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公開番号
2025115781
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024010422
出願日
2024-01-26
発明の名称
インクジェット印刷装置用洗浄液
出願人
株式会社日本触媒
代理人
主分類
C11D
7/26 20060101AFI20250731BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】
本発明は、インクジェット印刷装置の吐出ヘッド部に付着した水性インクの除去性に優れると共に、印刷装置の損傷を抑えることが可能な洗浄液およびその利用技術が提供することを目的とする。
【解決手段】
沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物を25質量%以上含む、インクジェット印刷装置用洗浄液である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
洗浄液100質量部における沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物の含有量が25質量部以上である、インクジェット印刷装置用洗浄液。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記洗浄液がさらに水を含む請求項1に記載の洗浄液。
【請求項3】
前記洗浄液100質量部に対する沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物および水の合計量が90質量部以上である請求項2に記載の洗浄液。
【請求項4】
前記インクジェット印刷装置が、水性インク用インクジェット印刷装置である請求項1に記載の洗浄液。
【請求項5】
前記水性インクが、顔料および水不溶性ポリマーを含む水性インクであり、前記水不溶性ポリマーがアクリル系ポリマーおよび/またはポリエステル系ポリマーを含む水性インクである、請求項4に記載の洗浄液。
【請求項6】
インクジェット印刷装置における吐出ヘッド洗浄用である、請求項1に記載の洗浄液。
【請求項7】
請求項1記載の洗浄液と、水性インクとを有するインクジェット印刷用インクセット。
【請求項8】
前記水性インクが、顔料および水不溶性ポリマーを含む水性インクであり、前記水不溶性ポリマーがアクリル系ポリマーおよび/またはポリエステル系ポリマーを含む水性インクである請求項7に記載のインクセット。
【請求項9】
請求項7に記載のインクセットを用いるインクジェット印刷装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はインクジェット印刷装置用洗浄液に関するものである。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷法は、インクジェット印刷装置を用いて、非常に微細なノズルからインク液滴を記録媒体に直接吐出し、付着させて、文字や画像が記録された印刷物を得る方法である。インクジェット印刷装置の使用現場では、インク滴がノズルに固着し吐出不良が生じる場合がある。特にこうしたインク固着は、フィルムなどの非吸収性記録媒体及び低吸収性記録媒体への印刷を志向したインクジェット印刷装置の場合に、密着性と乾燥性に優れたインクが使用されるために発生しやすい。ノズルの吐出不良等が生じた際には、ノズル面や吐出口に付着した余分なインクを除去するために不織布等に洗浄液をしみこませ拭き取りが行われる。また、種類の異なるインクを使用する場合には、インク変更の前後に印刷装置内のインク経路を洗浄液で洗浄する必要がある。また、長期間記録ヘッドを使用しない場合には記録ヘッドからインクを抜き取り、該記録ヘッドに洗浄液を充填しキャッピングして保存すること等が行われ、各種洗浄液が検討されてきた。
【0003】
例えば、特許文献1ではインクを良好にクリーニングできる洗浄液として、水と、所定有機溶媒と、アセチレン系界面活性剤とを含有し、前記所定有機溶媒は、多価アルコール及びポリアルキレングリコールからなる群から選択される少なくとも1種であり、前記所定有機溶媒の含有率は、洗浄液の質量に対して、1質量%以上18質量%以下であり、前記アセチレン系界面活性剤の含有率は、前記洗浄液の質量に対して、0.3質量%以上1.0質量%以下である、洗浄液が記載され、特許文献2には、インクの除去性に優れ、インク吐出ヘッドや周辺部材の腐食を防止して、長期間にわたり安定した吐出特性を保持することができる洗浄液として、水と、炭素数が2以上であり、かつ、OH基の数が2個又は3個である化合物を含有する有機溶剤と、を含む洗浄液であって、pHが7以上10以下であり、リン酸イオンの濃度が100ppm以上5000ppm以下であり、前記有機溶剤の、前記洗浄液全量中における割合が5質量%以上20質量%以下であり、前記OH基の数が2個又は3個である化合物の前記有機溶剤全量中における割合が60質量%以上100質量%以下であることを特徴とする洗浄液が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-125365号公報
特開2023-90029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら特許文献1,2に記載の洗浄液は、洗浄性の観点で不十分であり、特にフィルムなどの非吸収性記録媒体及び低吸収性記録媒体への印刷を志向したインクジェット印刷装置の場合には、密着性と乾燥性に優れたインクが使用されるため、特に洗浄性は著しく不十分であること、加えてアセトンなどの溶解性が高い溶剤を洗浄液として用いた際は吐出ヘッドの撥液性材料などを侵してしまい、ヘッドの吐出性が著しく低下することが、発明者らの検討で判明した。
本発明の目的は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、インクジェット印刷装置の吐出ヘッド部に付着した水性インクの除去性に優れると共に、印刷装置の損傷を抑えることが可能な洗浄液およびその利用技術が提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物を25質量%以上含む、インクジェット印刷装置用洗浄液を用いることで、上記課題の解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、インクジェット印刷装置の吐出ヘッド部に付着した水性インクの除去性に優れると共に、印刷装置の損傷を抑えることが可能な洗浄液およびその利用技術が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態に関して以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
