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公開番号2025136469
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035071
出願日2024-03-07
発明の名称強化ガラスの応力測定装置、強化ガラスの応力測定方法
出願人AGC株式会社,有限会社折原製作所
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G01L 1/00 20060101AFI20250911BHJP(測定;試験)
要約【課題】強化ガラスの応力測定装置における、強化ガラスの表面の位置の検出精度の向上。
【解決手段】強化ガラスの応力測定装置は、偏光位相差可変部材により偏光位相差が可変されたレーザ光を、被測定体である強化ガラス内に入射させる光供給部材と、光供給部材と強化ガラスとの間に配置された液体と、強化ガラスに入射するレーザ光の散乱光を結像する光変換部材と、光変換部材に結像された散乱光を所定の時間間隔で複数回撮像し、複数の画像を取得する撮像素子と、複数の画像を用いて散乱光の周期的な輝度変化を測定し、輝度変化の位相変化を算出し、位相変化に基づき強化ガラスの表面からの深さ方向の応力分布を算出する演算部と、を有し、複数の画像は、液体中で生じた散乱光及び強化ガラス中で生じた散乱光を同画面かつ同時に撮像した複数の位置検出用画像を含み、演算部は、複数の位置検出用画像に基づいて、強化ガラスの表面の位置を検出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
レーザ光の偏光位相差を可変する偏光位相差可変部材と、
前記偏光位相差が可変された前記レーザ光を、被測定体である強化ガラス内に入射させる光供給部材と、
前記光供給部材と前記強化ガラスとの間に配置された液体と、
前記光供給部材及び前記液体を経由して前記強化ガラスに入射する前記レーザ光の散乱光を結像する光変換部材と、
前記光変換部材に結像された前記散乱光を所定の時間間隔で複数回撮像し、複数の画像を取得する撮像素子と、
前記複数の画像を用いて前記散乱光の周期的な輝度変化を測定し、前記輝度変化の位相変化を算出し、前記位相変化に基づき前記強化ガラスの表面からの深さ方向の応力分布を算出する演算部と、を有し、
前記複数の画像は、前記液体中で生じた前記散乱光及び前記強化ガラス中で生じた前記散乱光を同画面かつ同時に撮像した複数の位置検出用画像を含み、
前記演算部は、複数の前記位置検出用画像に基づいて、前記強化ガラスの表面の位置を検出する、強化ガラスの応力測定装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
各々の前記位置検出用画像は、前記強化ガラスに入射する際に前記強化ガラスの表面で反射した前記レーザ光の反射光により前記液体中で生じた第1散乱光像と、前記レーザ光により前記強化ガラス中で生じた第2散乱光像と、を含む、請求項1に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項3】
前記演算部は、前記位置検出用画像における前記第1散乱光像の延長線と前記第2散乱光像との交点を前記強化ガラスの表面の位置として検出する、請求項2に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項4】
前記位置検出用画像における前記第1散乱光像は、前記液体と前記強化ガラスとの界面と平行な方向に延伸しており、
前記演算部は、前記位置検出用画像における前記第1散乱光像の位置を前記強化ガラスの表面の位置として検出する、請求項2に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項5】
前記演算部は、複数の前記位置検出用画像から前記液体中で生じた前記散乱光の第1位相、及び前記強化ガラス中で生じた前記散乱光の第2位相を算出し、前記第1位相と前記第2位相との差に基づいて、前記強化ガラスの表面の位置を検出する、請求項1に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項6】
前記演算部は、前記第1位相と前記第2位相との変曲点を前記強化ガラスの表面の位置として検出する、請求項5に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項7】
前記演算部は、複数の前記位置検出用画像から前記液体中で生じた前記散乱光の第1輝度、及び前記強化ガラス中で生じた前記散乱光の第2輝度を算出し、前記第1輝度と前記第2輝度との差に基づいて、前記強化ガラスの表面の位置を検出する、請求項1に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項8】
前記演算部は、複数の前記位置検出用画像から前記液体中で生じた前記散乱光の輝度の第1平均値、及び前記強化ガラス中で生じた前記散乱光の輝度の第2平均値を算出し、前記第1平均値と前記第2平均値との差に基づいて、前記強化ガラスの表面の位置を検出する、請求項7に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項9】
