TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025117582
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024012114
出願日
2024-01-30
発明の名称
酸性脂質の回収方法
出願人
株式会社島津製作所
,
株式会社ファイトリピッド・テクノロジーズ
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
C11B
11/00 20060101AFI20250804BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】簡便で且つ確実な、酸性脂質の回収方法を提供すること。
【解決手段】酸性脂質の回収方法であって、上記酸性脂質を含む試料を準備する、準備工程と、準備した上記試料を強陰イオン交換カラムに適用する、適用工程と、洗浄溶液を上記強陰イオン交換カラムに適用する、洗浄工程と、溶出溶液を上記強陰イオン交換カラムに適用して、上記酸性脂質を回収する、回収工程と、を含む、酸性脂質の回収方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸性脂質の回収方法であって、
前記酸性脂質を含む試料を準備する、準備工程と、
準備した前記試料を強陰イオン交換カラムに適用する、適用工程と、
洗浄溶液を前記強陰イオン交換カラムに適用する、洗浄工程と、
溶出溶液を前記強陰イオン交換カラムに適用して、前記酸性脂質を回収する、回収工程と、
を含む、酸性脂質の回収方法。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記強陰イオン交換カラムの固定相は、第四級アンモニウム基を有する、請求項1に記載の酸性脂質の回収方法。
【請求項3】
前記酸性脂質は、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スルホキノボシルジアシルグリセロール及びホスファチジン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載の酸性脂質の回収方法。
【請求項4】
前記洗浄溶液は、2-プロパノールと、揮発性塩の緩衝液とを含む、請求項1又は請求項2に記載の酸性脂質の回収方法。
【請求項5】
前記溶出溶液は、2-プロパノールと、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム又は硝酸アンモニウムとを含む、請求項1又は請求項2に記載の酸性脂質の回収方法。
【請求項6】
前記試料は、植物由来である、請求項1又は請求項2に記載の酸性脂質の回収方法。
【請求項7】
前記洗浄工程において、前記強陰イオン交換カラムを通過した前記洗浄溶液を採取することを更に含む、請求項1又は請求項2に記載の酸性脂質の回収方法。
【請求項8】
試料中の酸性脂質を分析する方法であって、
請求項1又は請求項2に記載の酸性脂質の回収方法によって、前記試料から回収した前記酸性脂質を含む分析用試料を得る、試料取得工程と、
前記分析用試料を液体クロマトグラフで成分ごとに分離する、分離工程と、
分離された前記成分を質量分析装置で分析する、分析工程と、
を含む、試料中の酸性脂質を分析する方法。
【請求項9】
酸性脂質を回収するためのキットであって、
強陰イオン交換カラムと、
洗浄溶液と、
溶出溶液と、
を含む、キット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸性脂質の回収方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
生体膜を構成する脂質は、単純脂質、複合脂質から成り、後者にはリン脂質、糖脂質が含まれる。リン脂質、糖脂質には、グリセロール骨格を持つグリセロ脂質と、スフィンゴイド塩基を持つスフィンゴ脂質から成り、グリセロ脂質には、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン等の主要なリン脂質(グリセロリン脂質)が含まれる。これらの脂質は、生体を維持する構造体としてだけでなく、生理活性に関わる機能成分としても重要な役割を担っている。それ故、微量で且つ簡便に測定でき、ハイスループット対応可能な分析方法の開発が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-156571号公報
【非特許文献】
【0004】
Trinidad Perez-Palacios, Jorge Ruiz, Teresa Antequera. Improvement of a solid phase extraction method for separation of animal muscle phospholipid classes. Food Chem. 2007, 102, 875-879.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来法では、原則として、植物の葉などの生体試料から溶媒抽出法(例えば、Bligh & Dyer法、MTBE法、BUME法など)によって脂質を含む抽出液を得て、得られた抽出液をそのまま質量分析計等で測定している(図1)。しかしながら、生体試料に含まれている脂質は、その種類によって濃度に大きな違いがある。そのため、低濃度の脂質が検出困難になる傾向がある。例えば、シロイヌナズナには、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルグリセロール(PG)、ホスファチジルイノシトール(PI)等が含まれるが、PC、PEの濃度と比較して、PG及びPI等の酸性脂質の濃度が低く、これら4種類の脂質を同時に定量すると、定量精度に限界がある(図2)。このような事情により、質量分析装置による測定では、脂質の種類間の感度差、生体内での各脂質の種類毎の濃度差が大きく、質量分析を適用するにしても大きく制限がかかる。また、脂質の定量にはガスクロマトグラフィーも用いられるが、ガスクロマトグラフィーでは脂質から切り出された脂肪酸メチルエステルを検出するため、脂肪酸がどの種類の脂質に由来するかが分からず、脂質の分画が必須となる。そのため、脂質成分を種類毎に分画して、分画した種類毎に定量、分析することが試みられている。
