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公開番号2025102439
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219887
出願日2023-12-26
発明の名称硬化性樹脂組成物及び電子部品装置
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08G 59/24 20060101AFI20250701BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】硬化物を85℃、85%RHの条件で吸湿させた場合でもリードフレームからの剥離が抑制される硬化性樹脂組成物、及び、この硬化性樹脂組成物により封止される素子を備える電子部品装置の提供。
【解決手段】エポキシ樹脂を含み、硬化物のAgCuに対する85℃、85%RHにて168時間加熱加湿した後の260℃での接着力が0.40MPa以上である硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エポキシ樹脂を含み、
硬化物のAgCuに対する85℃、85%RHにて168時間加熱加湿した後の260℃での接着力が0.40MPa以上である硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
硬化剤をさらに含み、
硬化剤とエポキシ樹脂の当量比である硬化剤/エポキシ樹脂が0.8以下である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
硬化物のガラス転移温度が110℃よりも大きい請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
180℃~200℃にて測定した熱膨張率α2が32.0ppm/℃以上である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記エポキシ樹脂は、t-Bu基を含むトリフェニルメタン型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含む請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
無機充填材をさらに含む請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
素子と、
前記素子を封止する請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物と、
を含む電子部品装置。
【請求項8】
前記素子を一方の面に搭載するリードフレームを備える、請求項7に記載の電子部品装置。
【請求項9】
前記リードフレームがAgを含む、請求項8に記載の電子部品装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、硬化性樹脂組成物及び電子部品装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体素子の高密度実装化が進んでいる。これに伴い、樹脂封止型半導体装置は従来のピン挿入型のパッケージから面実装型のパッケージが主流になっている。面実装型のIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等は、実装密度を高くし、実装高さを低くするために薄型且つ小型のパッケージになっている。そのため、素子のパッケージに対する占有面積が大きくなり、パッケージの厚さは非常に薄くなってきている。
【0003】
さらに、これらのパッケージはピン挿入型パッケージとは実装方法が異なっている。すなわち、ピン挿入型パッケージはピンを配線板に挿入した後、配線板の裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温に曝されない構造となっている。
しかし、面実装型ICは配線板表面に仮止めを行い、はんだバス、リフロー装置等で処理されるため、直接はんだ付け温度(リフロー温度)にパッケージが曝される。この結果、パッケージが吸湿している場合、リフロー時に吸湿水分が気化して、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等の支持部材と封止材との間における剥離が発生し、パッケージクラックの発生、電気的特性不良等の原因となる。そのため、支持部材との接着性に優れ、ひいてははんだ耐熱性(耐リフロー性)に優れる封止材料の開発が望まれている。
【0004】
優れた耐リフロー性を有する封止材料として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及び特定の構造を有するアルコキシシラン重合体を含む硬化性樹脂組成物が特許文献1において提案されている。
また、耐リフロー性の改良を目的として、例えば、めっき処理の前にリードフレーム表面を粗面化し、封止材との接着性を改良することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-111101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
より厳しい吸湿条件(例えば、85℃、85%RHの吸湿条件)においてもリードフレームからの剥離が抑制される封止材料の開発が望まれている。
本開示は上記状況に鑑みてなされたものであり、硬化物を85℃、85%RHの条件で吸湿させた場合でもリードフレームからの剥離が抑制される硬化性樹脂組成物、及び、この硬化性樹脂組成物により封止される素子を備える電子部品装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
<1> エポキシ樹脂を含み、
硬化物のAgCuに対する85℃、85%RHにて168時間加熱加湿した後の260℃での接着力が0.40MPa以上である硬化性樹脂組成物。
<2> 硬化剤をさらに含み、
硬化剤とエポキシ樹脂の当量比である硬化剤/エポキシ樹脂が0.8以下である<1>に記載の硬化性樹脂組成物。
<3> 硬化物のガラス転移温度が110℃よりも大きい<1>又は<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<4> 180℃~200℃にて測定した熱膨張率α2が32.0ppm/℃以上である<1>~<3>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<5> 前記エポキシ樹脂は、t-Bu基を含むトリフェニルメタン型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を含む<1>~<4>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<6> 無機充填材をさらに含む<1>~<5>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<7> 素子と、
前記素子を封止する<1>~<6>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物と、
を含む電子部品装置。
<8> 前記素子を一方の面に搭載するリードフレームを備える、<7>に記載の電子部品装置。
<9> 前記リードフレームがAgを含む、<8>に記載の電子部品装置。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、硬化物を85℃、85%RHの条件で吸湿させた場合でもリードフレームからの剥離が抑制される硬化性樹脂組成物、及び、この硬化性樹脂組成物により封止される素子を備える電子部品装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明表した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
【0010】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、合成例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において各成分は該当する化合物を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において各成分に該当する粒子は複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する粒子が複数種存在する場合、各成分の粒子径は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の粒子の混合物についての値を意味する。
本開示において「積層」との語は、層を積み重ねることを表し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本開示の基(原子団)の表記において、置換及び非置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。
本開示において構造単位数は、単一の分子については整数値を表すが、複数種の分子の集合体としては平均値である有理数を表す。
本開示において、炭素数とは、ある基全体に含まれる炭素原子の総数を意味し、該基が置換基を有さない場合は当該基の骨格を形成する炭素原子の数を表し、該基が置換基を有する場合は当該基の骨格を形成する炭素原子の数に置換基中の炭素原子の数を加えた総数を表す。
(【0011】以降は省略されています)

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