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公開番号2025112881
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007403
出願日2024-01-22
発明の名称舶用SCRシステム及びそれを備えるエンジンシステム
出願人株式会社ジャパンエンジンコーポレーション
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F01N 3/08 20060101AFI20250725BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】未燃アンモニアの排出量の低減と、触媒の劣化の抑制と、を両立させる。
【解決手段】アンモニアを燃焼可能なエンジン1に接続され、該エンジン1から排出された排気を浄化するように構成された舶用SCRシステム100は、排気の流路を形成しかつ未燃アンモニアの反応を促す複数の反応セル115aを有し、エンジン1から排出される未燃アンモニアを、該未燃アンモニアを含んだ排気とともに流入させる触媒ユニット115と、複数の反応セル115aのうち、触媒ユニット115に流入した未燃アンモニアが通過する反応セル数を変更するセル数可変手段117と、セル数可変手段117を制御するコントローラ120と、を備える。コントローラ120は、排気中に含まれる未燃アンモニアの濃度又は量を判定し、未燃アンモニアの濃度又は量に応じて増減するように反応セル数を決定する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアを燃焼可能なディーゼルエンジンに接続され、該ディーゼルエンジンから排出される未燃アンモニアを除去するよう構成された舶用SCRシステムであって、
排気の流路を形成しかつ未燃アンモニアの反応を促す複数の反応セルを有し、前記ディーゼルエンジンから排出される未燃アンモニアを、該未燃アンモニアを含んだ排気とともに流入させる触媒ユニットと、
前記複数の反応セルのうち、前記触媒ユニットに流入した未燃アンモニアが通過する反応セルの数を変更するセル数可変手段と、
前記セル数可変手段を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記排気中に含まれる未燃アンモニアの濃度又は量を判定し、
前記未燃アンモニアの濃度又は量に応じて増減するように、前記反応セルの数を決定する
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記コントローラは、前記未燃アンモニアの濃度又は量が増えるにしたがって、前記反応セルの数を増加させる
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記触媒ユニットは、排気の流れに対して並列又は直列に接続された複数の触媒を有し、
前記セル数可変手段は、前記複数の触媒のうち、前記未燃アンモニアが通過する触媒の数を変更するように構成され、
前記コントローラは、前記未燃アンモニアの濃度又は量が増えるにしたがって、前記触媒の数を増加させる
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項4】
請求項3に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記コントローラは、
前記未燃アンモニアの濃度又は量に対応するように設定された前記触媒の数と、
前記触媒の数に対応するように設定された触媒の組み合わせと、に基づいて、前記セル数可変手段を制御し、
前記コントローラは、前記触媒の数と前記触媒の組み合わせとの対応関係を、所定条件を契機に更新する
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記ディーゼルエンジンを前記触媒ユニットに接続する第1排気管に配置され、該第1排気管におけるアンモニア濃度を検出する第1濃度センサを備え、
前記コントローラは、前記第1濃度センサの検出信号に基づいて、前記第1排気管におけるアンモニア濃度が所定の基準値を超えたときに、前記触媒ユニットへの未燃アンモニアの流入を開始させる
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記触媒ユニットを船外に接続する第2排気管に配置され、該第2排気管におけるアンモニア濃度を検出する第2濃度センサを備え、
前記コントローラは、前記第2濃度センサの検出信号に基づいて、前記触媒ユニットにおいて未燃アンモニアに通過させる前記反応セルの数を決定する
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項7】
請求項6に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記コントローラは、前記第2排気管におけるアンモニア濃度が前記基準値を下まわったときに、前記触媒ユニットへの未燃アンモニアの流入を終了させる
