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公開番号
2025127920
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024925
出願日
2024-02-21
発明の名称
硬化性組成物の品質評価方法、及び硬化性組成物の出荷管理方法
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
G01N
21/65 20060101AFI20250826BHJP(測定;試験)
要約
【課題】硬化性組成物の品質を簡便に、かつ、安定的に評価する硬化性組成物の品質評価方法等を提供する。
【解決手段】容器に収容されている、反応性シリル基を有する化合物を含む硬化性組成物において、ラマン分光法によって、反応性シリル基に由来するSi原子と反応性基との結合に帰属するピークを検出し、硬化性組成物を容器に収容した際のピークの強度をピーク強度Aとし、硬化性組成物を容器に収容してから、25℃で60日間経過後のピークの強度をピーク強度Bとしたとき、下記式(1)で表されるピーク強度の減少度が0~0.2であるか否かを判断する工程を含む、硬化性組成物の品質評価方法及びその応用。ピーク強度の減少度=(ピーク強度A-ピーク強度B)/(ピーク強度A) …(1)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
容器に収容されている、反応性シリル基を有する化合物を含む硬化性組成物において、ラマン分光法によって、前記反応性シリル基に由来するSi原子と反応性基との結合に帰属するピークを検出し、
前記硬化性組成物を容器に収容した際の前記ピークの強度をピーク強度Aとし、
前記硬化性組成物を容器に収容してから、25℃で60日間経過後の前記ピークの強度をピーク強度Bとしたとき、
下記式(1)で表されるピーク強度の減少度が0~0.2であるか否かを判断する工程を含む、硬化性組成物の品質評価方法。
ピーク強度の減少度=(ピーク強度A-ピーク強度B)/(ピーク強度A) …(1)
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記反応性シリル基を有する化合物は、下記化合物(1)~(3)からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
化合物(1):フルオロポリエーテル鎖及びポリエーテル鎖からなる群より選択される少なくとも1種と、反応性シリル基と、を含む化合物。
化合物(2):反応性シリル基を含むアクリル重合体。
化合物(3):鎖状オルガノ(ポリ)シロキサン残基と、反応性シリル基と、を含む化合物。
【請求項3】
前記反応性シリル基を有する化合物は、下記式(2A)~(2C)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
R
1
[-Si(R
2
)
n
L
3-n
] …(2A)
[L
3-n
(R
2
)
n
Si-]Y
2
[-Si(R
2
)
n
L
3-n
] …(2B)
[R
1
-]
p1
Y
3
[-Si(R
2
)
n
L
3-n
]
q1
…(2C)
式(2A)~式(2C)中、
R
1
はそれぞれ独立に、1価の基であり、
Y
2
は、2価の連結基であり、
Y
3
は、(p1+q1)価の連結基であり、
p1は、0以上の整数であり、
q1は、1以上の整数であり、
p1+q1は3以上の整数であり、
R
2
は、それぞれ独立に、1価の炭化水素基であり、
Lは、それぞれ独立に、加水分解性基、加水分解性基を有する基、又は水酸基であり、
nは、それぞれ独立に、0~2の整数である。
【請求項4】
前記硬化性組成物は、溶媒をさらに含む、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
【請求項5】
前記容器は、ガラス又は樹脂である、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
【請求項6】
前記硬化性組成物は、表面処理剤である、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
【請求項7】
表面処理剤は、光学物品の表面処理に用いられる、請求項6に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
【請求項8】
前記光学物品は、タッチパネル又はディスプレイである、請求項7に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
【請求項9】
前記硬化性組成物は、シーリング材又は接着剤である、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
【請求項10】
