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公開番号2025112410
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024006612
出願日2024-01-19
発明の名称大気中二酸化炭素分離回収設備
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B01D 53/047 20060101AFI20250725BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】
低温の蒸気を用いて吸着材の再生処理が可能な大気中二酸化炭素分離回収設備を提供する。
【解決手段】
本開示の一態様に係る大気中二酸化炭素分離回収設備は、内部に収容する粒子状の吸着材に大気を接触させることにより、当該大気に含まれる二酸化炭素を前記吸着材に吸着させる吸着処理を実施する吸着処理室と、内部を負圧にした状態で吸着材に低温の蒸気を接触させることにより、当該吸着材から二酸化炭素を脱離させる再生処理を実施する再生処理室と、を備え、前記吸着処理室は、前記再生処理室で再生処理された吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材を用いて吸着処理を実施し、前記再生処理室は、前記吸着処理室で吸着処理に用いた吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材に対して再生処理を実施する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
内部に収容する粒子状の吸着材に大気を接触させることにより、当該大気に含まれる二酸化炭素を前記吸着材に吸着させる吸着処理を実施する吸着処理室と、
内部を負圧にした状態で吸着材に低温の蒸気を接触させることにより、当該吸着材から二酸化炭素を脱離させる再生処理を実施する再生処理室と、を備え、
前記吸着処理室は、前記再生処理室で再生処理された吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材を用いて吸着処理を実施し、
前記再生処理室は、前記吸着処理室で吸着処理に用いた吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材に対して再生処理を実施する、大気中二酸化炭素分離回収設備。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記吸着処理室では、前記再生処理室で蒸気と接触した吸着材を湿ったまま内部に取り込み、取り込んだ吸着材に大気を接触させることにより、前記吸着処理を実施するのと同時に取り込んだ吸着材を乾燥させる乾燥処理を実施する、請求項1に記載の大気中二酸化炭素分離回収設備。
【請求項3】
前記吸着処理室において吸着材を取り込んで排出するまでに当該吸着材を用いて前記吸着処理を実施する吸着処理時間は、前記再生処理室において吸着材を取り込んで排出するまでに当該吸着材に対して再生処理を実施する再生処理時間の2倍以上である、請求項1に記載の大気中二酸化炭素分離回収設備。
【請求項4】
前記再生処理室における再生処理の実施中に、前記再生処理室の内部温度が規定値以上となるように前記再生処理室を保温又は加熱する温度調整装置を備えている、請求項1に記載の大気中二酸化炭素分離回収設備。
【請求項5】
前記吸着処理室は、前記吸着処理室の外部から前記吸着処理室の内部に大気が流入する流入面と、前記吸着処理室の内部から前記吸着処理室の外部に大気が流出する流出面と、を含み、
当該大気中二酸化炭素分離回収設備は、前記吸着処理室の外部に位置し、前記流出面を介して前記吸着処理室の内部の大気を吸引することにより、前記流入面を介して前記吸着処理室の外部から前記吸着処理室の内部に大気を流入させる吸引装置を備えている、請求項1に記載の大気中二酸化炭素分離回収設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、大気中から二酸化炭素を分離し回収する大気中二酸化炭素分離回収設備に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、粒子状の吸着材に空気中の二酸化炭素を吸着させた後、プロセス熱の一形態である蒸気を用いて吸着材から二酸化炭素を分離して吸着材を再生する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-20723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
大気中二酸化炭素分離回収設備において、吸着材の再生処理に高温の蒸気を用いれば、効率よく吸着材を再生することができる。ところが、高温の蒸気を生成するには大きなエネルギが必要となり、そのエネルギを得るために二酸化炭素を排出するとなると、本来の目的に逆行することとなる。また、例えば、何らかの設備の廃熱を利用して高温の蒸気を生成できるとしても、高温の蒸気は利用価値が高く、別の設備との間で取り合いになる。そこで、本開示は、低温の蒸気を用いて吸着材の再生処理が可能な大気中二酸化炭素分離回収設備を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る大気中二酸化炭素分離回収設備は、内部に収容する粒子状の吸着材に大気を接触させることにより、当該大気に含まれる二酸化炭素を前記吸着材に吸着させる吸着処理を実施する吸着処理室と、内部を負圧にした状態で吸着材に低温の蒸気を接触させることにより、当該吸着材から二酸化炭素を脱離させる再生処理を実施する再生処理室と、を備え、前記吸着処理室は、前記再生処理室で再生処理された吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材を用いて吸着処理を実施し、前記再生処理室は、前記吸着処理室で吸着処理に用いた吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材に対して再生処理を実施する。
【発明の効果】
【0006】
この構成によれば、低温の蒸気を用いて吸着材の再生処理が可能な大気中二酸化炭素分離回収設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、大気中二酸化炭素分離回収設備の概念図である。
図2は、吸着処理室を流入面側から見た図である。
図3は、吸着処理室を流出面側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(全体構成)
以下、実施形態について説明する。はじめに、実施形態に係る大気中二酸化炭素分離回収設備(以下、「分離回収設備」と称する)100の全体構成について説明する。図1は、分離回収設備100の概念図である。分離回収設備100は、大気中から二酸化炭素を分離し回収する設備である。つまり、分離回収設備100は、Direct Air Capture(DAC)設備である。
【0009】
図1に示すように、分離回収設備100は、吸着処理室10と、再生処理室20と、温度調整装置30と、吸引装置40と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
【0010】
<吸着処理室>
吸着処理室10は、大気中の二酸化炭素を吸着材に吸着させる吸着処理を実施する部屋である。図1では、2つの吸着処理室10を描いているが、分離回収設備100が備える吸着処理室10の数は限定されない。吸着処理に使用する吸着材は、後述する再生処理室20で再生処理された吸着材である。吸着処理室10は、再生処理室20で再生処理された吸着材を内部に取り込み、取り込んだ吸着材を用いて吸着処理を実施する。大気は吸着材が収容された吸着処理室10の内部を通過することにより吸着材と接触する。これにより、大気中の二酸化炭素は吸着材に吸着し、回収される。
(【0011】以降は省略されています)

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