本開示のインクジェット印刷装置用洗浄液(洗浄液ともいう)としては、洗浄液100質量部における沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物の含有量が25質量部以上であることを特徴とする。
【0009】
<グリコールエーテル>
本開示の洗浄液としては、沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物を含む。
沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物としては、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点125℃、分子量76.09、SP値11.6)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点194℃、分子量120.15、SP値10.7)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点249℃、分子量164.2、SP値10.5)、エチレングリコールイソプロピルエーテル(沸点142℃、分子量104.15、SP値9.2)、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(沸点207℃、分子量148.2、SP値9.0)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点171℃、分子量118.17、SP値9.8)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点231℃、分子量162.2、SP値9.5)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点271℃、分子量206.28、SP値9.6)、エチレングリコールモノイソブチルエーテル(沸点161℃、分子量118.17、SP値8.9)、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(沸点220℃、分子量162.2、SP値8.7)、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点208℃、分子量146.3、SP値9.6)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(沸点259℃、分子量190.28、SP値9.7)、エチレングリコールモノ2-エチルヘキシルエーテル(沸点229℃、分子量174.3、SP値9.6)、ジエチレングリコールモノ2-エチルヘキシルエーテル(沸点272℃、分子量218.3、SP値9.7)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(沸点245℃、分子量138.2、SP値11.5)、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(沸点283℃、分子量182.2、SP値9.9)、エチレングリコールモノベンジルエーテル(沸点256℃、分子量152.2、SP値10.8)、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル(沸点302℃、分子量196.2、SP値9.6)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃、分子量90.12、SP値10.4)、ジプロピレングリコール モノ メチルエーテル(沸点187℃、分子量148.2、SP値9.6)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点242℃、分子量206.3、SP値9.1)、プロピレングリコール モノ プロピルエーテル(沸点150℃、分子量118.17、SP値9.4)、ジプロピレングリコール モノ プロピルエーテル(沸点212℃、分子量176.25、SP値8.6)、プロピレングリコール モノ n-ブチルエーテル(沸点170℃、分子量13.2、SP値8.9)、ジプロピレングリコール モノ n-ブチルエーテル(沸点231℃、分子量190.28、SP値8.2)、プロピレングリコール モノ フェニルエーテル(沸点243℃、分子量152.19、SP値10.5)、トリプロピレングリコール モノ n-ブチルエーテル(沸点274℃、分子量248.36、SP値7.6)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃、分子量134.18、SP値8.6)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点216℃、分子量178.2、SP値8.4)、テトラエチレングリコール ジメチルエーテル(沸点275℃、分子量222.28、SP値8.4)、ジエチレングリコール メチルエチルエーテル(沸点176℃、分子量148.2、SP値8.3)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点189℃、分子量162.22、SP値8.6)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点255℃、分子量218.33、SP値8.3)、ジプロピレングリコール ジメチルエーテル(沸点171℃、分子量162.23、SP値8.2)、などがあげられる。
【0010】
沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、・ジプロピレングリコールメチルエーテルが好ましく、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテルがさらに好ましい。
沸点が120℃以上のグリコールエーテル化合物としては、沸点が270℃以下であってよく、260℃以下であってよい。
(【0011】以降は省略されています)
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