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公開番号2025112957
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007543
出願日2024-01-22
発明の名称窒化ホウ素凝集粉末、樹脂組成物、放熱シート及び半導体デバイス
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 21/064 20060101AFI20250725BHJP(無機化学)
要約【課題】本発明は、放熱シートの放熱特性を向上させることができる窒化ホウ素凝集粉末と、この窒化ホウ素凝集粉末を含む樹脂組成物及び放熱シートと、この放熱シートを用いた半導体デバイスを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の一態様の窒化ホウ素凝集粉末は、六方晶窒化ホウ素凝集粒子を含み、平均粒子径(D50)が10μm以上100μm以下であり、タップ密度が0.5g/cc以上1.0g/cc以下であり、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出されるDBP吸収量[ml/100g]が関係式:A≧DBP吸収量≧B(Aは、A=-1.2×D50+180の関係式に平均粒子径(D50)を代入して得られる数値、Bは、B=-0.6×D50+110の関係式に平均粒子径(D50)を代入して得られる数値であり、D50は10μm以上100μm以下である。)を満たす、窒化ホウ素凝集粉末である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
六方晶窒化ホウ素凝集粒子を含み、平均粒子径(D50)が10μm以上100μm以下であり、タップ密度が0.5g/cc以上1.0g/cc以下であり、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出されるDBP吸収量[ml/100g]が以下の関係式を満たす、窒化ホウ素凝集粉末。
関係式:A≧DBP吸収量≧B
A:A=-1.2×D50+180の関係式に平均粒子径(D50)を代入して得られる数値
B:B=-0.6×D50+110の関係式に平均粒子径(D50)を代入して得られる数値
ただし、D50は10μm以上100μm以下である。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
六方晶窒化ホウ素凝集粒子を含み、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出されるDBP吸収量が50ml/100g以上170ml/100g未満であり、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出される最大トルク値が0.010Nm以上1.000Nm以下であり、平均粒子径(D50)が10μm以上100μm以下であり、前記DBP吸収量を、前記最大トルク値及び平均粒子径(D50)で除した値(DBP吸収量/最大トルク値/D50)が、11.0[ml/(100g・Nm・μm)]以上100[ml/(100g・Nm・μm)]以下である、窒化ホウ素凝集粉末。
【請求項3】
前記六方晶窒化ホウ素凝集粒子がカードハウス構造を有する請求項1又は2に記載の窒化ホウ素凝集粉末。
【請求項4】
XPSで測定した窒化ホウ素純度が97.0wt%以上99.0wt%以下であり、XRFで測定した窒化ホウ素純度が95.0wt%以上である請求項1又は2に記載の窒化ホウ素凝集粉末。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の窒化ホウ素凝集粉末を含む樹脂組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の樹脂組成物より成る放熱シート。
【請求項7】
請求項6に記載の放熱シートを含む半導体デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス用の放熱シートに好適に用いられる窒化ホウ素凝集粉末と、該窒化ホウ素凝集粉末を含む樹脂組成物及び放熱シートと、この放熱シートを用いた半導体デバイスに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
窒化ホウ素(BN)は、絶縁性のセラミックであり、ダイヤモンド構造を持つc-BN、黒鉛構造をもつh-BN、乱層構造を持つα-BN、β-BNなど様々な結晶型が知られている。
これらの中で、h-BNは、黒鉛と同じ層状構造を有し、合成が比較的容易でかつ熱伝導性、固体潤滑性、化学的安定性、耐熱性に優れるという特徴を備えていることから、電気・電子材料分野で多く利用されている。
【0003】
近年、特に電気・電子分野では集積回路の高密度化に伴う発熱が大きな問題となっており、放熱が緊急の課題となっている。h-BNは、絶縁性であるにもかかわらず、高い熱伝導性を有するという特徴を活かして、このような放熱部材用熱伝導性フィラーとして注目されている。
しかしながら、h-BN粒子は結晶軸方向に熱伝導異方性があることが知られている。配向による特性の異方性抑制を目的として、h-BNを凝集させた特定の条件を満たす凝集粒子を用いて、より高い耐電圧特性及び熱伝導性を有する放熱部材を得る検討がなされてきた。
【0004】
特許文献1には、JIS-K-6217-4に準拠して測定される所定の最大トルク値と測定値より算出されるDBP吸収量、タップ密度を有する六方晶窒化ホウ素粉末が提案されている。
特許文献2には、JIS K 5101-13-1に基づき測定される所定の吸油量及び比表面積を有する六方晶窒化ホウ素粉末が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6979034号公報
特許第6516509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の六方晶窒化ホウ素粉末は、樹脂との混練時に凝集粒子に加わるせん断力で破砕が発生して微粉を多く含む場合には熱伝導性低下が懸念される。また、破砕粉発生により増粘や最大トルク値の増大も懸念される。
特許文献2は凝集粒子径が小粒径化する、又は凝集粒子を構成する1次粒子径が小粒径化するなどで高比表面積となった場合にはDBP吸収量の増大や樹脂との混練時に凝集粒子に加わるせん断力で破砕が発生して、破砕粉を多く含むことによる熱伝導性低下が懸念される。
【0007】
本発明は、放熱シートの熱伝導特性を向上させることができる窒化ホウ素凝集粉末と、この窒化ホウ素凝集粉末を含む樹脂組成物及び放熱シート、並びにこの放熱シートを用いた半導体デバイスを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、窒化ホウ素凝集粉末の、平均粒子径(D50)、タップ密度が特定の範囲にあり、かつ、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出されるDBP吸収量と平均粒子径(D50)の関係が特定の範囲にあることで、窒化ホウ素凝集粉末と樹脂とを複合化した際に高熱伝導特性を与えることを見出した。
また、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、窒化ホウ素凝集粉末の、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出されるDBP吸収量及び最大トルク値、平均粒子径(D50)が特定の範囲にあり、かつ、前記DBP吸収量を、前記最大トルク値及び平均粒子径(D50)で除した値が特定の範囲にあることで、窒化ホウ素凝集粉末と樹脂とを複合化した際に高熱伝導特性を与えることを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
【0009】
[1]六方晶窒化ホウ素凝集粒子を含み、平均粒子径(D50)が10μm以上100μm以下であり、タップ密度が0.5g/cc以上1.0g/cc以下であり、JIS-K-6217-4に準拠して測定して算出されるDBP吸収量[ml/100g]が以下の関係式を満たす、窒化ホウ素凝集粉末。
【0010】
関係式:A≧DBP吸収量≧B
A:A=-1.2×D50+180の関係式に平均粒子径(D50)を代入して得られる数値
B:B=-0.6×D50+110の関係式に平均粒子径(D50)を代入して得られる数値
ただし、D50は10μm以上100μm以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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