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公開番号2025113505
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2025091122,2024521574
出願日2025-05-30,2023-03-17
発明の名称シール部材の製造方法及びシール層の気孔率制御方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C23C 4/073 20160101AFI20250725BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】快削性を維持しつつ、エロージョンによる損傷を抑え、耐久性を向上する。
【解決手段】シール部材の製造方法は、ロータと前記ロータの外周側に配置されたステータとの間の空間を通過する流体の漏れを低減させるシール部材の製造方法であって、前記シール部材は、第一の気孔率を有する第一シール層と、前記第一シール層の内周側に配置されて前記第一の気孔率よりも低い第二の気孔率を有する第二シール層とを備え、第一含有量の樹脂材料を含む原料を基材へ溶射し、前記第一シール層を形成するステップと、前記第一含有量よりも少ない第二含有量の樹脂材料を含む原料を前記第一シール層へ溶射するステップとを有することを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ロータと前記ロータの外周側に配置されたステータとの間の空間を通過する流体の漏れを低減させるシール部材の製造方法であって、
前記シール部材は、第一の気孔率を有する第一シール層と、前記第一シール層の内周側に配置されて前記第一の気孔率よりも低い第二の気孔率を有する第二シール層とを備え、
第一含有量の樹脂材料を含む原料を基材へ溶射し、前記第一シール層を形成するステップと、
前記第一含有量よりも少ない第二含有量の樹脂材料を含む原料を前記第一シール層へ溶射するステップとを有することを特徴とするシール部材の製造方法。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記第一含有量と前記第二含有量の差が5重量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のシール部材の製造方法。
【請求項3】
前記第一含有量が10重量%以上20重量%以下であり、前記第二含有量が5重量%以上15重量%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシール部材の製造方法。
【請求項4】
前記樹脂材料は溶射により溶解し、前記第一シール層及び前記第二シール層に空洞を形成することを特徴とする請求項1に記載のシール部材の製造方法。
【請求項5】
前記第一シール層を形成する際の溶射速度が、前記第二シール層を形成する際の溶射速度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載のシール部材の製造方法。
【請求項6】
前記第一シール層を形成する際の溶射速度と前記第二シール層を形成する際の溶射速度の差が10m/min以上であることを特徴とする請求項5に記載のシール部材の製造方法。
【請求項7】
前記第一シール層を形成する際の溶射速度が40m/min以上50m/min以下であり、前記第二シール層を形成する際の溶射速度が20m/min以上30m/min以下であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のシール部材の製造方法。
【請求項8】
前記第一シール層を形成する際の溶射角度が、前記第二シール層を形成する際の溶射角度よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のシール部材の製造方法。
【請求項9】
前記第一シール層を形成する際の溶射角度と前記第二シール層を形成する際の溶射角度の差が20°以上であることを特徴とする請求項8に記載のシール部材の製造方法。
【請求項10】
前記第一シール層を形成する際の溶射角度が70°以上90°以下であり、前記第二シール層を形成する際の溶射角度が50°以上60°以下であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のシール部材の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、シール部材の製造方法及びシール層の気孔率制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ガスタービンや蒸気タービン等の回転機械は、軸シール装置を備える。軸シール装置は、ロータと、ロータの径方向の外側に配置されてロータを囲うステータとの間に配置される。軸シール装置は、ロータとステータとの間の空間を、ロータの中心軸に沿った軸方向の一方側と他方側とに仕切る。軸シール装置は、軸方向の一方側で作動流体が流れる高圧側領域から、軸方向の他方側の低圧側領域への作動流体の漏れを抑える。
【0003】
このような軸シール装置において、アブレイダブル材を用いたものがある。例えば、特許文献1には、ロータ(回転部)及びステータ(静止部)のうち、いずれか一方に備えたシールフィンと、シールフィンに対向し、ロータ又はステータの基材を被覆する被覆層と、を備えた軸シール装置が記載されている、この軸シール装置では、被覆層に、アブレイダブル材を用いる構成が開示されている。アブレイダブル材は、シールフィンと摺接した際の被削性に優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-122227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のようなアブレイダブル材は、多孔質材である。このため、シールフィンと摺接した際の発熱や振動を抑える効果が得られる。その一方で、多孔質材からなるアブレイダブル材は、長期間の使用によって、エロージョンによる減肉が進行してしまう可能性がある。そのため、耐久性の面で改善の余地があった。
【0006】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、快削性を維持しつつ、エロージョンによる損傷を抑え、耐久性を向上することができるシール部材の製造方法及びシール層の気孔率制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係るシール部材の製造方法は、ロータと前記ロータの外周側に配置されたステータとの間の空間を通過する流体の漏れを低減させるシール部材の製造方法であって、前記シール部材は、第一の気孔率を有する第一シール層と、前記第一シール層の内周側に配置されて前記第一の気孔率よりも低い第二の気孔率を有する第二シール層とを備え、第一含有量の樹脂材料を含む原料を基材へ溶射し、前記第一シール層を形成するステップと、前記第一含有量よりも少ない第二含有量の樹脂材料を含む原料を前記第一シール層へ溶射するステップとを有する。
【0008】
本開示に係るシール層の気孔率制御方法は、ロータと前記ロータの外周側に配置されたステータとの間の空間を通過する流体の漏れを低減させるシール部材の表面に形成されたシール層の気孔率を制御する方法であって、溶射する原料の樹脂材料の含有量と溶射速度および/または溶射角度によって気孔率を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本開示のシール部材の製造方法及びシール層の気孔率制御方法によれば、快削性を維持しつつ、エロージョンによる損傷を抑え、耐久性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態に係る回転機械の概略構成図である。
本開示の第一実施形態における軸シール装置の断面図である。
図2の軸シール装置の第一シール層を形成する際の溶射角度の例を示す図である。
第一シール層に対して第二シール層を形成する際の溶射角度の例を示す図である。
図2の軸シール装置の第一シール層を形成する際の溶射ガンの送り速度を示す図である。
第一シール層に対して第二シール層を形成する際の溶射ガンの送り速度を示す図である。
本開示の第二実施形態における軸シール装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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