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公開番号
2025137782
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2025124831,2022543330
出願日
2025-07-25,2021-07-19
発明の名称
結晶化ガラス
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
C03C
10/12 20060101AFI20250911BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【課題】本発明は、再溶融時にガラス中の結晶が消失しやすく、失透が発生しにくいガラスの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、リチウムアルミノシリケート組成を有し、結晶と残留ガラスとを含む結晶化ガラスであって残留ガラスの組成が特定範囲であり、且つ前記残留ガラスにおける酸化物基準のモル%表示による、SiO
2
、Al
2
O
3
、P
2
O
5
、MgO、CaO、SrO、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、TiO
2
及びZrO
2
の各成分の含有量を用いて下記式に基づき算出されるパラメータVが-600以上720以下である結晶化ガラスである。V=49.589×[SiO
2
]+61.806×[Al
2
O
3
]+45.456×[P
2
O
5
]+41.151×[MgO]+110.26×[CaO]+50.263×[SrO]+55.693×[Li
2
O]+3.598×[Na
2
O]+9.503×[K
2
O]+6.83×[TiO
2
]-2.885×[ZrO
2
]-3746.99
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
リチウムアルミノシリケート組成を有し、結晶と残留ガラスとを含む結晶化ガラスであって、前記結晶化ガラスの組成が酸化物基準のモル%表示で、
SiO
2
60~75%、
Al
2
O
3
17%以下、
Li
2
O 14.4~25%、
Na
2
O 0.5~10%、
K
2
O 3%以下、
ZrO
2
1~5%、
TiO
2
1%以下であり、着色成分を実質的に含有せず、
βスポジュメン結晶、ペタライト結晶及びユークリプタイト結晶から選ばれる少なくとも1つのLAS系結晶を含有し、
前記結晶化ガラスに含まれる前記結晶のうちLAS系結晶の割合が30~70質量%であり、
前記残留ガラスの組成が酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
25~70%
Al
2
O
3
3~35%
Li
2
O 0.1~20%
Na
2
O 0.1~20%
K
2
O 0~10%
ZrO
2
1~15%であり、
且つ前記残留ガラスにおける酸化物基準のモル%表示による、SiO
2
、Al
2
O
3
、P
2
O
5
、MgO、CaO、SrO、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、TiO
2
及びZrO
2
の各成分の含有量[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]、[P
2
O
5
]、[MgO]、[CaO]、[SrO]、[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
続きを表示(約 230 文字)
【請求項2】
結晶化率が50~90%である、請求項1に記載の結晶化ガラス。
【請求項3】
リチウムメタシリケート、リチウムジシリケート及びリチウムフォスフェートから選ばれる少なくとも1つの結晶を含有する、請求項1または2に記載の結晶化ガラス。
【請求項4】
化学強化ガラスである、請求項1~3のいずれか1項に記載の結晶化ガラス。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の結晶化ガラスを含む電子機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、再溶融時の結晶の消失性及び再析出性に優れる結晶化ガラスに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯電話、スマートフォン等のカバーガラスには、薄くて強度の高い化学強化ガラスが用いられており、化学強化するためのガラスとして、透明で傷つきにくいことから、結晶化ガラスが用いられることもある。
【0003】
結晶化ガラスは、非晶質のガラス(母ガラス)を加熱処理して、内部に結晶を析出させたものであり、析出結晶と残留ガラスを含んでいる。結晶化ガラスとしては種々の組成が知られている。このうちリチウムアルミノシリケート(LAS)結晶が析出する結晶化ガラスは、化学強化処理によって非常に高い強度が得られる(例えば特許文献1)。
【0004】
結晶化ガラスの一般的な製造工程は、材料を調合する工程、溶解工程、成形工程、徐冷後に切断する工程、熱処理によりガラスを結晶化する結晶化工程及び研磨工程の後、曲げ加工及び化学強化等の加工工程を順次含む。結晶化工程において、熱処理によるカケ、光学的不均質などの欠点が生じると、次の工程へと流動しにくくなるため、材料のロス及び歩留まり率の低下につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2019/022035号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
欠点を含む結晶化ガラスを再溶融する溶解工程後に、成形工程、切断工程、結晶化工程を再び経ることにより、結晶化工程においてガラスに欠点が生じることによる歩留まり低下を抑制できる。しかし、欠点を含む結晶化ガラスを再溶融する際に、結晶が残存すると、残存結晶が核となり失透を生じる原因となるため、歩留まり率がさらに低下する。また、ガラスの組成によっては、再溶融の際に別の結晶が失透としてガラス中に生じるという問題もある。
【0007】
したがって、本発明は、再溶融時にガラス中の結晶が消失しやすく、失透が発生しにくいガラスの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、結晶化ガラスの残留ガラス組成に着目して研究した結果、残留ガラス組成を特定範囲とすることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明をなした。
【0009】
本発明は、リチウムアルミノシリケート組成を有し、結晶と残留ガラスとを含む結晶化ガラスであって前記残留ガラスの組成が酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
25~70%
Al
2
O
3
3~35%
Li
2
O 0.1~20%
Na
2
O 0.1~20%
K
2
O 0~10%
ZrO
2
1~15%であり、且つ前記残留ガラスにおける酸化物基準のモル%表示による、SiO
2
、Al
2
O
3
、P
2
O
5
、MgO、CaO、SrO、Li
2
O、Na
2
O、K
2
O、TiO
2
及びZrO
2
の各成分の含有量[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]、[P
2
O
5
]、[MgO]、[CaO]、[SrO]、[Li
2
O]、[Na
2
O]、[K
2
O]、[TiO
2
]及び[ZrO
2
]を用いて下記式に基づき算出されるパラメータVが-600以上720以下である結晶化ガラスに関する。
V=49.589×[SiO
2
]+61.806×[Al
2
O
3
]+45.456×[P
2
O
5
]+41.151×[MgO]+110.26×[CaO]+50.263×[SrO]+55.693×[Li
2
O]+3.598×[Na
2
O]+9.503×[K
2
O]+6.83×[TiO
2
]-2.885×[ZrO
2
]-3746.99
【0010】
本発明は、リチウムアルミノシリケート組成を有し、結晶と残留ガラスとを含む結晶化ガラスであって前記残留ガラスの組成が酸化物基準のモル%表示で
SiO
2
25~70%
Al
2
O
3
3~35%
Li
2
O 0.1~20%
Na
2
O 0.1~20%
K
2
O 0~10%
ZrO
2
1~15%であり、且つ前記残留ガラスにおける酸化物基準のモル%表示による、SiO
2
及びAl
2
O
3
の各成分含有量[SiO
2
]、[Al
2
O
3
]を用いて、式[Al
2
O
3
]/([SiO
2
]+[Al
2
O
3
])に基づき算出される値が0.07以上0.5以下である結晶化ガラスに関する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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