【0006】
従来法として、脂質の分画には固相抽出によりリン脂質を分画する方法や、クロロホルム、メタノールを主とする混合溶媒などを用いて薄層クロマトグラフィー(TLC)で二次元展開し、脂質を種類毎に完全に分画する方法などが知られている。
【0007】
固相抽出を用いた方法は、非特許文献1のようにアミノプロピル基を有する固相が充填されたカラム(「陰イオン交換カラム」、「アミノプロピルカラム」と記載する場合がある。)を用いる方法が知られている。この方法ではコンディショニングされたアミノプロピルカラムに脂質を含む試料を添加したのち、(1)アセトニトリル:1-プロパノール(体積比2:1)、(2)メタノール、(3)2-プロパノール:3N塩酸メタノール(体積比4:1)、(4)クロロホルム:メタノール:3N塩酸(体積比200:100:1)で順番に溶出することによって、リン脂質であるホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトールをそれぞれ分画している(例えば、図3)。しかしながら、アミノプロピルカラムを用いた固相抽出では親水性相互作用、疎水性相互作用、静電相互作用の複合的な作用を用いて分画を行うため、固相の量、並びに、用いる溶媒の組成及び量を厳密に制御する必要がある(例えば、図3)。そのため作業上の僅かな違いが分画の成否に影響を与える可能性があり、都度検証する必要がある。
【0008】
また、特許文献1のように酸化金属を用いてリン脂質およびガングリオシドとそれ以外を分画する方法が知られている。しかしながら、非特許文献1と同様に、生体内の各脂質成分の濃度差を解消することができず、低濃度の脂質が測定時に検出困難になる傾向がある。
【0009】
一方で、TLCを用いる脂質の分画は、個々の脂質を種類毎に分画できるものの時間効率が極めて低く、さらに大気中の湿度の影響を強く受けるため再現性に課題がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡便で且つ確実な、酸性脂質の回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社島津製作所
酸性脂質の回収方法
3日前
株式会社島津製作所
X線撮影装置およびフィラメントに供給される電流の調整方法
9日前
株式会社島津製作所
粒子径分布測定装置、及び、試料中の粒子群の拡散状態判定方法
2日前
株式会社島津製作所
複数の実験装置を制御する方法および装置
3日前
三洋化成工業株式会社
医療器具洗浄剤用添加剤
2か月前
三洋化成工業株式会社
医療器具洗浄剤用添加剤
2か月前
個人
洗浄剤の製造方法
1か月前
株式会社日本触媒
インクジェット印刷装置用洗浄液
9日前
株式会社カネコ化学
溶剤組成物
2か月前
日華化学株式会社
殺菌洗浄剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
タブレット組成物
1か月前
ライオン株式会社
タブレット組成物
1か月前
ケイナンクリーン株式会社
洗剤及びその製造方法
2か月前
花王株式会社
洗浄剤組成物
1か月前
花王株式会社
洗浄剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
食器用の液体洗浄剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
食器用の液体洗浄剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
食器用の液体洗浄剤組成物
1か月前
花王株式会社
液体洗浄剤組成物
18日前
ライオン株式会社
繊維製品用液体洗浄剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
繊維製品用液体洗浄剤組成物
1か月前
マルハニチロ株式会社
脂質組成物
1か月前
ライオンケミカル株式会社
洗浄剤組成物
1日前
ライオン株式会社
繊維製品用の液体洗浄剤組成物
1か月前
花王株式会社
エステル交換油脂の製造方法
1か月前
花王株式会社
エステル交換油脂の製造方法
1か月前
ライオン株式会社
徐溶性タブレット組成物及びその製造方法
2か月前
ライオン株式会社
洗濯処理用固形組成物
22日前
花王株式会社
液体洗浄剤組成物及び液体洗浄剤組成物の臭気低減方法
8日前
健栄製薬株式会社
洗浄殺菌組成物
1か月前
サラヤ株式会社
自動食器洗浄機用タブレット洗浄剤
22日前
花王株式会社
フラックス残渣除去用洗浄剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
トイレ用液体洗浄剤、及びトイレ用液体洗浄剤製品
1か月前
ライオン株式会社
硬質表面用液体洗浄剤及び硬質表面用液体洗浄剤製品
2か月前
ライオン株式会社
液体繊維処理剤組成物
1か月前
ライオン株式会社
硬質表面用液体洗浄剤、及び硬質表面用液体洗浄剤製品
1か月前
続きを見る
他の特許を見る