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公開番号2025116060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025086870,2020197859
出願日2025-05-26,2020-11-30
発明の名称圧電振動片、圧電振動子及び発振器
出願人エスアイアイ・クリスタルテクノロジー株式会社
代理人個人
主分類H03H 3/02 20060101AFI20250731BHJP(基本電子回路)
要約【課題】周波数調整後の周波数の変動が抑制され、振動特性に優れた高品質な圧電振動片を提供する。
【解決手段】圧電振動片3は、一対の振動腕部31を有する圧電板30と、圧電板30の表裏面に配置された電極膜40と、振動腕部31の表面64側で電極膜40上に配置された周波数調整用の重り金属膜50と、を備える。振動腕部31の裏面63は、圧電板30が露出した裏側露出部61を有する。振動腕部31の表面64は、重り金属膜50および電極膜40が除去されて圧電板30が露出した表側露出部62を有する。表側露出部62の全体は、圧電板30の厚さ方向から見て、裏面63上の電極膜40に対して間隔をあけて裏側露出部61に重なっている。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
基部と、前記基部から長手方向に延びる一対の振動腕部を有する圧電板と、
前記圧電板の表裏面に配置された電極膜と、
を備え、
前記振動腕部は、
前記振動腕部の基端から先端に向けて延びる本体部と、
前記振動腕部の先端に位置し、前記本体部よりも幅広な錘部と、
を有し、
前記錘部の表面で前記電極膜上に配置された周波数調整用の重り金属膜と、
前記錘部の裏面は、前記圧電板が露出した裏側露出部と、
前記錘部の前記表面は、前記重り金属膜および前記電極膜が除去されて前記圧電板が露出した表側露出部と、
前記電極膜は、前記振動腕部の長手方向を向く先端面にさらに配置されており、
前記重り金属膜は、前記先端面に形成された前記電極膜上にさらに形成されており、
前記表側露出部の全体は、前記圧電板の厚さ方向から見て、前記裏面上の前記電極膜に対して間隔をあけて前記裏側露出部に重なっている、
圧電振動片
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記錘部の前記表面に配置された前記電極膜は、
前記錘部の基端から先端に向けて形成され、かつ前記裏側露出部と前記錘部の裏面に配置された前記電極膜との前記錘部の境界を跨いで形成される、
請求項1に記載の圧電振動片
【請求項3】
前記圧電板の厚さ方向から見て、前記裏側露出部は、前記表側露出部の長手方向の長さよりも大きい、
請求項2に記載の圧電振動片
【請求項4】
前記表側露出部および前記裏側露出部は、前記振動腕部の先端から基端に向けて連続して形成される、
請求項3に記載の圧電振動片
【請求項5】
前記圧電板の幅方向において、
前記表側露出部の全体は、少なくとも前記裏側露出部に重なり、
前記裏側露出部の面積は、前記表側露出部の面積よりも大きい、
請求項4に記載の圧電振動片
【請求項6】
前記重り金属膜は、前記表側露出部を挟んで前記錘部の長手方向の先端側と基端側に形成され、かつ前記電極膜上に形成される、
請求項2に記載の圧電振動片
【請求項7】
前記裏側露出部は、前記錘部の先端縁から基端側に向けて連続して形成され、
前記電極膜は、
前記錘部の表面側に形成される表部と、
前記錘部の裏面側に形成される裏部と、
を有し、
前記裏部は前記錘部の基端側から先端側に向けて連続して形成され、
前記重り金属膜および前記表部は、前記裏側露出部と前記裏部との先端側の境界を跨いで形成される、
請求項1に記載の圧電振動片。
【請求項8】
前記間隔は、前記重り金属膜の長さより短い、
請求項1に記載の圧電振動片。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の圧電振動片と、
前記圧電振動片を気密封止するパッケージと、
を備える圧電振動子。
【請求項10】
請求項9に記載の圧電振動子を備え、
前記圧電振動子は、発振子として集積回路に電気的に接続されている、
発振器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動片、圧電振動子及び発振器に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話や携帯情報端末機器等の電子機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等に用いられるデバイスとして、水晶等を利用した圧電振動子が用いられる。この種の圧電振動子として、キャビティが形成されたパッケージ内に圧電振動片を気密封止したものが知られている。
