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公開番号
2025130012
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024186879
出願日
2024-10-23
発明の名称
漂白洗浄剤組成物及びカビ汚れの漂白洗浄方法
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C11D
3/395 20060101AFI20250829BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】シリコーン樹脂系等の疎水性樹脂部に発生したカビ汚れに対して優れた漂白洗浄性能を有し、更には漂白洗浄成分及び粘度の保存安定性に優れることで、その効果が長期間持続する漂白洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)成分:0.1質量%以上10質量%以下の次亜塩素酸アルカリ金属塩、(b)成分:0.1質量%以上10質量%以下の4級アンモニウム塩から選ばれる1種又は2種以上の4級アンモニウム塩型界面活性剤、(c)成分:芳香族スルホン酸又はその塩、(d)成分:アルカリ剤、
及び水を含有し、25℃における粘度が1,000mPa・s以上100,000mPa・s以下であり、かつ10質量%水溶液の25℃におけるpHが11以上14以下であることを特徴とする漂白洗浄剤組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(a)成分:0.1質量%以上10質量%以下の次亜塩素酸アルカリ金属塩、
(b)成分:0.1質量%以上10質量%以下の一般式(1)
JPEG
2025130012000012.jpg
40
170
[式中R
1
は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。R
2
は、炭素数1以上12以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は、炭素数7以上12以下のアラルキル基を示す。R
3
及びR
4
は、同一又は相異なって炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。X
-
は対陰イオンを示す。]
で表される4級アンモニウム塩から選ばれる1種又は2種以上の4級アンモニウム塩型界面活性剤、
(c)成分:芳香族スルホン酸又はその塩、
(d)成分:アルカリ剤、
及び水を含有する漂白洗浄剤組成物であって、25℃における粘度が1,000mPa・s以上100,000mPa・s以下であり、かつ10質量%水溶液の25℃におけるpHが11以上14以下であることを特徴とする漂白洗浄剤組成物。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
一般式(1)の4級アンモニウム塩型界面活性剤が、一般式(1a)~(1c)の4級アンモニウム塩型界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上の4級アンモニウム塩型界面活性剤である請求項1に記載の漂白洗浄剤組成物。
JPEG
2025130012000013.jpg
37
170
[式中R
1a
は炭素数14以上22以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。R
2a
、R
3a
及びR
4a
は、同一又は相異なって炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。X
a
-
は対陰イオンを示す。]
JPEG
2025130012000014.jpg
40
170
[式中R
1b
及びR
2b
は、同一又は相異なっては炭素数8以上12以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。R
3b
及びR
4b
は、同一又は相異なって炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。X
b
-
は対陰イオンを示す。]
TIFF
2025130012000015.tif
41
150
[式中R
1c
は、炭素数8以上18以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。R
2c
は、炭素数7以上12以下のアラルキル基を示す。R
3c
及びR
4c
は、同一又は相異なって炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。X
c
-
は対陰イオンを示す。]
【請求項3】
(b)成分が、一般式(1a)の4級アンモニウム塩型界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上の4級アンモニウム塩型界面活性剤である請求項2に記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項4】
(b)成分が、R
1a
が炭素数16又は18の直鎖又は分岐のアルキル基である一般式(1a)の4級アンモニウム塩型界面活性剤から選ばれる1種又は2種の4級アンモニウム塩型界面活性剤である請求項2に記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項5】
(b)成分が、R
1a
が炭素数16及び18の直鎖又は分岐のアルキル基である一般式(1a)の4級アンモニウム塩型界面活性剤を併用する請求項2に記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項6】
(c)成分が、ベンゼン誘導体スルホン酸又はその塩である請求項1~5の何れかに記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項7】
ベンゼン誘導体スルホン酸又はその塩が、一般式(2)
JPEG
2025130012000016.jpg
34
170
[式中、R
5
は炭素数1以上3以下のアルキル基又はアルケニル基を示す。nは0以上4以下の整数であり、nが2以上のとき、R
5
は同一又は相異なっていてもよい。Mは水素原子又は対陽イオンを示す。]
のベンゼンスルホン酸又はその塩である請求項6に記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項8】
(b)成分の含有量に対する(c)成分の含有量のモル比、(c)/(b)、が0.35以上5以下である、請求項1に記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項9】
漂白洗浄剤組成物中の(d)成分の含有量が0.5質量%以上5.0質量%以下である、請求項1に記載の漂白洗浄剤組成物。
【請求項10】
25℃における粘度が3,000mPa・s以上100,000mPa・s以下である、請求項1に記載の漂白洗浄剤組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、漂白洗浄剤組成物及びカビ汚れの漂白洗浄方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
