TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025113652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-04
出願番号2024007916
出願日2024-01-23
発明の名称鋳造方法および鋳造品
出願人三菱重工業株式会社
代理人SSIP弁理士法人
主分類B22C 9/00 20060101AFI20250728BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】鋳込み重量を低減させた鋳造方法、および、鋳造品を提供する。
【解決手段】鋳造方法は、冷し金が埋設された型に、鋳鋼または非鉄金属の溶湯を鋳込む鋳込ステップと、鋳込まれた溶湯の温度が溶湯の固相線温度まで下がるように溶湯を冷却することで、溶湯を凝固体に変化させる第1の冷却ステップとを備え、鋳込ステップにおいて型に鋳込まれる溶湯の体積は、凝固体の体積の105%以上かつ108%以下であり、冷し金は、第1の冷却ステップにおける溶湯の凝固が下方から上方に進行するように、型に埋設されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
冷し金が埋設された型に、鋳鋼または非鉄金属の溶湯を鋳込む鋳込ステップと、
鋳込まれた前記溶湯の温度が前記溶湯の固相線温度まで下がるように前記溶湯を冷却することで、前記溶湯を凝固体に変化させる第1の冷却ステップと
を備え、
前記鋳込ステップにおいて前記型に鋳込まれる前記溶湯の体積は、前記凝固体の体積の105%以上かつ108%以下であり、
前記冷し金は、前記第1の冷却ステップにおける前記溶湯の凝固が下方から上方に進行するように、前記型に埋設されている
鋳造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記第1の冷却ステップの後、前記凝固体をさらに冷却することで前記凝固体を鋳造品に変化させる第2の冷却ステップと、
前記溶湯の最終凝固部である最上層部を前記鋳造品から削ることで前記最上層部に形成されるひけ巣を除去し、前記鋳造品から完成品を得る除去ステップをさらに備える
請求項1に記載の鋳造方法。
【請求項3】
前記第1の冷却ステップの前、鋳込まれた前記溶湯の上側に保温材を配置する保温材配置ステップをさらに備える
請求項1または2に記載の鋳造方法。
【請求項4】
前記冷し金は、
前記型の内側に形成される鋳込空間の上下方向中心よりも下側に位置する下冷し金と、
前記鋳込空間の前記上下方向中心よりも上側に位置する上冷し金と、
を含み、
前記下冷し金の総体積は、前記上冷し金の総体積よりも大きい
請求項1または2に記載の鋳造方法。
【請求項5】
請求項2に記載の鋳造方法から得られる鋳造品であって、
前記溶湯の最終凝固部であって、ひけ巣が形成された最上層部を含む鋳造品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、鋳鋼または非鉄金属の溶湯を扱う鋳造方法、および、それから得られる鋳造品に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
鋳造は、金属の溶湯を型に鋳込んで冷却することで溶湯から鋳造品を得る製造手法である。その詳細は、例えば特許文献1に開示される。
【0003】
冷却の際に起こる溶湯の凝固は、一般的には溶湯の表面から内部に向かって進行する。凝固により溶湯は収縮するので、鋳造品の内部にはひけ巣が生じる。鋳造品のうち完成品として使用される部位にひけ巣が存在すると、完成品の使用時に強度低下に起因する破損が起こる虞がある。
【0004】
そこで、型に鋳込む溶湯の鋳込み量を完成品に相当する量よりも多くし、完成品よりも上にある余剰部位にひけ巣を発生させる手法が考案されている。この余剰部位に相当する溶湯は従来から押し湯と呼ばれている。溶湯のなかで押し湯が最後に凝固するようにすれば、ひけ巣を押し湯に集約させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-346728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