【0003】
上述した圧電振動片は、基部および基部から互いに平行に延設された一対の振動腕部を有する圧電板と、振動腕部の外表面に配置された励振電極と、を備えている。圧電振動片は、励振電極に電圧が印加されることで、各振動腕部が基端部(基部との連結部分)を起点にして互いに接近・離間する方向に所定の共振周波数で振動する。
【0004】
ここで、圧電振動片(振動腕部)の周波数の調整方法として、振動腕部の先端部に重り金属膜を予め形成し、この重り金属膜を部分的に除去(トリミング)して重り金属膜の質量を調整することで、振動腕部の周波数が目標値となるように調整する方法がある。例えば下記特許文献1には、重り金属膜に対してレーザー光を照射して重り金属膜を部分的に除去して共振周波数の粗調整を行った後、重り金属膜に対してイオンビームを照射して共振周波数の微調整を行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-118652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、振動腕部の外表面には、重り金属膜の他に、励振電極と同じ膜構造を有する電極膜が配置されている。このため、上述した特許文献1のようにレーザー光を用いて重り金属膜のトリミングを行うと、重り金属膜が除去されて圧電板に入射したレーザー光が圧電板を透過する。これにより、重り金属膜とは反対側に配置された電極膜にレーザー光が照射され、電極膜の被照射部が除去されるとともに電極膜の残存部の端縁にバリが発生するおそれがある。そして、上述したバリがパッケージに接触する等して脱落したり変形したりすると、トリミングにより調整した周波数が変動するという課題がある。
【0007】
そこで本発明は、周波数調整後の周波数の変動が抑制され、振動特性に優れた高品質な圧電振動片、圧電振動子及び発振器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の圧電振動片は、基部と、前記基部から長手方向に延びる一対の振動腕部を有する圧電板と、前記圧電板の表裏面に配置された電極膜と、を備え、前記振動腕部は、前記振動腕部の基端から先端に向けて延びる本体部と、前記振動腕部の先端に位置し、前記本体部よりも幅広な錘部と、を有し、前記錘部の表面で前記電極膜上に配置された周波数調整用の重り金属膜と、前記錘部の裏面は、前記圧電板が露出した裏側露出部と、前記錘部の前記表面は、前記重り金属膜および前記電極膜が除去されて前記圧電板が露出した表側露出部と、前記電極膜は、前記振動腕部の長手方向を向く先端面にさらに配置されており、前記重り金属膜は、前記先端面に形成された前記電極膜上にさらに形成されており、前記表側露出部の全体は、前記圧電板の厚さ方向から見て、前記裏面上の前記電極膜に対して間隔をあけて前記裏側露出部に重なっている。
【0009】
本発明によれば、周波数調整としてレーザーを用いて重り金属膜をその下層の電極膜とともに除去する過程で表側露出部が形成される際に、圧電板を透過したレーザー光は裏側露出部を通過する。このため、レーザー光は圧電板の裏面上の電極膜に照射されないので、裏面側の電極膜にバリが形成されることを抑制できる。よって、電極膜のバリの脱落や変形等に起因した周波数の変動を抑制できる。したがって、周波数調整後の周波数の変動が抑制され、振動特性に優れた高品質な圧電振動片を提供できる。さらに重り金属膜を成膜する際に、重り金属膜が振動腕部の端面側に回り込み得るが、振動腕部の端面が露出している場合と比べて、振動腕部の端面上の電極膜が重り金属膜の下地となって重り金属膜の密着性が高まる。このため、重り金属膜の脱落を抑制できる。よって、重り金属膜の脱落に起因した周波数の変動を抑制できる。したがって、周波数調整後の周波数の変動を抑制できる。
【0010】
上記の圧電振動片において、前記錘部の前記表面に配置された前記電極膜は、前記錘部の基端から先端に向けて形成され、かつ前記裏側露出部と前記錘部の裏面に配置された前記電極膜との前記錘部の境界を跨いで形成されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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