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項8】
請求項1から4のいずれか1項に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記触媒ユニットを迂回するように、前記ディーゼルエンジンを船外に接続するバイパス管と、
前記コントローラと電気的に接続され、前記バイパス管を開閉するバイパス弁と、を備え、
前記コントローラは、
前記ディーゼルエンジンを前記触媒ユニットに接続する第1排気管におけるアンモニア濃度が所定の基準値以下のときには、前記バイパス弁を開弁することで、前記バイパス管を介して未燃アンモニアに前記触媒ユニットを迂回させ、
前記第1排気管におけるアンモニア濃度が前記基準値を超えたときには、前記バイパス弁を閉弁することで、前記触媒ユニットに未燃アンモニアを流入させる
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項9】
請求項5から7のいずれか1項に記載の舶用SCRシステムにおいて、
前記触媒ユニットを迂回するように、前記ディーゼルエンジンを船外に接続するバイパス管と、
前記コントローラと電気的に接続され、前記バイパス管を開閉するバイパス弁と、を備え、
前記コントローラは、
前記第1排気管におけるアンモニア濃度が前記基準値以下のときには、前記バイパス弁を開弁することで、前記バイパス管を介して未燃アンモニアに前記触媒ユニットを迂回させ、
前記第1排気管におけるアンモニア濃度が前記基準値を超えたときには、前記バイパス弁を閉弁することで、前記触媒ユニットに未燃アンモニアを流入させる
ことを特徴とする舶用SCRシステム。
【請求項10】
請求項1に記載の舶用SCRシステムと、
前記舶用SCRシステムに接続された、少なくとも前記アンモニアを燃焼可能なディーゼルエンジンと、を備える
ことを特徴とするエンジンシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、舶用SCRシステム及びそれを備えるエンジンシステムに関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、燃料油とガス状のアンモニアを混合燃焼させるディーゼルエンジンが開示されている。具体的に、このディーゼルエンジンは、燃焼室と、燃焼室内に燃料油及びアンモニアを投入する燃料投入手段と、を備えている。
【0003】
また、前記特許文献1に係るディーゼルエンジンは、例えば船舶用ディーゼルエンジンである。この船舶用ディーゼルエンジンは、アンモニアの燃焼率を高めて未燃アンモニアを減少させるべく、燃焼室内におけるアンモニアの層状度を、全周にわたり均一に分布させるように構成されている。
【0004】
一方、特許文献2には、舶用SCRシステムの一例として、舶用ディーゼルエンジンに適用される排ガス処理装置が開示されている。ここで、排ガス処理装置が適用される舶用ディーゼルエンジンは、特に、アンモニア燃料及び化石燃料の混焼を行って駆動するアンモニア混焼エンジンである。
【0005】
詳細には、前記特許文献2に係る排ガス処理装置は、混合器と、触媒層を有する反応器と、を備えている。ここで、混合器は、排ガスを還元剤と混合させて反応器に送り込む。反応器は、混合器から受け入れた排ガス中の窒素酸化物と還元剤との還元反応を、その触媒作用によって選択的に進行させる。
【0006】
また、前記特許文献2に係る排ガス処理装置は、アンモニア含有ドレンからアンモニア含有液を気液分離し、そのアンモニア含有液を酸化反応器で燃焼させる。排ガス処理装置は、その燃焼を経て残存した未燃のアンモニア成分を、排ガスと混合される還元剤に利用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-188574号公報
特開2023-120082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1のようにアンモニア燃料を燃焼させるディーゼルエンジンには、未燃アンモニアの排出量を低減することで、その排出量を所定の基準値以下に収めることが求められる。
【0009】
そうした要望に応えるための方策としては、例えば、前記特許文献2の如き舶用SCRシステムを用いることで、未燃アンモニアを、排気中の窒素酸化物と反応させることが考えられる。
【0010】
しかしながら、一般に、舶用SCRシステムは、多量の排気を処理することになる。そのため、舶用SCRシステムは、他の用途(例えば自動車)に比して巨大な触媒を用いざるを得ない。巨大な触媒を用いた場合、触媒の交換に手間がかかるばかりでなく、その交換に要するコストも多大なものになる。
(【0011】以降は省略されています)

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