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公開番号2025109208
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024002693
出願日2024-01-11
発明の名称花粉量推定システム、花粉量推定方法、および、花粉量推定プログラム
出願人電気興業株式会社,国立大学法人鳥取大学,学校法人日本工業大学,学校法人同志社,埼玉県
代理人個人
主分類C12Q 1/06 20060101AFI20250716BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】従来の目視による判別に代えて、花粉採取量を増加させ、花粉の採取効率を向上させる。また、機械学習によるAIを用いて複数の枝または木に咲く花の画像データから開花ステージを分類し花粉の総量を推定するなど、画像解析を用いて花粉の採取効率を向上する。
【解決手段】花粉量推定システムは、花の画像を取得する画像取得部、取得した画像から花の状態を解析する画像解析部、予め与えられた画像および花粉採取量を取得する花粉採取量データ取得部、および、画像解析部で解析した花の状態と、花粉採取量データ取得部で取得した予め与えられた画像および花粉採取量データから、花粉採取量を計算する、花粉採取量計算部、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
花の画像を取得する画像取得部、
取得した画像から花の状態を解析する画像解析部、
予め与えられた画像および花粉採取量を取得する花粉採取量データ取得部、および、
画像解析部で解析した花の状態と、花粉採取量データ取得部で取得した予め与えられた画像および花粉採取量データから、花粉採取量を計算する、花粉採取量計算部、
を備えた、花粉量推定システム。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記画像解析部は、取得した画像から花の開花ステージを3以上の段階に分類する段階分類部を備え、
前記花粉採取量データ取得部は、各段階での花粉採取量を取得する段階別花粉量データ取得部を備える、請求項1に記載の花粉量推定システム。
【請求項3】
3以上の段階は、未熟期、風船状期、開花期、開花後期の4段階である、請求項2に記載の花粉量推定システム。
【請求項4】
前記画像解析部は、画像データから方形のグリッドセルを切り取り、グリッドセルごとに特徴量を元にして物体を検出のうえ物体の種類を推定する、請求項2に記載の花粉量推定システム。
【請求項5】
前記画像解析部、および、前記花粉採取量計算部は、人工知能部として一体に形成されている、請求項2に記載の花粉量推定システム。
【請求項6】
前記画像解析部はカラー画像を取得する、請求項2に記載の花粉量推定システム。
【請求項7】
前記花は果樹の花である、請求項6に記載の花粉量推定システム。
【請求項8】
前記花は虫媒花であり、前記画像は虫媒花に対応する少なくとも1の虫が取得する波長のうち複数の波長の光を用いた画像である、請求項2に記載の花粉量推定システム。
【請求項9】
携帯端末と通信を行う携帯端末通信部を備え、
前記画像取得部は携帯端末において撮像された画像を取得し、
前記花粉採取量計算部は前記花粉採取量を携帯端末に送信する、請求項1ないし9のいずれかに記載の花粉量推定システム。
【請求項10】
設置型撮像装置と通信を行う撮像装置通信部を備え、前記画像取得部は前記設置型撮像装置において撮像された画像を取得する、請求項1ないし9のいずれかに記載の花粉量推定システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、花粉量推定システム、花粉量推定方法、および、花粉量推定プログラムに関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
ナシは他家受粉が必要、つまり、受粉に他の品種の花粉が必要である。この他家受粉にミツバチを利用することがあるが、気温や天気でミツバチが不活性化するため安定した成果が得られない。このため、人工授粉の必要があるが花粉の調達を輸入に頼っておりコストがかかる。また、輸入では、重要病害が発生した場合輸入停止になることがある。
現在では人工授粉が主流だが、花粉の採取効率を向上させ、国内需給体制を強化することが必要とされている。
例えば、ナシでは、五分咲き時に一斉に採花することで、花粉の採取効率が高くなる。キウイでは、花蕾の採取適期は開花直前から直後であり、採取適期前後である、花蕾が未熟あるいは完全開花の時期は、花粉収量が少なくなる。また、未熟な花蕾は花粉発芽率が著しく低くなる。
花蕾の採取適期は開花直前から直後で、蕾がバルーン状に膨らみ花弁の色が白い。花弁に緑色が残っている未熟な花蕾や完全に開花した花は、採取できる純花粉量が少なくなる。採取適期の花蕾の花粉発芽率は7割前後である一方、未熟な花蕾は2割以下と著しく低くなる。
特許文献1には自走式採蕾採葯機及びそれを用いた採蕾採葯方法が、特許文献2には人工授粉のための方法およびそれを行うための装置が、文献3には、花蕾採取機が、それぞれ記載されている。また、特許文献3には所定の生成条件の組み合わせにより植物の3次元モデルを生成するモデル生成部を備えた農業支援システムが記載され、受粉作業での動作が記載されているが、花粉採取量やその判別については記載も示唆もない。
従来は、花蕾の採取適期を目視により判別しているため、経験を要していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特願2021-088738号
特表2023-520743号
特開2019-041720号公報
特開2023-055100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の目視による判別に代えて、花粉採取量を増加させ、花粉の採取効率を向上させることを課題とする。
また、本発明は、機械学習によるAIを用いて複数の枝または木に咲く花の画像データから開花ステージを分類し花粉の総量を推定するなど、画像解析を用いて花粉の採取効率を向上することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る花粉量推定システムは、
花の画像を取得する画像取得部、
取得した画像から花の状態を解析する画像解析部、
予め与えられた画像および花粉採取量を取得する花粉採取量データ取得部、および、
画像解析部で解析した花の状態と、花粉採取量データ取得部で取得した予め与えられた画像および花粉採取量データから、花粉採取量を計算する、花粉採取量計算部、
を備えた、花粉量推定システムである。
本発明の請求項2に係る花粉量推定システムは、
画像解析部は、取得した画像から花の開花ステージを3以上の段階に分類する段階分類部を備え、
花粉採取量データ取得部は、各段階での花粉採取量を取得する段階別花粉量データ取得部を備える、請求項1に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項3に係る花粉量推定システムは、
