特許ウォッチ

公開番号2025116781
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024071680
出願日2024-04-25
発明の名称ハイブリッド空調システム
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類F25B 27/00 20060101AFI20250801BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】停電時に運転を開始できるハイブリッド空調システムを提供する。
【解決手段】ハイブリッド空調システムは、回転軸211にMG軸歯車232が取付けられたモータジェネレータ21と、出力軸201にEG軸歯車231が取付けられたエンジン20と、入力軸221a,221bにCP軸歯車233a,233bが設けられ入力軸221a,221bに駆動力が供給されることにより動作する圧縮機22と、系統電源およびモータジェネレータ21に電気的に接続され、系統電源から供給される電力またはモータジェネレータ21から供給される電力により充電されるバッテリーと、を備え、EG軸歯車231とMG軸歯車232とCP軸歯車233a,233bとは動力伝達可能に連係し、系統電源が停電しているときに、バッテリーに充電された電力によってエンジン20が始動されるように構成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
室内熱交換器および室外熱交換器を備える冷媒回路と、
燃料が供給されることにより駆動力を発生させるエンジンと、
前記エンジンの出力軸であるエンジン軸に同軸に取付けられるエンジン歯車と、
電力が供給されることにより駆動力を発生させることができるとともに前記エンジンの駆動力によって発電できるモータジェネレータと、
前記モータジェネレータの出力軸であるモータ軸に同軸に取付けられるモータ歯車と、
系統電源および前記モータジェネレータに電気的に接続され、前記系統電源から供給される電力または前記モータジェネレータから供給される電力により充電されるバッテリーと、
前記モータジェネレータと前記エンジンの少なくとも一方が出力する駆動力が入力軸に伝達されることにより動作して、前記冷媒回路に冷媒を流通させる圧縮機と、
を備え、
前記エンジン歯車と前記モータ歯車と前記圧縮機の前記入力軸とは動力伝達可能に連係しており、
前記系統電源が停電しているときに、前記バッテリーに充電された電力によってセルモータが駆動され、前記セルモータの駆動力によって前記エンジンが始動されるように構成される、ハイブリッド空調システム。
続きを表示（約 180 文字）【請求項２】
請求項１に記載のハイブリッド空調システムであって、
前記モータジェネレータは前記系統電源に電気的に接続されており、
前記エンジンへの燃料の供給が遮断されているときに、前記バッテリーから供給される電力によって前記モータジェネレータが動作し、前記モータジェネレータの駆動力によって前記圧縮機が駆動される、ハイブリッド空調システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ハイブリッド空調システムに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１および特許文献２には、冷媒を圧縮する圧縮機の駆動力源としてエンジンおよびモータを備えるハイブリッド空調システムが開示されている。特許文献１に記載のハイブリッド空調システム（特許文献１においてはハイブリッド方式冷媒圧縮式熱移動装置と記される）は、切換連結装置によりエンジンとモータのうちの一方から圧縮機に駆動力が伝達されるように構成される。また、特許文献２に記載のハイブリッド空調システム（特許文献２においてはヒートポンプシステムと記される）は、エンジンとモータとからプーリーベルトを介して圧縮機に駆動力が伝達されるように構成される。
【０００３】
ところで、系統電源の停電時に運転を開始できるとハイブリッド空調システムの利便性が向上する。しかしながら、特許文献１および特許文献２のいずれにも、停電時において運転を開始するための構成は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開平１１－１３２５９４号公報
特開２０１２－２２５５５６号公報
【発明の概要】
【０００５】
（発明が解決しようとする課題）
上記実情に鑑み、本発明の目的の１つは、系統電源の停電時において運転を開始することができるハイブリッド空調システムを提供することである。
【０００６】
（課題を解決するための手段）
上記目的を達成するため、本発明に係るハイブリッド空調システムは、
室内熱交換器および室外熱交換器を備える冷媒回路と、
燃料が供給されることにより駆動力を発生させるエンジンと、
前記エンジンの出力軸であるエンジン軸に同軸に取付けられるエンジン歯車と、
電力が供給されることにより駆動力を発生させることができるとともに前記エンジンの駆動力によって発電できるモータジェネレータと、
前記モータジェネレータの出力軸であるモータ軸に同軸に取付けられるモータ歯車と、
系統電源および前記モータジェネレータに電気的に接続され、前記系統電源から供給される電力または前記モータジェネレータから供給される電力により充電されるバッテリーと、
前記モータジェネレータと前記エンジンの少なくとも一方が出力する駆動力が入力軸に伝達されることにより動作して、前記冷媒回路に冷媒を流通させる圧縮機と、
を備え、
前記エンジン歯車と前記モータ歯車と前記圧縮機の前記入力軸とは動力伝達可能に連係しており、
前記系統電源が停電しているときに、前記バッテリーに充電された電力によってセルモータが駆動され、前記セルモータの駆動力によって前記エンジンが始動されるように構成される。
【０００７】
本発明によれば、系統電源の停電時にバッテリーの電力を用いてエンジンを始動することができる。このため、これにより、空調システムの運転を停電時においても開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、ハイブリッド空調システムの構成を示す模式図である。
図２は、動力伝達機構を含むパワーユニットの構成を示す図である。
図３は、動力伝達機構を含むパワーユニットの構成を示す図である。
図４は、第一の変形例に係るパワーユニットの構成を示す図である。
図５は、第二の変形例に係るパワーユニットの構成を示す図である。
図６は、第三の変形例に係るパワーユニットの構成を示す図である。
図７は、第四の変形例に係るパワーユニットの構成を示す図である。
図８は、第五の変形例に係るパワーユニットの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下に、本発明の実施形態に係るハイブリッド空調システムについて説明する。なお、以下の説明では、「ハイブリッド空調システム」を「空調システム」と略して記すことがある。
【００１０】
＜空調システムの構成＞
図１は、空調システム１０の構成を示す図である。図１に示すように、空調システム１０は、室外に設置される室外機１１と、室内に設置される複数の室内機１２と、室外機１１と室内機１２に跨って設けられる冷媒回路１３とを備える。空調システム１０の室外機１１は、パワーユニット１４Ａと、冷却水回路１５と、制御装置１６と、バッテリー１７とを備える。パワーユニット１４Ａは、１基のエンジン２０と、１基のモータジェネレータ２１と、２基の圧縮機（第一圧縮機２２ａおよび第二圧縮機２２ｂ）と、動力伝達機構２３Ａとを備える。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許