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公開番号
2025116888
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024011388
出願日
2024-01-30
発明の名称
反射型マスクブランク、反射型マスク、反射型マスクブランクの製造方法、及び反射型マスクの製造方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
G03F
1/24 20120101AFI20250804BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】位相シフト膜又は導電膜のSPMに対する耐性を維持しつつ、位相シフト膜又は導電膜の表面粗さを低減する、技術を提供すること。
【解決手段】反射型マスクブランクは、基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、EUV光の位相をシフトする位相シフト膜と、をこの順番で有する。前記位相シフト膜は、クロム(Cr)と窒素(N)を含むCr化合物を含む。前記Cr化合物は、XPSで測定した、Cr2p
3/2
の結合エネルギー(BE1)とN1sの結合エネルギー(BE2)との差(ΔBE:ΔBE=BE1-BE2)が177.3eV以下である。前記Cr化合物は、CuKα線を使用したIn-Plane XRDで測定した、回折角度2θが35°~52°の範囲で検出される回折強度のピークの半値全幅が2.1°以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、EUV光の位相をシフトする位相シフト膜と、をこの順番で有する、反射型マスクブランクであって、
前記位相シフト膜は、クロム(Cr)と窒素(N)を含むCr化合物を含み、
前記Cr化合物は、XPSで測定した、Cr2p
3/2
の結合エネルギー(BE1)とN1sの結合エネルギー(BE2)との差(ΔBE:ΔBE=BE1-BE2)が177.3eV以下であり、
前記Cr化合物は、CuKα線を使用したIn-Plane XRDで測定した、回折角度2θが35°~52°の範囲で検出される回折強度のピークの半値全幅が2.1°以上である、反射型マスクブランク。
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
前記Cr化合物は、Cr含有量(at%)に対するN含有量(at%)の比(N/Cr)が0.08~0.40である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項3】
前記位相シフト膜の表面の二乗平均平方根高さ(Rq)が0.400nm以下である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項4】
前記Cr化合物は、Ru、Re、W、Ir、Ta、Nb、Co、Ni、Pt、Pd、Ti及びZrから選択される少なくとも1つの元素をさらに含む、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項5】
前記Cr化合物は、B、C、O及びSiから選択される少なくとも1つの元素をさらに含む、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項6】
前記Cr化合物は、屈折率が0.900~0.960である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項7】
前記Cr化合物は、消衰係数が0.020~0.060である、請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項8】
導電膜と、基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、EUV光の位相をシフトする位相シフト膜と、をこの順番で有する、反射型マスクブランクであって、
前記導電膜は、クロム(Cr)と窒素(N)を含むCr化合物を含み、
前記Cr化合物は、XPSで測定した、Cr2p
3/2
の結合エネルギー(BE1)とN1sの結合エネルギー(BE2)との差(ΔBE:ΔBE=BE1-BE2)が177.3eV以下であり、
前記Cr化合物は、CuKα線を使用したIn-Plane XRDで測定した、回折角度2θが35°~52°の範囲で検出される回折強度のピークの半値全幅が1.5°以上である、反射型マスクブランク。
【請求項9】
前記Cr化合物は、Cr含有量(at%)に対するN含有量(at%)の比(N/Cr)が0.08~0.40である、請求項8に記載の反射型マスクブランク。
【請求項10】
前記導電膜の表面の二乗平均平方根高さ(Rq)が0.400nm以下である、請求項8に記載の反射型マスクブランク。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、極端紫外線(EUV:Extreme Ultra-Violet)を用いた露光技術であるEUVリソグラフィー(EUVL)が開発されている。EUVは、13.5nm程度の波長を有する。EUVLでは、反射型マスクが用いられる。反射型マスクは、ガラス基板などの基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、EUV光を吸収する吸収膜と、をこの順で有する。吸収膜は、EUV光を吸収するだけではなく、EUV光の位相をシフトしてもよい。つまり、吸収膜は、位相シフト膜であってもよい。吸収膜には、開口パターンが形成される。EUVLでは、吸収膜の開口パターンを半導体基板などの対象基板に転写する。転写することは、縮小して転写することを含む。
続きを表示(約 1,700 文字)
【0002】
反射型マスクブランクは、反射型マスクと同様に、ガラス基板などの基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、EUV光を吸収する吸収膜と、をこの順で有する。吸収膜に開口パターンを形成することで、反射型マスクが得られる。反射型マスクブランクの製造工程、及び反射型マスクの製造工程は、洗浄工程を有する。その洗浄工程において、SPM(Sulfuric acid-hydrogen Peroxide Mixture)と呼ばれる薬液を使用することがある。SPMは、硫酸と過酸化水素を含む水溶液である。SPMを用いた洗浄は、反射型マスクの製造後に行われることもある。
【0003】
特許文献1に記載の薄膜付き基板は、薄膜がクロムと窒素を含む。特許文献1には、薄膜が所定の結晶性を有することで、SPMに対する耐性を向上できる旨記載されている。所定の結晶性とは、CuKα線を使用したXRD測定で測定した場合に、回折角度2θが56°~60°の範囲で回折強度のピークが検出されるような結晶構造を有することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/261986号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の薄膜は、SPMに対する耐性を向上すべく、高い結晶性を有する。結晶化が進み、結晶粒の粗大化が進むと、薄膜の表面粗さが大きくなってしまう。
【0006】
本開示の一態様は、位相シフト膜又は導電膜のSPMに対する耐性を維持しつつ、位相シフト膜又は導電膜の表面粗さを低減する、技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る反射型マスクブランクは、基板と、EUV光を反射する多層反射膜と、前記多層反射膜を保護する保護膜と、EUV光の位相をシフトする位相シフト膜と、をこの順番で有する。前記位相シフト膜は、クロム(Cr)と窒素(N)を含むCr化合物を含む。前記Cr化合物は、XPSで測定した、Cr2p
3/2
の結合エネルギー(BE1)とN1sの結合エネルギー(BE2)との差(ΔBE:ΔBE=BE1-BE2)が177.3eV以下である。前記Cr化合物は、CuKα線を使用したIn-Plane XRDで測定した、回折角度2θが35°~52°の範囲で検出される回折強度のピークの半値全幅が2.1°以上である。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、位相シフト膜又は導電膜のSPMに対する耐性を維持しつつ、位相シフト膜又は導電膜の表面粗さを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、一実施形態に係る反射型マスクブランクを示す断面図である。
図2は、一実施形態に係る反射型マスクブランクの製造方法を示すフローチャートである。
図3は、一実施形態に係る反射型マスクを示す断面図である。
図4は、一実施形態に係る反射型マスクの製造方法を示すフローチャートである。
図5(A)はS201の一例を示す断面図であり、図5(B)はS202の一例を示す断面図であり、図5(C)はS203の一例を示す断面図である。
図6は、図3の反射型マスクで反射されるEUV光の一例を示す断面図である。
図7は、表2に示す比(N/Cr)と膜減り量の関係の一例を示す図である。
図8は、表3に示す例1及び例3~例6のX線回折パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。明細書中、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。数値範囲は、四捨五入した範囲を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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