押し湯が最後に凝固するようにするためには、溶湯全体に対する押し湯の割合を大きくする必要があり、場合によっては押し湯が溶湯の50%近くを占めることもある。したがって、溶湯の鋳込み量の増大を招く虞がある。
【0007】
鋳込み量の増大は種々の問題につながり得る。例えば、金属を溶湯に変化させるために必要な溶融エネルギーの増大、型の大型化に伴うコストの増大、または、鋳造工程の所要時間の増大などの問題が起こり得る。また、砂型に溶湯を鋳込む場合には、砂型と溶湯との接触時間が長くなるため、砂が鋳造品に焼き付くことも懸念される。
【0008】
本開示の目的は、鋳込み重量を低減させた鋳造方法、および、鋳造品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係る鋳造方法は、
冷し金が埋設された型に、鋳鋼または非鉄金属の溶湯を鋳込む鋳込ステップと、
鋳込まれた前記溶湯の温度が前記溶湯の固相線温度まで下がるように前記溶湯を冷却することで、前記溶湯を凝固体に変化させる第1の冷却ステップと
を備え、
前記鋳込ステップにおいて前記型に鋳込まれる前記溶湯の体積は、前記凝固体の体積の105%以上かつ108%以下であり、
前記冷し金は、前記第1の冷却ステップにおける前記溶湯の凝固が下方から上方に進行するように、前記型に埋設されている。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係る鋳造品は、
上記の鋳造方法から得られる鋳造品であって、
前記溶湯の最終凝固部であって、ひけ巣が形成された最上層部を含む。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

三菱重工業株式会社
復水器
2日前
三菱重工業株式会社
炉設備
21日前
三菱重工業株式会社
炭化炉
13日前
三菱重工業株式会社
貯留システム
14日前
三菱重工業株式会社
対向ピストンエンジン
9日前
三菱重工業株式会社
鋳造方法および鋳造品
3日前
三菱重工業株式会社
燃焼器及びガスタービン
1日前
三菱重工業株式会社
高揚力装置および航空機
10日前
三菱重工業株式会社
電解セル、及び電解装置
9日前
三菱重工業株式会社
晶析システム及び晶析方法
21日前
三菱重工業株式会社
軸封組品、及び蒸気タービン
16日前
三菱重工業株式会社
計測装置、及び積層造形装置
10日前
三菱重工業株式会社
制御システム、および制御方法
今日
三菱重工業株式会社
蓄熱空調システムおよび制御方法
9日前
三菱重工業株式会社
液浸冷却システム及びその制御方法
8日前
三菱重工業株式会社
計算方法、解析装置及びプログラム
3日前
三菱重工業株式会社
水素製造プラント及び水素製造方法
7日前
三菱重工業株式会社
制御装置、制御方法及びプログラム
今日
三菱重工業株式会社
評価方法、評価装置及びプログラム
今日
三菱重工業株式会社
配管内部の付着物除去装置および方法
6日前
三菱重工業株式会社
回転電機用の異常診断装置および異常診断方法
14日前
三菱重工業株式会社
超音波検査装置、超音波検査方法及びプログラム
13日前
三菱重工業株式会社
二酸化炭素回収システム及び二酸化炭素回収方法
13日前
三菱重工業株式会社
クリープ寿命予測方法、および、クリープ寿命予測装置
7日前
三菱重工業株式会社
衝突回避システム、衝突回避方法及び衝突回避プログラム
14日前
三菱重工業株式会社
DC/DCコンバータ及びDC/DCコンバータの制御方法
9日前
三菱重工業株式会社
モデル生成装置、制御装置、モデル生成方法、及びプログラム
2日前
三菱重工業株式会社
冷却システム
今日
三菱重工業株式会社
反応装置及び反応方法並びにパルプ製造設備及びパルプ製造方法
13日前
三菱重工業株式会社
ガスタービン排熱回収プラントにおける再起動の準備をする方法
16日前
三菱重工業株式会社
除湿装置の運転方法、除湿装置用の制御装置、除湿装置及び水素製造設備
13日前
三菱重工業株式会社
ステータ磁石組付装置、ステータ磁石組付方法、および、ステータの製造方法
10日前
三菱重工業株式会社
電解セルスタック、電解セルカートリッジ、電解セルモジュールおよび電解セルスタックの製造方法
今日
三菱重工業株式会社
シール部材の製造方法及びシール層の気孔率制御方法
6日前
個人
ピストンの低圧鋳造金型
3か月前
UBEマシナリー株式会社
成形機
7か月前
続きを見る