3以上の段階は、未熟期、風船状期、開花期、開花後期の4段階である、請求項2に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項4に係る花粉量推定システムは、
画像解析部は、画像データから方形のグリッドセルを切り取り、グリッドセルごとに特徴量を元にして物体を検出のうえ物体の種類を推定する、請求項2に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項5に係る花粉量推定システムは、
画像解析部、および、花粉採取量計算部は、人工知能部として一体に形成されている、請求項2に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項6に係る花粉量推定システムは、画像解析部はカラー画像を取得する、請求項2に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項7に係る花粉量推定システムは、花は果樹の花である、請求項6に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項8に係る花粉量推定システムは、花は虫媒花であり、画像は虫媒花に対応する少なくとも1の虫が取得する波長のうち複数の波長の光を用いた画像である、請求項2に記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項9に係る花粉量推定システムは、
携帯端末と通信を行う携帯端末通信部を備え、
画像取得部は携帯端末において撮像された画像を取得し、
花粉採取量計算部は花粉採取量を携帯端末に送信する、請求項1ないし9のいずれかに記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項10に係る花粉量推定システムは、
設置型撮像装置と通信を行う撮像装置通信部を備え、画像取得部は設置型撮像装置において撮像された画像を取得する、請求項1ないし9のいずれかに記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項11に係る花粉量推定システムは、
花蕾の採取を行う花蕾採取機と通信を行う花蕾採取機通信部を備え、
推定した花粉量に基づく信号を花蕾採取機に送信する、請求項1ないし9のいずれかに記載の花粉量推定システムである。
本発明の請求項12に係る花粉量推定方法は、
花の画像を取得する画像取得ステップ、
取得した画像から花の状態を解析する画像解析ステップ、
予め与えられた画像および花粉採取量データを取得する花粉採取量データ取得ステップ、
画像解析ステップおよび花粉採取量データ取得ステップの後に実行され、画像解析ステップで解析した花の状態と、花粉採取量データ取得ステップで取得した予め与えられた画像および花粉採取量とから、花粉採取量を計算する、花粉採取量計算ステップ、
を有する、花粉量推定方法である。
本発明の請求項13に係る花粉量推定方法は、
画像解析ステップは、取得した画像から花の開花ステージを3以上の段階に分類する段階分類ステップを有し、
花粉採取量データ取得ステップは、各段階での花粉採取量を取得する段階別花粉量データ取得ステップを有する、請求項12に記載の花粉量推定方法である。
本発明の請求項14に係る花粉量推定方法は、
3以上の段階は、未熟期、風船状期、開花期、開花後期の4段階である、請求項13に記載の花粉量推定方法である。
本発明の請求項15に係る花粉量推定方法は、
画像解析ステップは、人工知能部における解析結果を用いて各花の開花ステージを分類する、請求項13に記載の花粉量推定方法である。
本発明の請求項16に係る花粉量推定方法は、
画像解析ステップは、人工知能部において、画像データから方形のグリッドセルを切り取り、グリッドセルごとに特徴量を元にして物体を検出のうえ物体の種類を推定する、請求項13に記載の花粉量推定方法である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の一実施例における花粉量推定システムの構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定システムの構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定システムの構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定システムの構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定システムの構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定システムの構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定方法の構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定方法の構成例を示す。
本発明の一実施例における花粉量推定方法の構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明では、花の画像を、人工知能(AI)などを用いて解析することで、花粉採取量を推定する。解析には、機械学習を用いても良い。また、推定結果としての花粉採取量を可視化してもよい。花粉を最適期に採取可能となるため、採取する花粉の総量が増加し、輸入で賄っていた部分を自家栽培分で補うことも可能となる。
【0008】
図1は、本発明の一実施例における花粉量推定システム1の構成例を示す。
本実施例において、花粉量推定システム1は、画像取得部110、画像解析部120、花粉採取量データ取得部130、および、花粉採取量計算部140を有する。
画像取得部110は花の画像を取得する。
【0009】
画像解析部120は、画像取得部110において取得した画像から花の状態を解析する。解析の方法は、後述の機械学習でも良いが、機械学習のうちの深層学習でもよい。深層学習の場合には、花粉採取量データ取得部130は、各画像とその画像に対応する花粉採取量を用いることができ、画像解析部120と花粉採取量計算部140、あるいは、画像解析部120と採取量データ取得部と花粉採取量計算部140を一体化することもできる。また、解析の方法は、パターンマッチングや特徴量抽出などの画像解析でも良い。
花粉採取量データ取得部130は、予め与えられた画像および花粉採取量データを取得する。
花粉採取量計算部140は、画像解析部120で解析した花の状態と、花粉採取量データ取得部130で取得した予め与えられた画像および花粉採取量データから、花粉採取量を計算する。
【0010】
図2は、本発明の一実施例における花粉量推定システム1の構成例を示す。
本実施例において、画像解析部120は、取得した画像から花の開花ステージを3以上の段階に分類する段階分類部121を備える。段階の数は、実質的に無限大、つまり、連続した段階でもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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