前記演算部は、前記レーザ光により前記液体中に生じた散乱光像の軌跡と前記レーザ光により前記強化ガラス中で生じた散乱光像の軌跡との交点を前記強化ガラスの表面の位置として検出する、請求項1に記載の強化ガラスの応力測定装置。
【請求項10】
前記強化ガラスと前記液体との屈折率差は±0.02以下である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の強化ガラスの応力測定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、強化ガラスの応力測定装置、強化ガラスの応力測定方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
測定対象物の応力を非破壊で測定する様々な応力測定装置が知られている。一例として、レーザ光の偏光位相差を、前記レーザ光の波長に対して可変する偏光位相差可変部材と、前記偏光位相差を可変されたレーザ光が強化ガラスに入射されたことにより発する散乱光を、所定の時間間隔で複数回撮像し、複数の画像を取得する撮像素子と、前記複数の画像を用いて前記散乱光の周期的な輝度変化を測定し、前記輝度変化の位相変化を算出し、前記位相変化に基づき前記強化ガラスの表面からの深さ方向の応力分布を算出する演算部と、を有する応力測定装置が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2018/056121号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
化学強化ガラスの応力は、表面から深さ10~数100μm程度の層に分布しており、特に表面近傍の数10μmは深さに対して応力変化が大きい。そのため、応力分布の測定には、深さ方向の高い空間分解能が必要であり、±1μm程度の深さ精度が要求される。そして、±1μm程度の深さ精度を得るためには、強化ガラスの表面の位置の検出にも深さ精度と同等かそれ以上の精度が必要である。
【0005】
しかし、従来の応力測定装置では、機械的な位置関係に基づいて強化ガラスの表面の位置を検出していた。そのため、応力測定装置を使用する環境の温度変化や、応力測定装置のキシミ等の原因により、強化ガラスの表面の位置は、正しい位置から数μm~数10μm程度ずれてしまう場合があった。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、強化ガラスの応力測定装置における、強化ガラスの表面の位置の検出精度の向上を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本強化ガラスの応力測定装置は、レーザ光の偏光位相差を可変する偏光位相差可変部材と、前記偏光位相差が可変された前記レーザ光を、被測定体である強化ガラス内に入射させる光供給部材と、前記光供給部材と前記強化ガラスとの間に配置された液体と、前記光供給部材及び前記液体を経由して前記強化ガラスに入射する前記レーザ光の散乱光を結像する光変換部材と、前記光変換部材に結像された前記散乱光を所定の時間間隔で複数回撮像し、複数の画像を取得する撮像素子と、前記複数の画像を用いて前記散乱光の周期的な輝度変化を測定し、前記輝度変化の位相変化を算出し、前記位相変化に基づき前記強化ガラスの表面からの深さ方向の応力分布を算出する演算部と、を有し、前記複数の画像は、前記液体中で生じた前記散乱光及び前記強化ガラス中で生じた前記散乱光を同画面かつ同時に撮像した複数の位置検出用画像を含み、前記演算部は、複数の前記位置検出用画像に基づいて、前記強化ガラスの表面の位置を検出する。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、強化ガラスの応力測定装置において、強化ガラスの表面の位置の検出精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態にかかる応力測定装置を例示する図である。
第1実施形態にかかる応力測定装置を図1のH方向から見た図である。
液晶素子の印加電圧と偏光位相差との関係を例示する図である。
液晶素子に偏光位相差が時間的に直線的に変化するような駆動電圧を発生させる回路を例示する図である。
撮像素子に結像されたレーザ光Lのある瞬間の散乱光像を例示する図である。
図5の点Bと点Cでの散乱光輝度の時間的な変化を例示する図である。
ガラス深さに応じた散乱光変化の位相を例示する図である。
図7の散乱光変化の位相データを基に、式1より求めた応力分布を例示する図である。
異なる時刻t1、t2の実際の散乱光像を例示する図である。
強化ガラス中のレーザ光Lの進む面250の好ましくない設計例を示す図である。
強化ガラス中のレーザ光Lの進む面250の好ましい設計例を示す図である。
強化ガラスの表面で反射するレーザ光について説明する図である。
位置検出用画像の模式図である。
応力測定装置1の演算部70の機能ブロックを例示する図である。
応力測定装置1を用いた評価方法を例示するフローチャートである。
位置検出用画像の一例である。
レーザ光の位相差の変化を示す図(その1)である。
レーザ光の位相差の変化を示す図(その2)である。
レーザ光の輝度の変化を示す図である。
レーザ光の軌跡の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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