前記ピークは、持ち運びされるラマン分光計を用いて検出される、請求項1に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、硬化性組成物の品質評価方法、及び硬化性組成物の出荷管理方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、外観、視認性等の性能を向上させるために、物品の表面に指紋を付きにくくする技術や、汚れを落としやすくする技術が求められている。具体的な方法として、物品の表面に、表面処理剤として硬化性組成物を用いて表面処理を行う方法が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、初期の撥水撥油性が高く、耐摩擦性、指紋汚れ除去性に優れる表面処理層を形成できる、加水分解性シリル基を有する化合物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2013/121984号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通常、上記加水分解性シリル基を有する化合物は、溶媒で希釈して、組成物として用いられる。溶媒には、少量の水が含まれる場合がある。この溶媒によって、組成物に水が混入することがある。また、容器に組成物を入れる際に水が混入することもある。そのため、組成物が貯蔵された容器内において、加水分解性シリル基が水と反応して、加水分解が進行し、品質の低下が生じる場合があった。そこで、加水分解性シリル基等の反応性シリル基を有する化合物を含む組成物の品質を簡便に、かつ、安定的に評価する方法が求められている。
【0006】
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、硬化性組成物の品質を簡便に、かつ、安定的に評価する硬化性組成物の品質評価方法を提供することにある。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、上記硬化性組成物の品質評価方法を用いた、硬化性組成物の出荷管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は以下の態様を含む。
<1>
容器に収容されている、反応性シリル基を有する化合物を含む硬化性組成物において、ラマン分光法によって、反応性シリル基に由来するSi原子と反応性基との結合に帰属するピークを検出し、
硬化性組成物を容器に収容した際のピークの強度をピーク強度Aとし、
硬化性組成物を容器に収容してから、25℃で60日間経過後のピークの強度をピーク強度Bとしたとき、
下記式(1)で表されるピーク強度の減少度が0~0.2であるか否かを判断する工程を含む、硬化性組成物の品質評価方法。
ピーク強度の減少度=(ピーク強度A-ピーク強度B)/(ピーク強度A) …(1)
<2>
反応性シリル基を有する化合物は、下記化合物(1)~(3)からなる群より選択される少なくとも1種である、<1>に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
化合物(1):フルオロポリエーテル鎖及びポリエーテル鎖からなる群より選択される少なくとも1種と、反応性シリル基と、を含む化合物。
化合物(2):反応性シリル基を含むアクリル重合体。
化合物(3):鎖状オルガノ(ポリ)シロキサン残基と、反応性シリル基と、を含む化合物。
<3>
反応性シリル基を有する化合物は、下記式(2A)~(2C)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種である、<1>に記載の硬化性組成物の品質評価方法。
R
1
[-Si(R
2
)
n
L
3-n
] …(2A)
[L
3-n
(R
2
)
n
Si-]Y
2
[-Si(R
2
)
n
L
3-n
] …(2B)
[R
1
-]
p1
Y
3
[-Si(R
2
)
n
L
3-n
]
q1
…(2C)
式(2A)~式(2C)中、
R
1
はそれぞれ独立に、1価の基であり、
Y
2
は、2価の連結基であり、
Y
3
は、(p1+q1)価の連結基であり、
p1は、0以上の整数であり、
q1は、1以上の整数であり、
p1+q1は3以上の整数であり、
R
2
は、それぞれ独立に、1価の炭化水素基であり、
Lは、それぞれ独立に、加水分解性基、加水分解性基を有する基、又は水酸基であり、
nは、それぞれ独立に、0~2の整数である。
<4>
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、硬化性組成物の品質を簡便に、かつ、安定的に評価する硬化性組成物の品質評価方法が提供される。
本発明の一実施形態によれば、上記硬化性組成物の品質評価方法を用いた、硬化性組成物の出荷管理方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下
限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、化合物又は基が特定の式(X)で表される場合、当該式(X)で表される化合物又は基をそれぞれ化合物(X)若しくは化合物X、及び基(X)若しくは基Xと記すことがある。
本開示において、「表面処理層」とは、基材の表面に、表面処理剤による表面処理によって形成される層を意味する。
本開示において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルとメタクリルの総称である。
本開示において、「(ポリ)シロキサン」とは、シロキサンとポリシロキサンの総称である。
【0010】
[硬化性組成物の品質評価方法]
本開示の品質評価方法は、容器に収容されている、反応性シリル基を有する化合物(以下、「特定シラン化合物」ともいう)を含む硬化性組成物において、ラマン分光法によって、反応性シリル基に由来するSi原子と反応性基との結合に帰属するピークを検出し、硬化性組成物を容器に収容した際のピークの強度をピーク強度Aとし、硬化性組成物を容器に収容してから、25℃で60日間経過後のピークの強度をピーク強度Bとしたとき、下記式(1)で表されるピーク強度の減少度が0~0.2であるか否かを判断する工程を含む。
ピーク強度の減少度=(ピーク強度A-ピーク強度B)/(ピーク強度A) …(1)
(【0011】以降は省略されています)
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