水まわりの住宅設備である浴室、トイレ、キッチンでは、使用時に蛇口やシャワーからの水の飛び散り等により、設備表面に水滴が付着し濡れた状態が持続することで、細菌やカビが発生し易い環境にある。特に、カビ汚れは、界面活性剤、キレート剤、研磨剤等を主成分とする洗浄剤では、十分な除去が困難なため、一般に次亜塩素酸塩を含有する漂白剤組成物が用いられている。
上記の漂白剤組成物が対象とする硬質表面は、水平面に限らず垂直面、傾斜面等様々であることから、漂白成分の付着滞留性を向上する商品形態として、トリガー容器を用いた泡スプレー型や組成物を高粘度化したジェル型等が種々検討されている。
【0003】
特許文献1には、シリコーン樹脂系のコーキングに生えたカビに対して、(b)アルカリ金属酸化物と(c)特定の水溶性溶剤を含有し塩素系漂白剤組成物が開示されており、実施例には特定のカチオン界面活性剤を併用することでより優れた効果を発揮する技術が開示されている。
特許文献2には、(c)第三級アミンオキサイドと、(d)n-オクチル硫酸塩と、を含み、前記(c)成分と前記(d)成分の含有量及び質量比を規定することで、増粘性、保存安定性、及び粘度コントロール性に優れた漂白剤組成物が開示されている。
特許文献3には、有機系増粘剤、アルカリ剤、スルホン酸化合物、及びそのアルカリ金属塩を含有し、25℃ における粘度が1,000~10,000mPa・sに設計することで、保存安定性、漂白性、付着性、及びすすぎ性に優れた、増粘された漂白剤組成物が開示されている。
特許文献4には、粘弾性界面活性剤として、炭素数16のヘキサデシルトリメチルアンモニウムイオンからなる界面活性剤イオンと、p-トルエンスルホン酸イオンからなる有機対イオンを用い、次亜塩素酸ナトリウム中で会合して
増粘性を発現する技術が開示されている。前記漂白剤組成物は、長期間にわたり許容できるレベルの漂白剤安定性、相安定性、及び粘度安定性を示すこと、また製品形態としては、実質的に滴下することなく垂直面に付着する非ミスト性のスプレー及び液状に使用することができ、ディスペンシング装置を使用してさまざまな基材に適用可能であることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-67806号公報
特開2003-277796号公報
特開2007-137930号公報
EP0298172A1公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の塩素系漂白剤は、タイル、目地に付着したカビ汚れに対しては十分な効果を示したが、近年、壁や浴槽等の繋ぎ目に使用されているシリコーン樹脂系のコーキングにカビが繁殖する事例が増加してきており、これらの樹脂部に発生したカビに対しては、漂白又は洗浄することが困難であった。
特許文献1は、シリコーン樹脂系のコーキングに生えたカビの漂白効果に優れた漂白力を示す液体漂白洗浄剤組成物であるが、近年更なる性能の向上が求められるようになってきた。
特許文献2及び3は、アミンオキサイドと他剤を併用したり、有機系増粘剤を用いて、組成物を1,000mPa・s以上に増粘させる技術である。特許文献4は、ディスペンシング装置を使ったスプレー製品への活用を見据えた増粘技術であり、吐出容易性等の観点から、室温で15.85s
-1
の剪断速度で測定したときの粘度が500mPa・s以下を目標とするものである。しかし、これらの技術は、近年の要求特性である疎水性樹脂に発生したカビに対する効果は不十分であることが分かった。また、対象物へ付着滞留性を向上させるために高粘度化した組成物においては、流通及び店頭在庫における時点や家庭での使用時の時点で粘度が低下しないという粘度の保存安定性も充足させる必要がある。これまで疎水性樹脂に発生したカビに対する漂白効果に優れ、かつ、粘度の経時的な安定性を両立するものは見つかっていなかった。
【0006】
本発明者らが鋭意検討した結果、シリコーン樹脂系の樹脂は疎水性であるため、その表面や内部に存在するカビに対して、親水性の次亜塩素酸ナトリウムが作用し難い環境にあることが分かった。さらに、この課題の解決のために、漂白洗浄成分の疎水性表面の滞留性の向上と、漂白洗浄成分のカビへの作用性向上の2点の達成が重要であることを発見し、本発明に至った。
【0007】
本発明は、前記従来技術における課題をさらに改善し、対象物に対して優れた付着滞留性を示す高粘度化した漂白洗浄剤組成物であり、シリコーン樹脂系等の疎水性樹脂部に発生したカビ汚れを分解・除去、すなわち洗浄し、対象物のカビが原因である着色を漂白する優れた漂白洗浄性能を有し、さらには漂白洗浄成分及び粘度の保存安定性に優れることで、その効果が長期間持続する漂白洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
なお、本明細書において、「漂白洗浄」とは、カビ汚れの洗浄及びカビが原因である着色の漂白、の両方を含む。また、「漂白洗浄」の性能を「漂白洗浄性能」という。漂白洗浄性能は、例えば[0076]記載のカビ除去率等を指標とすることができる。カビ除去率は、カビ取り剤としての、上記のカビ汚れの洗浄及びカビが原因である着色の漂白の両方の作用効果を包括するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
(a)成分:0.1質量%以上10質量%以下の次亜塩素酸アルカリ金属塩、
(b)成分:0.1質量%以上10質量%以下の一般式(1)
JPEG
2025130012000001.jpg
40
170
[式中R
1
は炭素数8以上22以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。R
2
は、炭素数1以上12以下の直鎖又は分岐のアルキル基、又は、炭素数7以上12以下のアラルキル基を示す。R
3
及びR
4
は、同一又は相異なって炭素数1以上4以下の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。X
-
は対陰イオンを示す。]
で表される4級アンモニウム塩から選ばれる1種又は2種以上の4級アンモニウム塩型界面活性剤、
(c)成分:芳香族スルホン酸又はその塩、
(d)成分:アルカリ剤、
及び水を含有する漂白洗浄剤組成物であって、25℃における粘度が1,000mPa・s以上100,000mPa・s以下であり、かつ10質量%水溶液の25℃におけるpHが11以上14以下であることを特徴とする漂白洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、上記の漂白洗浄剤組成物を、シリコーン樹脂系のコーキング部位等の疎水性の樹脂部に発生したカビ汚れに接触させるカビ汚れの漂白洗浄方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、シリコーン樹脂系等の疎水性樹脂部に発生したカビ汚れに対して優れた漂白洗浄洗浄力を有し、さらには漂白洗浄成分及び粘度の保存安定性に優れることで、その効果が長期間持続できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る、密閉蓋が取り外された状態の密閉蓋及び吐出口を装着した吐出容器を示す図である。
本発明の一実施形態に係る、密閉蓋が装着された状態の密閉蓋及び吐出口を装着した吐出容器を示す図である。
(【0011】以降は省略されています)
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