体を含む感光性組成物と、当該感光性組成物を用いるポリイミド樹脂膜の製造方法、及びパターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、側鎖にフェノール性水酸基を有する特定の構造の構成単位を含むポリイミド樹脂前駆体を、感光剤とともに感光性組成物に加えることにより上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
【0010】
[1]下記式(1)で表される構成単位(1)を含み、下記式(2)で表される構成単位(2)を含むか、又は含まず、
構成単位(2)が、構成単位(1)に該当しない構成単位である、ポリイミド樹脂前駆体。
TIFF
2025102395000001.tif
46
134
(式(1)中、X
A1
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A1
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A1
は、それぞれ独立に、水酸基で置換されてもよい炭素原子数2以上の2価の脂肪族基であり、R
A2
は、それぞれ独立に、a+1価の芳香族基であり、aは、それぞれ独立に、1以上4以下の整数であり、

A1
としての脂肪族基は、C-O結合を介して式(1)中の非カルボニル酸素原子に結合している。)
TIFF
2025102395000002.tif
45
134
(式(2)中、X
A2
は、炭素原子数4以上40以下の4価の有機基であり、Y
A2
は、炭素原子数4以上40以下の2有機基であり、

A3
は、それぞれ独立に、水酸基、又は1価の有機基であり、

A3
としての有機基は、C-O結合を介して式(2)中の非カルボニル酸素原子に結合している。)
[2]ポリイミド樹脂前駆体を構成する全構成単位のモル数に対する、構成単位(1)の比率が、70モル%以上である、[1]に記載のポリイミド樹脂前駆体。
[3]式(1)において、R
A1
としての、2価の脂肪族基がアルキレン基である、[1]、又は[2]に記載のポリイミド樹脂前駆体。
[4]式(1)において、R
A2
としての、芳香族基が、1価の芳香族炭化水素基からa個の水素原子を除いた基である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリイミド樹脂前駆体。
[5]式(1)において、R
A2
-(OH)

で表される基が、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、又はジヒドロキシナフチル基である、[4]に記載のポリイミド樹脂前駆体。
[6]式(1)において、X
A1
としての4価の有機基が、芳香族テトラカルボン酸二無水物から、2つの酸無水物基を除いた残基であり、

A1
としての2価の有機基が、芳香族ジアミンから、2つのアミノ基を除いた残基である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のポリイミド樹脂前駆体。
[7]ポリイミド樹脂前駆体(A)と、感光剤(B)とを含み、
ポリイミド樹脂前駆体(A)が、[1]~[6]のいずれか1つに記載のポリイミド樹脂前駆体である、感光性組成物。
[8]ポリイミド樹脂前駆体(A)と、感光剤(B)と、架橋剤(C)とを含み、
感光剤(B)が、光酸発生剤(B1)であり、
前記架橋剤(C)が、フェノール性水酸基、又はフェノール性水酸基を有する芳香族基との反応により架橋を形成し得る化合物である、[7]に記載の感光性組成物。
[9]架橋剤(C)が、メチロール型架橋剤(C1)であり、
メチロール型架橋剤(C1)が、メチロール基、及びアルコキシメチル基から選択される2以上の架橋性基を有する、[8]に記載の感光性組成物。
[10]ポリイミド樹脂前駆体(A)と、感光剤(B)と、架橋剤(C)とを含み、
感光剤(B)が、キノンジアジド基含有化合物(B2)であり、
架橋剤(C)が、フェノール性水酸基、又はフェノール性水酸基を有する芳香族基との反応により架橋を形成し得る化合物である、[7]に記載の感光性組成物。
[11]架橋剤(C)が、メチロール型架橋剤(C1)であり、
メチロール型架橋剤(C1)が、メチロール基、及びアルコキシメチル基から選択される2以上の架橋性基を有する、[10]に記載の感光性組成物。
[12][7]~[11]のいずれか1つに記載の感光性組成物を、基板上に塗布して塗布膜を形成することと、
塗布膜を加熱して、塗布膜に含まれるポリイミド樹脂前駆体(A)をイミド化することを含む、ポリイミド樹脂膜の製造方法。
[13][7]~[11]のいずれか1項に記載の感光性組成物を、基板上に塗布して塗布膜を形成することと、
塗布膜を位置選択的に露光することと、
露光された塗布膜を、現像液により現像することと、
現像された塗布膜を加熱して、塗布膜に含まれるポリイミド樹脂前駆体(A)をイミド化することを含む、パターン化されたポリイミド樹脂膜の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
7日前
愛知電機株式会社
加熱処理設備
22日前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
1か月前
富士フイルム株式会社
組成物
21日前
株式会社クラレ
水性エマルジョン及び接着剤
10日前
東亞合成株式会社
硬化性組成物
1日前
東レ株式会社
プリプレグおよびその製造方法。
1日前
ユニマテック株式会社
アクリルゴム組成物
2日前
サンエス護謨工業株式会社
プラスチックフィルム
3日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物およびタイヤ
1か月前
株式会社カネカ
メタクリル樹脂組成物
22日前
株式会社信日康
抗菌樹脂、抗菌繊維及びその加工物
17日前
ZACROS株式会社
樹脂組成物
24日前
信越ポリマー株式会社
アロイ樹脂組成物
1か月前
株式会社ENEOS NUC
難燃性樹脂組成物
28日前
日本化薬株式会社
硬化性樹脂組成物およびその硬化物
22日前
DIC株式会社
樹脂組成物
29日前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
22日前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
22日前
UBE株式会社
エマルジョン組成物
15日前
栗田工業株式会社
解重合性共重合ポリマー
28日前
UBE株式会社
エマルジョン組成物
15日前
日本化薬株式会社
電解質膜及びそれを用いた水電解装置
3日前
ダイキン工業株式会社
耐油剤組成物
1日前
横浜ゴム株式会社
ゴム組成物
1か月前
住友化学株式会社
変性樹脂の製造方法
7日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
7日前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
1か月前
横浜ゴム株式会社
タイヤ用ゴム組成物およびタイヤ
7日前
味の素株式会社
樹脂組成物
1日前
味の素株式会社
樹脂組成物
7日前
信越化学工業株式会社
シリコーン剥離剤組成物
14日前
味の素株式会社
樹脂組成物
7日前
住友ゴム工業株式会社
タイヤ
8日前
続きを見る